りいな登場②
実は、りいなちゃん、金髪で緑の目のハーフ設定でした~~
な、なぜ――――!?
話しかけた男達はみな脱兎のごとく、一目散に逃げていった(りいな視点)。
わたしがいけないのか!???やっぱり、この微妙な男装が、男に見えないのか??そうなのか?お母様!お父様!りいなは、やっぱりこの髪をばっさりベリーショートにしたかった!!
いや、待て。深く考えるな。これは失敗できないのだ―――。わたしの夢と交換条件ではないか!
おちつけ~自分!気を取り直して。
もう一度、にっこりとスマイルで、でも、声を低めに気をつけつつ、目の前にいた男に声をかける。
「あの~、」
「何?未だ名も知らぬ麗しきてんしちゃん」
ひくっと、顔がひきつる。何この超たらしみたいな男!?
いやいや、逃げないだけ、ましとしよう。
「あの~、本日より転校してきたんですが、職員室に案内していただけないでしょうか?」
「そっか~、転校生だったのか~!こんな可愛い子、僕がチェックしてないわけないもんね~。僕に任せて付いておいで」
・・・はぁ。
職員室への道すがら――――、
無駄に大きい学園のせいで、着くのに15分もかかった―――、
無駄にキラキラ王子たらしオーラをふりまきつつ、意外に親切な男、いや、高峰帝は、この学園について色々説明してくれた。
曰く、1学年200人の5クラスでA~Eクラスは、入学時の成績とその他特技等を加味して決められ、ずっと3年間同じ。
Aクラスには会長、社長子息でかつ優秀な者達ばかりで、別名「総理大臣候補クラス」と呼ばれていて、大半の未来の社長達は世話係りだが今はクラスメート同士という将来の側近と、一緒に授業を受けているんだとか。特に、今年の2年は優秀で、教師すらいらない英才達が勢ぞろいなんだとか。
更に、この学園にはその名の通り、「皇」と「帝」の2トップによる生徒会があってカリスマ的存在なのだとか―――。
「あ、ちなみに、名前は偶然なんだけど、俺が今の「帝」だから宜しくね~りいなちゃん」
あはは~と、王子様チックな、いやホスト?な栗色の髪と瞳が爽やかに笑ってあっさり言われましても―――。
「っていうか、みかど君、、、」
「いやだなぁ~、僕達の仲じゃん~~、みかどって呼んでvv」
「・・・みかど。」
「うわぁ~っ、萌~~っ!りいなちゃん、そんじょそこらの女の子より、可愛い~~っ」
がばぁっと抱きつかれ、思わずりいな特製まわしげりを入れてしまった。
はっ、やばい、と思いつつ、もしや、なるべくこっそり生きようとしていた計画は無理そう!?とか色々思いつつ、
「みかどっ、だいじょうぶ!?」
「いや~~っ、心配しているりいなちゃんはもっと可愛い~~っ!!!」
鼻血を出してもイケメンな帝はちょっぴり怖かった―-―。
「皇」・「帝」、2トップまずは、帝くん~~