寮生活!?③
【SIDE りいな】
皇さまが教室を飛び出していってから、だいぶ時間が経ったような。。。
もう帰っていいかな?
と思い始めた頃―――。。。
「やぁ、りいな♪」
「えっ、帝!どうしたの?さっき帰ったんじゃ??」
なぜか皇さまと一緒に帝も帰って来た。
「うん、そこで、皇に会って―――」
「そうですか~。。。って皇さまっ、頭ぬれてませんか?大丈夫ですか!?」
と、とっさにポケットに入っていたタオルハンカチで、皇さまの頭を抱えてごしごしする。。
「―――なっ!?大丈夫だから、気にするなっ」
となぜかもがく皇さまに、いらっとして、
「だーめです!僕にお世話させてください!」
と言いつのり、さらにぎゅっと頭を抱えてごしごしごしごし―――。
しーーーーん。。。。
となってしまった教室の雰囲気に気づいて、あれっ?とクエスチョンだが、まぁいいやと生来の天然さを発揮してスルー。
「あっ、ええっとぉ、」
と気を取り直した帝につっこまれて、
「はい、なんですか?」
「えっと、ひとまず話の前に皇を解放してあげて??」
と言われ、はっと皇さまを見ると、真っ赤になっていて、
「ごめんなさいっ!苦しかったですか!?」
と謝るりいなに、「う…いや、大丈夫だから」と取り繕えない「皇」を見、若干哀れを感じてしまったクラスメート達であった―――。