寮生活!?②
【SIDE 皇】
や、やられてしまった!あのかわいさに!!
「寂しくっちゃ生きていけないんですよね~」と言って、うるうるっと翡翠を潤ませ、さくらんぼような唇、くるくると顔を縁取る金糸―――。。
かわいすぎるだろーーーーーっ!!
どっとあらぬところに血流がまわるのを感じ、慌てて教室を出てきた―――。
今まで、この皇帝学園の生徒会2トップにふさわしい者として、クールに生きてきたつもりだったが、どうやらあの不思議な生き物には通用しないようだ。
あれが男だとは認識していても、最早手放せないほどに、まだ1日もたっていないのに惹かれている―――。
血が上った頭を冷やそうと、水道で頭から水をかぶっていると、
「あれ?珍しいね、君が。。。運動もしてないのに、どうしたの?」
くすっと言う声。。。
「帝か。」
「うん、そうだけど、どうしたの?もしかして、りいな?」
―――全く、奴は本当にめんどうくさいときにばかり、鋭い。。。
「そうとも言うかもしれん。ところで、」
「あらあら、認めるんだ」
くすりとまた嫌な笑いをする奴を無視し、
「ところで、りいなが寮生活だそうだが―――、確か寮長は帝だったよな?」
と言うと、
「何?お願いなら聞くけど、ただじゃないよ??」
と極悪笑顔でさらりと似非王子がのたまった。