表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚されて異世界行ったら、全てが終わった後でした  作者: なこまる
ある意味テンプレ
14/80

14:名は体を表す?




 護衛という名の監視である騎士と黒魔導士と共に、城の敷地を出た。

 当初は騎士の訓練や魔法の訓練も受ける予定だったのだが、翻訳機能のブッ壊れ具合から、どちらもチートで国に縛られる予感しかしなかったので辞めた。


 でも先生と薬師師長は本当に良い人だったので、この国自体はそれなりに信用している。

 なので郊外に家を買って住む事にしたのだが……まさかの監視付きかよ!


 まぁ、俺の事情を知っている奴が側にいた方が、何かとフォローしてくれるだろうしな。

……と、思って割り切ろう。

 俺一人じゃないという事は、掃除や洗濯、食事の準備をする使用人が必要という事だよな。

 黒いワンピースに白いフリル付きのエプロンのメイドさん。

 個人的には、ヘッドドレスを付けて欲しい。




 郊外ではあるが、歩けない距離ではないとの事なので、屋敷まで徒歩で行く事にした。

 気の良い商人の馬車が「乗るかい?」と声を掛けてくれたりしたが、急ぐわけではないので丁重にお断りした。


「親切な商人じゃないからな?そういう人も居なくは無かったが、大概が騎士のコイツと魔術師の俺を無料(タダ)で護衛に使おうって奴らだからな」

 黒魔導士改め、魔術師アザトースが教えてくれた。



 実はアートモが悪意とか敵意の度合いで頭の上に三角のポインターを表示してくれていたので、見分けは付いていた。

 信号と同じで青・黄・赤で識別される。


 アザトース自身、黄色表示だったりする。警戒されてるんだろうなぁ。

〈アザトースって名前自体でアウトだけどな!白痴の魔王だ!〉とは、ガイア談。

 クトゥルフ神話の邪神らしい。

 うわぁお。


 騎士の名前は、ボールス。

 ガイア曰く〈円卓の騎士と同じ名前!〉との事。

 彼の識別は青。〈青中の青、真っ青〉とはアートモ談。


 余談だけど、王様は黄色、先生もなんと黄色。宰相だもんな、うん。

 薬師師長(ファランさん)は青、魔法長は赤寄りの黄色だそうだ。

 あの教会のオッサンは勿論真っ赤っかな!見てないけど!

 王宮を出るまでこの機能を作動しなかったのは、俺が腹芸が苦手だと判断したからだとか。

 うんうん。

 先生が黄色だと判っていたら、絶対に態度に出てたわ、俺。




「おおぉぉぉ!立派!」

 豪邸と呼ぶのに相応(ふさわ)しい大きさの建物が目の前に在った。

 門から屋敷の間に、噴水が有るんだけど!?

 門の前に門番が居ないのが、逆に違和感だよ。


「門の開閉は、ここのプレートに手を置くと、登録してある人は開くから」

 アザトースが手を置くけど、開かない。

「え?あれ?登録してあんじゃないの?」

 本気で焦っているけど、大丈夫か?

 ここまで来て、まさかの野宿?もしくは、王宮に戻るとか嫌だからな!


「力()くで開けます?」

 ボールスが言う。

「馬鹿なの?馬鹿なのかな?今、力尽くで開けちゃったら、この屋敷のセキュリティ無くなるよね?」

 思わずツッコむと、あぁ!と納得するボールス。

 大丈夫か?この脳筋。




メイドの頭のは、本当はヘッドドレスではなく、ホワイトブリムと言います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ