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強制サバイバル辛い

前回のあらすじ

強制サバイバル突入


「食事って素晴らしい」

「はぐっ、べちゃぁっ!あんたも内臓食べなさい、栄養はここにつまってるのよ!」

「う、うん」


 内臓はさらに不味い、でも栄養があるなら食べるしかない。体液で顔が汚れてるせいでサリアと有紗が猟奇的に見える。


「ふぅ······食べたわね」

「さ、行こう。一日歩けば着くよ」

「そうだね!」


 一日歩けば着く保証は全くない。たかが30kmされど30km。そもそも今の時間も分からないし。


「ふんっ!草邪魔だなぁ······」

「石雨前に着くわよね?」

「多分······」


 石雨······この場所には定期的に隕石が降ってくる。それが雨のように降ってくるのが石雨だ。


「っ!?」

「どうしたの?」


 嫌な予感がする。有紗が感知したのは知らない方が幸せなたぐいなんだろうなぁ。でも聞かないと死ぬからなぁ······。


「石雨が来た」

「まじかよ······」

「私が何とかするわ」

「······お願い」


 サリアが木を駆け上がって枝の上に立った。もう少しで、もう少しで見える。もうちょい上に······。


「らぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁあ!!」


 石雨がサリアに砕かれていく。サリアも強いじゃん。デビルローチにビクビクするようには見えないんだけど······。


「はぁ······はぁ······ちょっとおぶってくれないかしら······反動で動けないのよ」

「あ、うん······」

「申し訳ないわね」

「よい、しょっ!」


 反動で動けなくなるからビクビクしてたんだ。能力を使わないと勝てないのに能力を使ったら反動は辛い。


「もうちょい優しくできないの?」

「サリアがデカいんだよ」

「······彼方が背負うと全滅するかもしれないから私が背負う」

「そう?助かる」


 サリアを背負ったら胸が当たるから約得だったんだけど全滅は目も当てられないししゃあないか。


「サリア、重い」

「もうちょいオブラートに包みなさいよ」

「あぁー、重いなぁ〜」

「これみよがしに叫ぶんじゃないわよ」


 サリアと有紗の絡みを見ていると何かよくわからない感情が湧いてきた。これが噂に聞くてぇてぇってやつかな?


「「「「ギチチチチチチチチチチチチ!!」」」」

「チッ、数が多いな」


 4匹か。突きの技量が試されるな。頭を突き、引き抜きざまに首を落とす。

 勢いで頭を突き刺して、あと一匹にぶん投げる!!そのまま、とどめぇ!!


「ふぅ······ちゃんと実践で通用した」

「デビルローチを一瞬で······?」

「森の主に会わない内にさっさと行こっか」

「あ······そうだね」


 有紗に歩調を合わせて森の中を進む。心臓が痛い程なっている、が緊張ではない。森の主にビビってるんだ。


「森の主に遭遇したらまず死ぬ。注意して行くよ······」

「そんなにヤバいの?」

「こんな剣では太刀打ち出来ない」

「そんなに強いんだ······!!」


 木製の剣では外骨格に傷を付けるので限界だろうなぁ······。それにこんな風に鉈(なた

)として使ってるのもよくない。


「早くしないと遭遇しかねない」

「私の索敵能力あるから大丈······アッ」


 有紗がフラグを建てて秒で回収した。旗から見てる分には面白い。でも当事者になるのは嫌だな······


「どうやら出番のようね」

「大丈夫なの?」

「1〜2発ってところよ」

「なるほど······聞いて」


 それならまだ勝てるかもしれない。さて、気合を入れないと。作戦という作戦はないけどこれにかけるしかない。


「有紗、どこにいる?」

「北に10m·····5m」

「分かった。おりゃぁぁぁあぁぁあ!!」


 森の主······サタンローチは硬い外殻と素早さを持つやばい魔物だ。それに今、突撃してる。


「ギチチチチチチチ!!」

「やっぱり通らないか!こっちだこっち!」


 頭から飛び降りて足を薙ぎ払う。基本動作しかできない、でも嫌がらせにはなる。嫌がらせをして引き付けるんだ。


「っ······この程度、当たらないんだよなぁ!」

「ギィィイィィィィィイィィィイ!!」

「どらぁっ!こっちだこっち!!」


 こっちを向いた。挑発が効いてる······単純で助かる。サリアがサタンローチの頭に衝撃を与えた。


「ギ、ギギ······ギィィイィィィィィイィィィイ!!」

「え······?」

「チッ、どりゃぁあぁぁぁあ!!」


 最後の力を振り絞ってサリアを吹き飛ばしたサタンローチの口に刃を打ち込んだ。どうだ!脳味噌直撃の突きの味は!!


「······ギ······ギギ·······」

「有紗!!」

「任せて!!」


 有紗がサリアを回収してくれた。サタンローチ、何とか倒せた······。我々いいチームなのでは?


「やったわね」

「二人のおかげよ」

「そうでしょ?」

サタンローチの補完説明

見た目はただのデカいG

外殻はロケランでなければ傷付けられず、その機動力で獲物を捕らえ、捕食する雑食性の魔獣。


次の更新は3日後です。そろそろ序盤の転機になると思います。

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