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おまたせしました


「ぁ……」

「え、殺したん?ねぇ、何してるの?野良は貴重なの、わからない?」

「いえ、お客様。もっといいものがありましてね」

「へぇ、見せてくれない?もちろん、試してもいいよねぇ?」


 今、お前が、捨てていっただろうが!一匹残らず殲滅してくれる……我慢だ。我慢、今からこいつはヤク漬けで形象崩壊で死ぬ。


「こちらは水に溶かして飲む錠剤にございます。そして、溶かしたものも錠剤もどちらも販売しております」

「へぇ〜、じゃ飲ませてもらおっか〜」


 よし……飲み込んだ!効き目は現れてくれるか。大丈夫だ、確実に効き目はある。あれだけ実験したんだ。


「ぁ……あひ♡こ……こここ、ぉ♡」

「どうです?お客様、最高でしょう」

「ぁ……ひぃ♡ん、ぉっ……へぁ♡ぁ……あ♡」

「聞くまでもなかったようですね」


 実験通りの反応だ。ガバガバになった脊髄寄生体はもうこれ以外で快感信号を出さなくなる。

 くくくく……しかもこの薬は効き目が切れるのが速い。今は……もう5分経ったのか。じきに効き目が切れてくるはずだ。


「フーッ……♡フーッ……♡言い値でかうから早く、早く早く……」

「周りに宣伝していただければ、なんと一週間分、進呈いたします」

「するっ、するから早く!早く寄越せっ!!」

「えぇえぇ……こちらです」


 奴が早速薬を使っている。依存性もバッチリだ。まぁ、当然か。今奴は想像を絶する快感を血管の負担無しで味わっている。

 体の崩壊は起こるが、脳への負担はない。今は景色が歪んでいることだろう。これに抗える生物など存在するわけがない。

 辺りには奴の声に惹かれて集まってきた擬人共が集まっていた。くくくくく、鴨が葱背負って来た。


「ふふふ、あなたもどうですか。効果は保証しますよ」

「っ……いただこう」

「お代はいただきますよ。値段は、500リコです」

「ふむ……出そう」


 俺の先祖が住んでいた日本での通貨価値に治すと約50000円になる、らしい。貨幣未使用の人間にはどれくらいか分からないが。

 美しいという意味を持つ単語を単位化したようだが、旧世界の要素を自分に都合よく使うその姿勢には虫唾が走る。


「宣伝、お忘れなく」

「ぉおぉおおぉおっ……♡これいいっ♡こんなっ、死ぬっ♡死ぬぅうっ……あ゛ぁぁ♡」


 今しがた売ったばかりのふたなりがちんぽを取り出して地面で白目を向いているふたなりに覆いかぶさって腰を振っている。

 今すぐにでもその首を撥ねて死体を悪路で損傷して蛆の餌にしてやりたいが、我慢しなければならない。


「〜〜〜〜〜っ♡っ♡っ♡っ♡ぁひっ……ぁかっ……♡っひぃっ……ふぉっ……ぁ♡っ♡」

「どうですか、貴方もどうでしょう。さぞややんごとなき方とお見受けします」

「ここではそれには触れないのがマナー、とはいえ私のオーラは隠せないか。では、保存用、布教用、そして自分で使う用に3つ」


 当たりだ。こいつに大量に売りつければあっという間に広まるだろう。そして、ここで儲けた俺達をここの奴らが見つける。

 くくくく、この街の全滅……いや、絶滅も近い。この街の維持能力を削り取るだけでは足りない。

 草の根すら残してはいけない。ありとあらゆる生命が発生する原因を全て滅却しなければ俺の能力でなんとかならないか……?


「おい、私にも寄越せ!」

「私が先だ!」

「1番財力とコネが強い方に売りますよ。さぁ、どうぞ」


 あぁ……食い付きが違う。まるでゴキブリホ○ホ○に誘引されるゴキブリのように群がってくる。

 末路も考えれば、まさに害虫駆逐商品にまんまと引っかかった害虫そのもの。あぁ……口角が上がるのを我慢しないと。


「おい、お前……ここら一体誰のシマか分かってんのか?」

「こ、ここは開かれたフロンティアではないのですか……」

「ワイらに挨拶もせず、ショバ代も払わず、ここで商売する、お前らここ舐めとるんか!」


 昔はこんな口調で様々なグレー行為を行い私服を肥やしつつ、独自の掟を持つ人間達がいたと聞く。

 まさかこの街で上に立っているのがそんな化石のような連中だとは思わなかった。サングラスに黒服、女の声には合わない。

 奴等に突き飛ばされるままに飛ばされ、殴られ、蹴られる。素人丸出しの攻撃とはいえ痛い。


「これは没収させてもらいますわ」

「か……ぇせ……!!そ……れは希……望ここでの……し上が……る」

「返すわけないだろ、おらっ!」


 腹に当たった蹴りの威力のままに壁にぶつかる。あまり威力はない。この程度の構成員で裏社会を牛耳っているとは笑わせる。

 あくまでも違法で非公式な集団だというのにこの程度、お里が知れるというもの。所詮半端者集団か……もう行ったか?


「ごめんなさい……ごめんなさい……」

「白露のせいじゃない。だから何も気にする必要はなむぉっ!」

「ごめんなさい……ごめんなさい……」


 ありがとうございます!!ではなくこんな魔物と見たら殺すような人間が蔓延ってる街の裏側面とはいえ最上級の抹殺対象であr

 すっご……柔らかいっ、いい匂いがする……ありがとうございます!!ではなく、魔物娘と抱き合うのはよくない。


「さて、戻りますか」

「長居は無用だな」

「よっ、と……」


次は一週間後です

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