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全力

おまたせしました


「主様……今主様が食べたものはこの前までとは比べ物にならないほどまずいものです」

「白露……流石にそれは無理がある。劇的な変化を感じて欲しいからってそんな無理のある設定は通らないって」


 確かに俺は今、空腹という最高のスパイスで料理を食べられた。実際胃にかなり内蔵物が詰まった気がする。

 だが、流石にこれがまずい食べ物には思えない。ジビエにしても上質な物だということは味が言っている。


「感覚器官がやられていたんですね……これからはもっと美味しい物を食べさせてあげますから……!!」

「あ、あぁ……」


 涙を流す白露に抱きしめられたが、言っている事もそうだが何故泣かれているのか全く分からない。


「さて、腹ごなしも済みましたし行きましょうか」

「そうだな……次は6番街だ」

「6番街……流石主様」


 白露が満足げ頷いている。良かった……思考までは無くなっていなかったようだ。簡単な問題だし間違えようもないが……。

 まずは武器庫そして生産拠点を経った後、輸送拠点を壊し、最後に資源を経つ。戦力を経つセオリーといえばこれだ。

 少なくとも父さんやあいつからはそう教った。約束を果たすときも近そうだ。いつか墓も建てなければいけないな。


「ちなみにここは……」

外壁(そとかべ)の内側……北の狩り場ですね」

「なるほど、分かった」


 6番街のすぐ近くか……狩り場の動物の肉はゲロマズい。さっき食べた物がそれだとすれば……舌がバカになっていたということだ。


「主様、どうするんですか?」

「そうだな……上層階級を中毒者まみれにしよう」

「なるほど、腑抜けにするんですね」

「ああ……終わった後にブツが残って蔓延が続いたら寝覚めが非常に悪い。だから擬人共にだけ効く物を作らなければならないのが面倒だがな」


 倒して後処理もせずに放置していた今までもかなり無責任だったが、今回は洒落にならない。入念に準備しなければいけない。


「適当に攫ってきますか?」

「そうだな十人くらい攫いたいところだ。夜にしよう」

「では、しばらく時間がある、ということですね?」

「あ、あぁ……そうなるな」


 肩を掴まれ、目を合わせされられる。迫力で思考が麻痺してきた。肩を掴む力が強すぎて痛い。


「ブチ犯す……♡」


 ────


 白露が頬に触れ顔を持ち上げたのを感じる。気持ち良すぎてよく見えないし頭もぼーっとする。

次は多分一週間後です

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