映画見れる環境
おまたせしました
「ん、んんんぅ……ふぅ、わぁあ〜」
「んぁ……」
白露がいる。柔らかくて暖かい……もう少し寝よ。白露布団なんていつ味わえるか分からない。よし、寝よ。
「起きるの」
「ん〜……ん〜」
「ん……ちゅっ♡れろれろれろ……ちゅぱっ♡ぢゅるるるる……れろぉっ♡じゅぶぶぶぶ」
「んんんっ」
白露の舌が入ってきた。挨拶のように舌にさっと触れた後、歯を丁寧に舐め取り、喉の奥に舌を伸ばしてきた。
喉の奥、食道付近を白露がじっくり舐め取った後、舌が口の中に持っていかれ、しゃぶられた。
「んーー!んーー!!」
「じゅぶじぶじぶっ……ぢゅるるるるるるるる……ぢゅゅゅゅゅゅゅゅ♡ぷっはぁ……♡」
「はーっ……はーっ……はーっ」
白露が俺から離れ、着替え始めた。さ、寒い……でも起きなければならない。起きたくない……。
「立って」
「ん……っしょ!」
白露に支えられベッドから立ち上がる。立ってしまったので洗面所に歩いていく。フラフラする。
白露も上半身を揺らしながら隣を歩いている。二人揃って寝起きも増えてきた……嬉しいことだ。大変ではあるが。
「ふぅ〜」
白露がタオルを外して脇に置き、顔に軽くタオルを当てている。水も滴るいいおん……肩に手を置かれた。
「さ、主様も洗いましょうね」
「早くない」
「早くないです」
そうか……早くないのか。一体外の世界はどんな世紀末が広がっているのか。白露も汗一つないし、当然なんだろう。
「はい、暴れない」
「ぅう……」
何故ここまで洗顔の水はこう……冷たいんだ……白露の手も冷たい。信じられるのは背中に当たる胸のみ……柔らかいし暖かい。
「はい、よくできまし、た……っ」
白露の手が離れた瞬間、振り返って胸に顔を埋めた。あぁ〜、温かい。しばらくこのまま顔を埋めておこう。
……いい匂いもする。クラクラするくらい甘い匂い。顔に当たって歪む胸……天国は死後にない、ここにあぁ〜。
「主様それはまた後で……ね?」
「……少しだぞ」
「3日に比べれば数時間なんてすぐ……そうは思いませんか?」
白露に手際よく剥がされ、そのまま脇に抱えられた。確かに数時間なんてすぐに過ぎるか……。
この姿勢だとまるで自分が米俵か何かになったかのような錯覚に陥るからあまり好きではない、それに白露の顔も見えない。
「さて、ご飯にしましょうか」
「いただきます」
白露の隣に座り肩を預けて、目玉焼きを差し出した。白露が目を閉じて軽く口を開けて目玉焼きを食べた……なんか、いいな。
何がどういいのかは説明できない。ただ、口には形容しがたい魅力がある。そうは思わないだろうか?
「はい、あ〜ん」
「ん……」
二人で食べさせ合う……これこそ、まさにどちらも幸せになれる理想の食事方法。これ以上の食べ方はない。
後は……そうだな、素材の調理方法を工夫するしか料理の味を美味しくする方法は残っていないだろう。
「あ〜ん」
「ん……」
白露が口を大きく開けてトーストを食べている……見栄えを気にせず思いっきり食べてくれている。
嬉しい。少し気を抜くだけで自然な行動になる……それだけ気を許してくれているということだ。嬉しくないわけがない。
「ごちそうさまでした」
「お粗末様です」
シームレスに頭に胸を乗せられた。柔らかいし暖かい、そして重い。これを毎日支えている服に感謝しなければ。
カシャンという音で白露が皿をさっと食洗機に放り込んだ事だけが分かった。今度、手品でも見せてもらおう。
「今日は何しますか?」
「……時間ごっこ?」
「見守る機器がないと思いますが?」
「確かに……」
どこかの歴史を超常の視点で見守る……それが時間ごっこ。最初に聞いたときは最近の子供は我慢強くなったと思った。
魔法技術の発展目覚ましいアガルタでは数年前から子供達のメジャーな遊びだったようだ……誰から聞いたんだ?
「主様」
「ん?なにか付いてるか」
「呼んでみただけです」
「そうか」
白露の口元が緩んでいるのが胸越しに見えた。ん……?んん〜?口元に何か付いている気がする。
こんなところにホクロが有ったか?有ったかもしれない……触っても怒られないし触ってみるか。
「ぬ、主様……?そんな今から、ですか?私にも点火というか、タイミングというのが」
「ホクロか……」
「……そうですか、ホクロでしたか」
声色が残念そうだな……心なしか胸にかかる重さも大きくなったきがするし。もしかして……いや、考えるのは辞めよう。
「主様、映画でも見ませんか?」
「おすすめの映画が……?」
「えぇ……あります」
白露が得意げにブルーレイディスクを目の前に出してきた。一体なんの映画が入ってているんだ?呪術か?蜘蛛男か?天気か?
「アドベントチルドレン」
「なんでそんなファン向けの作品知ってるの……?俺が言うのもなんだが、それはそれとして……」
そろそろ月1投稿になるかもしれません




