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ヤンデレられてるはず

おまたせしました!


「主様もようやく分かってくれましたか」

「え?」


 白露が俺の顔を自分の顔の前に持っていった。その顔は弛緩しきっていた。こんな顔見たことがない。

 下がった目尻、高潮した頬、荒い息……メスの顔だ。金色の瞳の奥にこちらを覗き込む俺の顔が写っている。


「これからは私がどこにいても側に居ますからね。お風呂注意も、睡眠中も、トイレ中でも……ずっとベタベタしましょうね」

「そうする、そうするからどこにも……目の前から消えないでくれ……」

「この場所以外が消失したとしても、主様の手足が全てもげようとも、時間が流れなくなっても……」


 何故これほど不安になる。白露は目の前に確かに居る、それなのに何故ここまで不安に襲われる?

 白露の顔を見ても安心が出来ない。もっと近寄りたい。もっと肌を密着させたい。もっと……もっと……


「主様はここで私とだけデートして……睦み合って……キスして……セックスして……この二人だけの世界で死ぬまでずっと私と……」

「……」


 白露に体重を預ける。抱き返されても何も安心感がない。物理的な距離がこれだけ近くとも白露の存在が感じられない。

 白露の恍惚とした顔がこちらを覗き込んでいる。今離せば白露は消える……そんな感覚が腹の底から湧き上がってくる。


「ちゅ♡ちゅっ……ぢゅ♡ちゅぱっ……んぅ」

「ん、んんっ……んっ」


 唇を割って入ってきた白露の舌に任せ口内を蹂躪させる。足りない……こんなものでは全く足りない……。


「んっ、じゅるるるる」

「んん……っ"!!ちゅっ♡れろれろ♡ぢゅるるるっ……♡れろぉっ……ちゅぱっ♡ぢゅぷっ」


 白露の舌にこびりついた唾液を舐め取りながら白露の口に舌を這わせる。白露の唾液の味が脳に伝わってくる。

 美味しい……美味しいっ……美味しいッ!!味覚的な刺激が唾液にある筈がないのに脳を幸福感が駆け巡っている。

 白露がそろそろ次に行きたそうに手を体の隙間に差し込んできているが、まだ離れたくない。

 今日一日全てを白露の唾液を飲む事に費やしても足りない……これからはこれを基本姿勢にしても足りない程だ。


「ん〜、ぷはぁっ……!!はぁ、はぁ、んっ……!!んん〜っ♡んっ……♡んっ……♡ぢゅるるる」

「ん、れろれろ、ちゅっ」


 白露も諦めて唾液を啜り始めた。上から降る薄い橙色の自然光が白露の魔物の中ではそう珍しくないアニメ顔に影がかかっている。

 美しい……俺の求める偶像的な美が全て詰まっている。残酷なまでに長い睫毛……各部位の距離、主観での美しさ……震える。


「んむっ……ちゅぷっ♡れろれろれろ……♡ぢゅぶぶぶっ♡ちゅっ……ちゅっ……ぢゅぶっ」

「んんっ、んむっ、れろぉ」


 白露の唾液と自分の唾液が混ざり合っている……そう考えると全身にゾクゾクとした快感が走った。


「ん……んん♡ちゅぱっ♡れっれっれっれ……っ♡んれろぉ……ちゅぷっ♡れろぉぉ……」

「ん、んんんんっ」


 白露が強引に食道付近まで舌を伸ばしてきた。流石にこれ以上入れられてしまうと呼吸ができない。

 やんわりと表層部分に戻そうとしたが、力が強すぎてやんわりとでは離せない。強引に剥がそうにと脚に抑え込まれ、動けない。


「ぷはぁっ!!」

「はぁ……はぁ……はぁ……」


 白露がようやく喉から舌を抜いた。酸素がようやく肺の中に入ってきた。心臓がはち切れそうな程活動している。


「今日はここまでにしよう」

「え……?」


 白露の顔に信じられないと書いてある。別に白露としたくないわけではない。だが、ポリネ……何だったか?

 7日間に渡るセックスで6日目までは前戯程度に留めておくそうだ。愛情を高めるのに効果的、とされている。

 とにかく、そういう方法を思い出した。前の自分は相当愛情に飢えていたんだろう。だから白露に惹かれたというのもありそうだ。


「これから5日間じっくり焦らした後にしたいと思ってな」

「なるほど、なら今日はここまでにしましょうか……おいで」

「好きだ……」

「分かってますよ。おやすみなさい」


 おでこに口付けをした後白露は抱きまくらにされた。暖かい……その上柔らかい、寝るには最高の環……zzz


「おはようございます」

「……一週間」

「一週間後に何かあるんですか?」


 一週間経った……何が?漬け物……それとも他の何か……?寒い……布団が畳まれる……。

 布団を返……寝袋?何故寝袋に包まって寝て……?何か特殊な事情が……あったのか?


「ん、んん〜」

「……ふふふ、ふくくく、くくくくく」


 なにか面白い事でもあったのか……?それよりもまだ眠い……もう少し、この寝袋ぉぉぉぉぉぉ……。

 さ、寒い……お慈悲を……お慈悲をくださいぃぃぃぃ……。ああ〜、寝袋が遥か眼下に。


「ちょっとまっててくださいね〜」

「んぁ……」


 お姫様抱っこか?微かに開けた目から何かを切っているのが見える。微かにフローラルな香りを感じる。

 陽光で段々と目が覚めてきた。その上隙間風が冷たい……二度寝には最悪の状況と言っても過言ではないだろう。


「はい、あ〜ん」

「んぐ……」


 バナナ、それは人類の宝。手っ取り早く栄養補給ができ、それでいてそこそこの味を持つ人間に都合のいい果実。

 それを今、俺は白露にあ〜んされている。何という贅沢だろう?今日槍の雨が振って死んでもおかしくない。


「はい、出来ました」

「……」

「主様、どうかしたんですか?」

「……近すぎないか?」


 白露の胸が頭に乗っている。それにいつもより肌に密着する面積が広くなっている気がする。昨日何かし……あ。

 あ〜……え〜……そういえば何か言っていたな……っ〜〜!!何故記憶をしまい込んだままにしなかったのか……。


「そうですか?私は遠いと思うんですけど」

「……いただきます」

「はい、あ〜ん」


 首に僅かな重みと体温、なめらかな肌触りを感じる。白露がしなだれ掛かってきているからだ。

 そのせいで朝食の味に集中できない。だが……これはこれで、悪くない。心に余裕が出来ていくようだ……。


次も一週間後です

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