もうね、やるしかないんですわ
お待たせしました!
「そうだ……なぜもう着いている」
「乙女には秘密があるものなんですよ」
目を細めて、獲物を見定めるような顔をしている白露を問い詰める度胸はない。大人しく風呂に入るとしよう。
「当然のように服を脱ぎ始める……?」
「主様、私は別に一緒に入らなくてもいいんです。ですが、片手でどうやって体を洗うつもりですか?」
「……頼む」
「はい、任せてください」
服を脱がされ風呂に入れられる。一般的な浴場。何故一般的な浴場がここにあるんだ?
こんな辺鄙な場所にとうして湯沸かし器が用意できる?電気はどこから入手した?
「はい、腕を上げてください。目も閉じた方がいいですよ」
「分かった」
腕を上げると頭から湯を掛けられた。熱、くない。煮え滾るような湯だというのに……湯を全身に掛けられた後、座らされた。
「洗っていきますね」
「頼む」
背中をすべすべした指が撫でていく。なるほど……タオルを使わない。中々分かっているではないか。
そう、タオルで体を洗うなど邪道!面倒な上にゴワゴワした物だと不愉快になる。その点指は肉体、そんな不便さはない。
「気持ちいいですか?」
「あぁ……指の腹のさわり心地がいい」
目は開けている。だが、白露の裸は見えない。座高はそれなりにあるので隠せるのだ。足が短い……?誰だ、そんな事を言うのは?
「前も洗いますね」
「流石に前は洗える……はずだ」
洗えるよな……?そろそろ白露も顔を洗いたくなってきた頃だろう。体格差上、白露には先に入ってもらわなければ困る。
「洗えてないじゃないですか」
「いやいやいや、この通りきっちり洗えt」
「ここ、ここ」
そんなに重箱の隅をつつくか?確かに洗えていない場所はあるにはあるが大体洗えているような気がする。
「私が洗わせてもらいますね」
「あ、あぁ」
白露が俺の前に座り……座ったのか?座り体の右側を洗い始めた。体を洗う度に胸が揺れて目の保養にな……毒だ。
「主様もその気じゃないですか♡私はせっかく真面目に洗っていたのに……」
「……そんな物を見せられたら嫌でもスイッチが入る」
「ふ〜ん♡私が悪いんですか?」
「……」
白露がニヤニヤしながら手慣れた動作でちんぽを軽く握ってきた。石鹸でぬめりを帯びた指が想像以上に快楽を伝えてきた。
「シてほしいですか♡」
「……お願いします」
「はい、分かりました♡」
────
白露が指に付いた精液と泡を洗い流した。まだムラムラするがここは風呂、体を綺麗にする場所だ。
あまり長くいると脱水症状にもなる。白露の為にも少しは我慢しなければならない。
「追い焚きが必要ですね」
「いつの間に……」
「ふふふふ」
石鹸が減っている。体をきちんと洗ってこのスピードか。だが、それよりも糸で体が上がらないように入浴している方が気になる。
「白露……流石にそれは厳しいのでは?」
「いいえ、湯船に入るのは健康にとって非常に大切な事です。無理にでも入ります」
「そうか……」
それなら止めても無駄か……胸よりも蜘蛛の腹の方が浮力があるのは当然か。ホッとしたというか残念というか……。
「はぁ〜、入浴は気持ちがいいですね〜」
「それは良かった」
「後でリンスするのでまだ入れませんよ?」
シャンプーだけで良いのでは……?特に髪が傷んでいるわけでもない、それに髪質も硬い。特に意味は無いのでは?
「主様、そう言って舐めていると痛い目を見るものなんです」
「そ、そうか……」
凄みのある声で言われてしまった。蜘蛛部分にも毛が生えている白露はそういう苦労をしてきたのだろう。
「さて、リンスしますよ」
「うっ……」
髪にみるみる内に潤いが与えられていくのが分かる。リンスにこれ程の効果が……!?流された後もぬめぬめ感が残るのは嫌だが。
「もういいですよ」
「よし!」
追い焚きのおかげで浴槽の湯は暖かい。やはり、人間は風呂に入らなければならない。
シャワーだけで済ませられる人間の気が知れない。潔癖症の人間は仕方ないが、時間に余裕がある人間は何故入らない。
「もういいんですか?」
「10分は浸かったからな」
「本当はもう少し浸かるんですよ?」
「うっ……」
言葉のナイフに切り裂かれつつ風呂場から出て体を拭……けない。片手ではまともに体も拭けない。
「はい、ばんざ〜い」
「……」
「照れなくてもいいんですよ?」
「別に照れてない」
嘘だ……逃げるように出てきた挙げ句体も拭けない、一体どんな羞恥プレイなのか。白露もニヤニヤとしている。くっ……!!
「はい、出来ました」
「さっさと寝y」
寝室に座っていた。何を言っているのかわからないかもしれない。だが、今俺は確かに寝室に座っている。
「そうですね……」
「目が据わっているぞ……?」
「そうですか?」
「表情は自分で認識不可能なのでは……?」
次は多分二週間後になると思います。




