強制合意〇〇〇〇
お待たせしました
──翌朝──
「おはようございます」
「……」
不満そうだ。だが、目の前数センチに白露の顔があれば呑気に朝の挨拶を返せる訳がない。むしろ何故返ってくると思った。
……美しいというのはずるい。不満げな顔も絵になる。目をぱちくりするんじゃない。かわいいだろうが。
「おはよう」
「はい、おはようございます」
挨拶をきっちり返したのに白露の顔が一向に離れない。そのままで居られるといつまで経っても起床出来ないのだが?
「……何故顔を離さない」
「おはようのキスがまだですよ」
「まだ感情が追いつかな」
「あんなに愛し合ったじゃないですか♡」
それを言われると何も反論出来ない。抱かれておいて今更キスを躊躇うというのは……おかしいか。
「ん」
「んちゅ……れろれろ♡ちゅぱっ……♡ぢゅるるる……♡ちゅぱっ、おはようございます」
白露の唇は相変わらず柔らかく、舌は暖かい。朝から舌を入れられると昨日の余韻も万能感も消え去る。
「……朝から元気だな」
「ふふふ、補給できましたからね」
皮肉は全く通じないようだ。前までの関係性が全く掴めない。昨日は些細な事で喜んでいたというのに今日はこれだ。分からん。
「主様〜、顔を洗いましょうね」
「自分で洗え」
「まだ片腕になれてないんですから、ね?」
「……頼む」
次も一週間後です




