野球ポーカー
お待たせしました!
「はい、あ〜ん」
「······」
「美味しいですか?」
「美味しい」
優しい味だ。数週間振りの食事なのだろうか?恐ろしいのはもう胃に食材が入った感覚がある事だ。まだ一口だぞ······?
ニコニコとした笑顔、それだけで顔の印象すら変わるとは恐ろしい程の美しさだ。
「もう一口食べますか?」
「頂こう」
「はい、あ〜ん」
「······」
彼じ······白露は変わらず笑顔だ。だが、その中に圧を感じる。勢いの強い人間は嫌いではない。むしろ好きだ。
そういった部分に惹かれたのだろうか?記憶がなくてもやはり自分は自分という事か。
「まだ食べれます?」
「もちろん······量ばかり聞いてどうした?」
「前は食が細かったので······」
「そうなのか」
一、ニ口で食べられなくなるほど食が細かったのか······前の俺が心配になってくる。
白露の言う事は本当のようだ。もう満腹感が襲ってきた。どう考えてもおかしい。
「もういいですか?」
「あぁ······驚きだ」
「お粗末様でした······あ、今は睡眠薬も無いです」
「睡眠薬が必要なのか?」
嘘だろ······3大欲求の内ふたつが撃墜しただと?俺は生命体として大丈夫なのか?
顔を伏せないでくれ······常人ですら不安になる事を白露がやると非常に不安になる。
「主様は寝ませんでしたから······」
「そうか」
「少し耳を貸してくれませんか?」
「ん、あぁ······」
耳を持っていった瞬間、軽い衝撃と共にふさふさした物に包まれた。これはもしかして膝枕といつやつか?
ふさふさしているのはいいが硬い枕が好みではない身からすると枕としてはあまり、といったところ。
「びっくりしましたか?」
「大変驚いた」
「それはよかった」
指が髪から頬へ流れていく。すごく安心する。男女問わず膝枕を望む人間は多いのはこういう安心感を求めての事なんだろう。
先程から白露の顔が見えない。だが、それは逆光のせいではない。······胸に顔が隠れている。
「触りたいですか?」
「い、いや」
「触りたくなるのは仕方無いですから。どつぞ······?」
白露が頭から手を離して胸を張った。下から揺れるの胸は性的を越してもはや壮観。
こんな物を血で汚れた手で触っていいのだろうか?······どうして血で汚れていると思った?
「触ってくれないんですか?」
「あ、あぁ······」
「ん······」
沈んでいく······このつい摘みたくなる柔らかさ二の腕に近い、のか?どうしてだろう。
この感覚何となく知っている気がする。なんと言えばいいだろう?遠い昔に触った事があるような······。
「もういいんですか?」
「満足した」
「そうですか······勝負、しません?」
「ほぅ······何をするんだ?」
その単語を聞くと何故か心が沸く。血が混ざっているからなのか。血が混ざっている?
どうしてそんな事を考えついた?これは絶対に記憶の重要な手がかりになるはずだ。
「ポーカーです。掛け金は自分達の衣服······恋人っぽくてよくないですか?」
「始めにお互い何回脱げるか確認しておこう。後でもめるのは嫌だからな」
「ええ、私は5枚ですね。主様も4枚です」
白露の格好はゴスロリだと······いつ着替えた?数の優位が全くない。
何故俺の服の枚数を把······寝たきりの俺を世話していたなら把握していて当然か。
「いいのか?俺の方が一枚多いが?」
「丁度いいハンデってやつです。どうぞ?主様が切っていいですよ?」
「そうさせてもらおう」
手触りは普通、厚さは······普通だ。向きも順序も完全にランダムにして混ぜ、渡す。向き、これが意外と馬鹿にできない。
白露は余裕そうに腕を組んでこちらを見ている。絶対その顔くずしてやる!
「どうします?チェンジ、使いますか?一回だけですよ?」
「いいや、白露こそいいのか?」
「私は十分です」
俺の手札はストレート。一発で出るものではない。白露がフルハウスレベルを引いていれば別だが。
「手札、開けますよ」
「勝った······!!」
白露の手札は13のツーペア、フォーカードだったら負けていた。この引きなら先程の自信も頷ける。
「これでいいですか?」
「下着からとは······ギャンブラーだな」
白露が机に置いたのはサラシ。5連続で剥く自信がなければ下からなんて脱ぐ事はできない。
「どうします?チェンジ、します?」
「しない」
今回は1のフォーカード。ストレートフラッシュでも来ない限りら絶対に勝てる。白露の服を剥ぐのも時間の問d
「ストレートフラッシュ」
「なんだと······!?」
「さぁ、脱いでもらいましょうか」
上を脱いだ。白露と違い俺にはシャツがある。だから上を脱いだところで覆う物は残っている。
それよりもストレートフラッシュを出した白露だ。ストレートフラッシュは余程のことがない限り出ない。なんという豪運。
「くっ······」
「筋肉が少し落ちてますね」
「もっと多かったのか?」
「ええ······バッキバキでしたよ」
そんなに鍛えてどうするつもりだったのだろうか?今でもここで暮らすには十b······そもそもここは何処なんだ?
「主様、チェンジしないんですか?」
「あ、あぁ······しない」
フルハウスだというのにチェンジする意味が分からない。白露の連勝もここまで。そのゴスロリを剥ぎ取ってくれる。
「っ!中々やるじゃないですか」
「中から脱いで大丈夫なのか?」
「今から剥ぎ取るんですよ」
「勝負はそうでなくては······!!」
10のスリーカード······チェンジするしかない。こんな中途半端な数字では勝てない。フルハウス、フォア・カードを狙う。
頼む、来てくれ······こちらの方が残基が少ない。ここで連勝しておかなくては勝てる物も勝てない。
「チェンジ」
「チェンジで」
ここで引かなくてどこで引くのか。これ以上残基を減らす訳にはいかない。コルセットはずるい。
10だと······?白露の異常な引きの強さに10で勝てる保証はない。ジョーカーは、ジョーカーはあるのか?ないか。
「フルハウス」
「フォア・カード」
勝った······なんとか勝てた。白露が悔しそうな顔でコルセットを外していく。後一勝、後一勝で実質的な勝利っ!!
「チェンジは0回にします。降りるならこれ以上脱がなくてもいいです」
「っ!!」
「ルールの決定権は私にありますよ?」
「丁度いいハンデだ······受けて立とう」
余裕そうに言ってみたが全く余裕はない。素の引きで白露に勝てる気はしない。だが、それでも勝たなければいけない。
「引きましたか?」
「あぁ」
「降りてもいいんですよ?」
「それはこちらの台詞だ」
嘘だ。1のワンペアでは白露には到底勝てない。だが、ハッタリには自信がある。
ここで白露を降ろして勝をもぎ取り、その余裕そうな顔と態度を崩してくれる。
「スリー・カード······?」
「さて、脱いでもらいましょうか」
「······」
テストがあるの次まで2週間お待ち下さい。お待ちいただけるのでしたら




