悪夢
ちなみにアフェクションはどの性別だろうが犯せる本世界観において異常性癖と見做される立場にあります。
「結構時間掛かった、な」
ネグリジェ?何故······やっぱり胸デカ、違う違う。あの服の話はどこに行ったんだ?
何とは言わない。言わないが一部分が山になってる。こいつには付いてる、付いてるんだ。
「どうしました?綺麗すぎて言葉も出ませんか?それとも犯されたくなりましたか?」
「どっちも意味変わんねぇよ!」
ドア越しに怒鳴りつけた。こいつは丁寧な口調で息を吸うように俺をからかってくる。
本当に勘弁してほしい。体付きだけはいい女だから騙されそうになっちまう。
「今度こそいいですよ」
「本当かよ·······本当だったな」
「一番街に問い合わせても返事がない······あのローティーが無視などありえません。何かあった可能性が高いです。行きますよ」
「へいへい」
アフェクションが目を壁につけた瞬間、館の女神像が横にずれエレベーターが現れる。
無駄に高い技術力を見る度に改めてこいつが冗談好き小悪魔ではなく領主って事を再認識させられる。
「もうそろそろ着きますよ」
「ずいぶん早くないか?」
「我々の技術力なら余裕ですよ」
「そうか」
エレベーターと言ったがどちらかと言うとリフトに近いかもしれない。横で魔力が壁を伝う様子は壮観そのもの。
「破損しているようですね······仕方ありません。手前で降りる事にしましょう」
「破損?」
「ええ······入口が自動で開かないという事は破損したという事です」
「そうか」
本当に無駄に高い技術力だ。どうしてこれが一般人に回ってないんだよ。そしたら奴隷にされる奴らも減るのにな。
リフトが止まった。一番街の手前に着いたらしい。普通の通路なら人がいるがここにはいない。領主専用か······ケッ!
「こ、これは······一体何が!?」
「何をそんなに驚······!!」
建物はすべて崩れ、生命の気配は感じられない。ただ銀の光が街全体で輝いている。なんだよ、これ······。
「何、何が······っあ!!」
「どうした?確かにヒリつくがそれ程」
「これを」
「なっ」
手が無くなっている?真夏の日差し程度にしか感じなかった。だが、領主にはもはや毒この光······なんなんだ?
「おそらく聖十字と同じです。我々祝福を受けた人間を滅するようになっています」
「なるほど」
「復活の前兆だといいのですが······」
「がぁぁあぁあぁああぁぁあ!!」
この咆哮は······!!こんな所に何故獣がいる!!ここを取り戻しに来たのか?ここの領主は死んだか。
「殺ス······偽神ノ手下······殺ス!!グルゥウ!ギャァァァア!!」
「こ、これは」
「小型化、拡大」
アフェクションの手を引き小さくし、砂粒を振りまく。小さくなったアフェクションの声は小さく聞こえない。
「何故偽神ノ餌ヲ守ル」
「反逆が成功すると思うのか?」
「心ヲ折ラレタ軟弱者メガ······!!」
「じゃあな」
砂粒が大岩となって巨獣に降り掛かる。その一瞬の隙にリフトに戻った。喋る巨獣、絶対にあれは古の英雄の脳を使用した物だ。
そんな物とまともに戦って勝てる自信はない。アフェクションの義務なんて知った事ではない。
「逃げ切った······」
「はぁ······はぁ······」
どうしてアフェクションの息が切れてるんだ?肩を走ったような感覚もない。ならなぜ息を切らす?
「後で埋め合わせはしますから······今だけじっとしててください。今はあなたしかこの場にいないので」
「何を······おい、少し我慢すれ」
「そこに穴があれば犯す······そういう風になってるんです。じっとしてればすぐに終わりますから」
カーーーーット
終わった。これで、これでもうこの悪夢も終わりだ。目が覚めたらいつも通りのそれなりに楽s
次も一週間後になります!




