下世話
お待たせしました!!
「ふぅ。着替え······」
「すいません、着替えがありませんでし······これは、中々······」
「アフェクション様!何をしてるんです!!」
アフェクションが連れて行かれた。女の顔でまじまじと見られ己の一物と自分の一物が比較される······変な感覚だ。
「動きやすい······」
首輪の事を考慮しているというのに動きやすい。いくらするんだこれ······。外には女騎士が居た。
「早く来い」
「······」
苛ついている女騎士は小部屋の前で止まった。一回太らせてから殺すって訳か。相変わらず狡い奴らだ。
「お座りになって?」
「·······分かったよ」
子供の声が窓から聞こえてくる。ショタもロリも混じっている。何故······おかしい。この世界でこんな音を聞ける訳が。
「不思議に思っているんでしょう?」
「······それは」
「皆さん最初はそうでした。そこのノートもそうでした」
「······」
女騎士も?ここは一体なんなんだよ!頭が全く追いついてこない。夢なら本当に早く覚めてくれ。
「どうぞ······気になりますか?私が先に飲んでもいいのですよ?もしや······私の唾液を狙って」
「る訳ないだろ?」
何を言っているのか。女の顔をしていようと付いてる奴に立つかと聞かれたら?立たないd······嘘だ。たぶん立つ。
だとしてもだ。こんな状況で狙うかって話だよ。狙わないだろ?相手が何考えてんのか分かんないんだぞ?
「そうですか······。それはともかく、あなたの気になっているであろう理由についてお話しましょう」
「ふむ、話せ」
「あまりにみすぼらしかったので保護させて頂きました。あのまま捨て置くには心が痛かった······」
「······は?」
俺の頭がおかしくなったか?この景色、死にかけの脳が見せている幻覚の可能性が出てきたぞ。
「また増やすというのですか!?」
「いけませんか?」
「いえ······しかし······アフェクション様が言うのであれば」
「よろしい······しかし、何をしていただきましょうか。子守りに向きそうな顔ではありませんし······」
いつの間にかここに置かれ、仕事をさせられる事になってる······?なんなんだよ。付いていけねぇよ。
「この男は鍵開けの心得があるとか」
「ここには不要な才能ですね······私の身の回りのお世話などどうでしょう?」
「それは私の役m」
「あなたは護衛でしょう?」
女騎士が黙った。見の周りの世話だと?上位層の人間の世話?絶対にやりたくねぇ。まだ鍵開けの方がマシだね!!
「本当なら食客としておもてなししたいところなのですが······」
「これ以上無駄飯食らいを増やすわけにはいきません」
「と、いうことなので申し訳ありません。部屋に案内しなさい」
「はっ!」
部屋に連れて行かれた。それなりに奥の部屋だ·······寝るか。まだこれが夢の可能性は捨てきれないしな。
─時は戻り、主人公─
「ぅ······」
「おはようございます、主様」
目の前に太陽がある。死んだのだろうか?死んだんだろう······その証拠に全く熱さを感じないのだから。
「主様〜寝ぼけてないで起きてくださーい」
「白露か?お前も死んでしまったのか······」
「主様······」
「冷たいな······ん?この景色は·······」
目の前には見覚えのある馬車の天井······太陽と勘違いしていたのは白露の瞳だった。
俺は死んでいなかったようだ。寝惚けた体験など何年ぶりだ······10年前が最後か?
「今はどの辺りだ?」
「二番街行きの通路の途中ですね」
「そうか······」
たかが数分程度の睡眠で寝惚けてしまった······?思わず下を向いていた。顔が熱くなっているのが分かる。
「主様、熱があるんですか?」
「いや、ないはずだが」
白露が俺の額に自分の額を重ねてきた。な······何を!これで本当に熱が測れるとでも!?
「やっぱり少し熱いですね」
「問題ない······問題ないから離れてくれ」
「そうですか?」
アンテーとアネーモがニマニマした顔で俺を見ている。なんだ、お前達?これは見せ物ではないが······?
「運転に集中しろ」
「はっ!」
「なんだアンテー、言いたい事でも?」
「いいえ、なにも」
次も一週間後です!




