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決着、そして……

お待たせしました!


「これに頼るとは思いませんでしたわ······」


 ローティーの振るう黒い棍棒が分離、長射程の薙ぎ払いへと変化する。早い······だがそれよりも、その武器は······まさか。


神肉(エリ)を食ら()うモノ(サルエ)!?何故貴様が使えるッ!!」

「はぁっ!!」

「弾幕を忘れてますわ!!」


 背後から突撃する白露に無数の弾幕が着弾し爆発が起こる。支援したいが縦横無尽に振るわれるエリムサルエが体を削っていく。


「ははははははははははははは!!」

「チッ」


 肉体改造済の俺なら見極められる筈だ。見えた······!!ここに衝撃をかければ吊れるっ!!

 衝撃を掛けた瞬間、ローティーは足にエリムサルエを絡めつけ逆さまになった。


「!?!?」

「ナイス判断です、主様!」

「がはぁっ!!魔······獣ごとき·······にぃっ!!」

「助かるっ!!」


 落ちてきたローティーを落ちてくる白露と同時に切りつけ、障壁の存在を信じ跳躍、着地と共に正面のローティーを突き刺す。


「ぐっ、がぁっ、なっ、ぎっ!!」

「はぁあぁぁあぁぁ!!」

「むぅぅぅうぅぅん!!」


 体が独りでに動く。まるで何度もこの動きをしたように自然に······初めての動きのはずなのに懐かしい。


「「天地無法舞光斬(パガジットジバークゲル)」」


 着地と同時に回転しつつ上昇、頂点で白露が剣に魔力を籠める。その瞬間、辺りに一帯に銀白の極光が走る。


「がぁぁぁぁぁぁ!ぐぁぁぁぁぁぁぁあ!!」


 銀白の極光が頭を貫きローティーの脳組織を地面に縫い付ける。それと同時に極光が網目のように街を駆け巡った。


「っ·······!!」

「死ね·······死ねっ······!死ねぇっ······!!」

「主様、心臓を潰さないでください!」

「はっ······あぁ、すまない」


 心臓を潰すところだった。脳味噌はぐちゃぐちゃになっている。十分d······な訳がない!!

 こいつの!こいつらが俺から、全てをっ!!許さないっ!お前達さえ居なければっ!


「ふんっ!······落ち着きましたか?」


 白露の口から粉砕音が聞こえる。死体は十分辱められている。大丈夫、大丈夫だ······落ち着け。


「······頭を冷やしてくる」

「深呼吸、落ち着いてください。吸って······吐いて······」

「はぁ······はぁ······すまない、後は頼む。今は疲れた。次の行き先は2番街······」

「主様······?主様!主s······」


 ─時間は少し戻り、彼方の脱獄の前─


 しくじった、抜かった。笑えるぜ······わざと捕まったツケがこんなところで回ってくるとはな。


「あ、あなた様はっ!」

「視察です。気になさらぬよう」

「はっ!」


 僅かに残った気力で顔を上げる。赤い髪、六番街の······処刑にでも来たか。俺を殺せば手柄になる。


「この方······私が預かりましょう」

「いえ、しかしですね·······」

「この私が、直々に預かると、そう言っているのですよ?」

「はっ!直ぐに準備させて頂きます!」


 牢から出され首輪をはめられる。仲間に下手打たせちまった俺には相応しい末路ってもんだろう。


「今日の視察はここまでにします」

「はっ、ご苦労様です!!」


 見知った景色だ······何度見たことか。再びこの景色を拝むのが馬車の中ってのは一生の不覚。


「気分はどうですか?」

「最悪だよ。ケッ!」

「貴様、よくも」


 護衛が殺気立ってやがる。おう、もっと殺気立て。公開処刑なんかよりここで殺られる方がマシだ。


「抑えなさい。私が許可します」

「ですが、······」

「私は抑えなさいと言ったのですよ?」

「·······はっ!」


 護衛が睨んでいる。くくくく······いい気味だ。公開処刑か······嫌な処刑方法だ。鬱憤晴らしに殺されるなんてな。


「そうですか······頑張ってください。もう少しですから」

「······」


 何だこの女。俺を気遣ってるのか?それとも新手のドッキリか?分からない······何が目的なんだ?


「着きました。安心してくださいね」

「?」


 何言ってるんだこの女?俺は犯罪者、しかも女の外見してる領主は全員ふたなりだ。どこに安心する要素があるんだよ。


「まずはその汚れを落としてはどうですか?案内しなさい」

「·······仰せとあらば。来い」

「丁寧に、案内しなさい」

「·······はっ」


 苛ついていた金髪女騎士に着いて廊下を歩く。正直調度品は地見、だか高級感がにじみ出ている。


「おい、着いたぞ。汚れをさっさと落とせ」

「なら武器をおいてくれ。危なっかしくて入れやしない」

「殺傷力はない。早く入れ!」


 刺又は十分危ないだろ。風呂に入らせて丸腰になった所を襲うつもりか?だが、入らなければこいつに睨まれたままだろう。


「おぉ······」


 広い。とにかく広い。さらにジャグジーまで付いている。やはり領主······教会とは名ばかりだ。


「はぁ〜」


 体を洗い浴槽に入る。俺は浴槽に入らない地域出身ではない。豚扱いから人間に戻ったこの感覚······たまんねぇ。


次も一週間後です!

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