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絶滅に向けて

おまたせしました!


「ま、魔物······」

「なんでおと······」


 城壁から飛び降り、壁を蹴って俺達を見上げる擬人に向かって肉薄、首を切り裂く。擬人でも流れる血は赤い······生意気な。


「う、うわぁぁあぁぁぁあ!!」

「女神さ······」

「奴を神と呼ぶな······虫唾が走る」

「ぁ······がっ」


 心臓を突き刺し腹を掻っ捌いた。それを見て呆然としている女の頭に剣を突き立てる。

 もっと苦しませられないのが残念だ······。そうだ、指示を出さなければな。


「聞こえているか?」

『はっ!』

「一匹たりとも街から出すな」

『はっ!!』


 聞き分けのいい配下を持てているようで何よr······女だと!?女が目の前を通過したぞ!?

 チッ、能力持ちかっ!?この街は一般人ごときが能力を持っているとでもいうのk


「ぁ·····ぎぃっ」

「ふん!ばちゅっ······並ですね。だらぁっ!」

「たすけ······」

「く、来る······」


 白露が女の心臓を引っ張り食い、女二人組の胸を貫いた。女を吹き飛ばしたのは白露だったか······素晴らしいスピードだ。


「お、お前なんか怖くないんだぞ!なんたってこっちは銃があるんだからなっ!!」

「ほぅ······?いいだろう。撃ってみろ」

「う、うわぁぁあぁぁあ!!」


 確かに使われているものは最新式の魔力突撃小銃だが······狙いも甘い上に遅すぎる。

 こんな速度では当てることなど不可能······それどころかこのような事すら出来る。


「ぁ、がっ······な、んで」

「遅すぎる」

「たすけ·······」

「白露」


 こいつの持っていた銃、スペックの高さを値段でも表現してしまっている。

 それを一般人が持てるはずがないのだからこいつは上質な心臓を持つ可能性が高い。


「主様、どうしたんで······この心臓はっ!!」

「どうだ······?」

「中······ってところですね。思わぬ掘り出し物ですね」

「お······ぉ?」


 中は果たして掘り出し物なのか······?粗悪な露店に正規品を見つけたようなものだとすれば納得だ。


「おいちい······」

「それは何より」

「さて······はぁっ!!」


 家屋が糸に繋がれ振り回されている······凄まじい。白露は俺がこの中を動けると思っているようだ·······期待には答えなければな。


「おぉ······!!」

「剣だけが決め手とおもうなよ······!!」

「がっ······」


 振り回されるビルの側面を走り脚に付けていた短剣を蹴り投げ着地ざまに首を撥ねる。

 足を使わないなど論外······腕よりも筋肉あるというのに使わないなどもったいない。


「はぁぁっ!!」

「う、うわぁぁあぁ!!」

「あおいおい、どこへ行く?お前達の大好きな殺戮だぞ?」

「そんなの、き······」


 家屋が地面に叩きつけられると衝撃と圧力で何人も死んだ。その僅かな生き残りの脳味噌を貫いた。

 こういうのがいいのだろう?口には出さないが好きに決まっている。こんなに気分のいい物······中々無い。


「ははははははははは!!死ね······死ねぇっ!!」

「た、助け······」

「撃てーッ!!」


 男の声?流石は教会騎士団、弾丸の速度が先程のカモとは違う······だがそれでも遅い。

 弾丸を全て貫き教会騎士団に肉薄······する前に白露が家屋をぶつけてしまった。


「あ。あった······どうしたんですか主様?」

「いや、なんでもない」

「そうですか?それならいいんですけど」

「さて······起きろ」


 教会の女騎士共を指揮していた男の顔を自分の目線に持ってきた。こいつには聞かなくてはならない事がある。

 俺の手を殴りつけたり蹴りつけてきたりしているが、全く痛くない。こんな状況で力が入るわけがない。


「ぁ、ぐっ······」

「質問に答えろ」

「は、ひ······」

「お前はどうやってこの役職に就いた?」


 重要な質問だ。これでこいつの生死が決まると言っても過言ではない······いや、過言か。せいぜい殺し方に差が出来るくらいか。


「女神、様にやられ、て······降伏したら、この力を手に入れてまひた」

「そうか······死ね」


 


「あ、ぎぃいぃぃいぃいっ!!な、なんでっ!お前だって絶対にそうするはずだっ!!あ、がぁぁあぁぁぁあ!!」

「お前に、誇りは無いのか?」


 まぁ、無いのだろう。力があるのに虐げられる人々を助けず、ただ尻尾を振ってお溢れをねだるだけの奴にそんなものがあるとは思えない。

 分かっているなら質問をする必要はないと?そんなことはない。罪の意識を思い出させたり出来るかもしれない。


「あるわけ無いだろっ!あっちに付けば富、名誉!名声!女!全部手に入るっていうんだからなぁっ!!お前みたいな全てを持っている人間に俺の気持ちがわかるか!?分からな······アガァァァァァァァあ!!」

「もういい······黙れ」

「ァ……ァががが。かぁっ……!!はぁーっ、はぁーっ」


 こいつは人間ではない······悪魔だ。偽神に魂を売り渡した悪魔……殺さない理由は、ない。 

 周りは静かだ……今なら時間をかけてゆっくり殺すことができる。気道に指を押し付けて酸素を体から抜いていく。


「ぁ、がが······!!」

「お前には聞こえないのか?惨めに死んだ奴隷や同期達の怨嗟の声が!!」

「き、聞こえね、げ······」


 白露の腕が男の心臓を掴んでいた。我慢できなかったか······そういえば、権力のある男に捕まっていたんだったな。

 それなら我慢などできないか。むしろここまで堪えたことを褒めるべきだろう。


「んぐっ、べきっ、ぐちゃっ!!主様、申し訳ありません」

「いや、ここまで我慢してくれたからな」

「主様······そう思うならご褒美をください」

「ご褒、美······?」


 何をあげればいいのだろうか?サリアなら分かりやすく金品で良かったが······白露は何で喜ぶのだ?

 やはり蜘蛛らしくコーヒーだろうか?いやしかし、今の状況でそんな嗜好品の用意なn


「撫でてください」

「·······すまない、もう一度頼む」

「撫でてください」


 なぜ撫でる事が礼になるのか分からん。最近の女子は何を考えている·······?だが、それだけだと俺の精神衛生上よろしくない。

 合法ロリのような同年代の女性を撫でるだけという大変微妙な絵面が出来上がってしまう。


「ん······」

「ありがとうございます♡」

「これだけでは申し訳なさは消えない。今度コーヒーを手に入れたら渡そう」

「いいんですか!?ありがとうございます!!」


 露骨に喜ぶな。やはりコーヒーには逆らえないか。······ろくに手入れも出来ない環境だというのに絹のような手触りだった。

 一体どんな手段を使っているのか是非教えてもらいたいところだ。


「さて······早く出てこい」

「「ッ!!」」


週一投稿は続けますのでご安心を。ソシエもんのテイルズ面白かったです

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