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始まり

お待たせしました


 ──目を覚ました主人公──


「うぅ……一体何────っは……!!」


 ターレンスッ!!一体どれだけ!いや違う!未来視っ!!何秒後だ?何秒先に起こる?現在地から白露の所までどれだけかかる?


「この程度で──居ない?ど、ごほぉッ!」

「後ろだノロマ」


 まずい……時間が無い。だが、今出ていけば白露は確実に停止するっ!それでは、未来視で見た悲劇が早くなるだけだ!

 トドメを刺す瞬間奴は油断していた。気付かれないようにじり寄り、そこに渾身の一撃をぶち込めば……結果は違ってくる!!


「貴様……よく、ごふぅッ!」

「どこを見ている?」

「ぐぅッ!ふふふ……どうやらそれが限界らしいなぁ。私は、がぁッ!この程度では死な、ぐぁぁッ!ないぞぉ!」


 誰の視界にも入らないようにあの場所ににじり寄れるのは白露の全速力の攻撃が入り続けている今しかない!!まずっ……剣ッ!


「っ……!!」

「がぁッ!まずい、手足がもう動ぉッ!」

「はぁ……はぁ……くたばれっ!!あの世にすら行けないよう魂すら残さず消し去ってやる!!」


 危なかった。誰にも気付かれなかった。いやそんな場合じゃない!今すぐ動け!間に合わなくなるぞ!!


「こ、こんな所でっ!こんな所でぇぇぇぇ!!

……なんてな」

「!?」


 よし、位置に着いた。だがまだだ。まだ動いてはいけない。片手で立ち上がる都合上、動作スキップを入れても避けられる。


「かはっ!こひゅー……こひゅー……」

「お前には高い再生能力がある。そして私の全身でもお前を包み込むには足りない。そこで、恩寵(ちから)の副産物を使う」

「ごほっごほっ!はぁ……はぁ……」


 だから、我慢しければいけない。どれだけ白露が苦しそうでも心を鬼にして我慢しなければならないッ!


「貴様ら魔物は女神の眷属の聖なる魔力に拒絶されているが故に微量に浴びるだけで火傷する。なら」


 今だっ!!この時を待っていたッ!!トドメの攻撃をする為に魔力を高めようとするこの瞬間を待っていたッ!!絶対に許さないっ!!


「よくも白露を苦しめてくれたなぁ!死ね!!タァァァァァレンスゥゥゥゥゥ!!」

「なっ、一体どうやっ──ごぽぉッ!!」

「はぁはぁ……主……はぁはぁ……様……?」

「白露は呼吸を整える事に集中して」


 擬人は喉を貫通したくらいで死なない!このまま剣を振り抜いて脳味噌をぐちゃぐちゃにするっ!!


「よくもやってくれたな!神父もその奥さんもっ!!穏やかに暮らしていたのにっ!!」

「かッ……ごぽッ!」

「それをぶち壊しやがって!因果を応報しろっ!!消えて無くなれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

「こッ!!」


 まずいっ!浅いっ!!顔を切られたくらいで死ぬようなら俺はこんなに苦労してない!フル・バーストの内に殺さなければ!!


「こ……ごぽッ……ふぁいなる……」

「間に合えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!」

「ふる……ばーすと。くくく……くくくくくく!お前達の負けだ!はーっはっはっはっはっ!!」


 みるみるうちに傷が直っていく。いや、偽神の人形に作り替えられていく。今まで与えたダメージが全てパァだ。


「はははははははは!はーっはっはっはっ!っく゛!!……ヴィクトリア……様……」

「ぐ……ぬわぁ!」


 見えないっ!今までのF・フルバーストとは何か違う!魔力の規模が全く違う。まるで何かを整形しているような……。

 ッッ!なんだ、この身の毛もよだつような気配は!!安心感すら覚えそうな暖かい気配なのに、あるおぞましさが見え隠れしている。

 例えば、霜降り肉だと思っていたジビエ肉の霜が全て寄生虫だった時、あるいはホラー作品の偽出口に時のような薄ら寒さがある。


「まさか……そんな……そんな筈がない!こんな事があってたまるか……!!」

明日出します

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