大晦日
お待たせしました。
「はぁ〜……♡主様♡今日も全身えっち過ぎる……ん〜〜〜〜♡」
「……んん」
「んちゅるるるるるるっ♡んれるれるれるれるれるれるれる♡ぶちゅるるるるっ♡」
朝までセックスをして昼に目覚めるか、白露のキスで目を覚ますか、クリスマス以来そんな起き方しかしていない。
「あ、起きまふぃふぁね♡んちゅるるるるる♡れるれるれる♡んちゅるっ♡ちゅぱんっ」
「ん……ん……」
「んちゅうっ♡れるれるれるれる♡ぶちゅるっ♡ぶちゅるっ♡ぢゅうううううう♡」
起きたのに気付いても舌が抜かれることはない。むしろ、流し込まれる唾液の量は多くなり、舌の動きは激しくなっている。
最近は一日中キスされていて、白露の唾液の味がしない瞬間は無い。食事も全部口移しだし実質キスみたいなものだ。
「んっちゅううううううう♡れるれるれるれる♡んちゅるぱっ……もっとキスしたいですけどお腹すいてるみたいですし、ご飯にしましましょうか」
そう言った白露に抱えられてダイニングに連れていかれる。この流れになるのもn……最近自分で動いてないな?
「さぁ、座りましょうね♡」
椅子がないのにどこに座るんだと、そんなツッコミが聞こえてくる。大体察しが付くであろうが、白露に座るのである。
「よしよし♡元気に鋏角に座れましたね♡えらいえらい♡んちゅううううう♡」
いつもこういう感じである。全肯定とキスされるのは正直美味しい。ただ、なにか決定的な物が溶けだしているような気分になる。
「ちゅっ♡ちゅっ♡ちゅっ♡ちゅっ♡ちゅ、っと……いけませんね♡食べに来たのに♡今日も元気に食べましょうね〜」
「今日は何が出てくるの?」
「今日は卵と腸詰めとそこら辺にいた鳥とチーズ制作キットで作ったブルーチーズを載せたトーストとトマトです♡」
キットで作ったブルーチーズ……?なんだその不穏そうな響きは?大丈夫なのか?……いや、食べないという選択肢は無い。
覚悟をキメるしかない。キメようがキメまいが食事は入ってくるから。ん〜、白露のキス顔かわいいねぇ。むぐっ。
「ん〜ま♡んちゅるっ♡ちゅぽちゅぽ♡んれぇ……♡」
「んくっ……美味しい」
「それふぁよふぁっふぁふぇふ♡んれぇ……んちゅっ♡」
嘘だ。チーズの味なんて全くしない。白露のあっっっっまい唾液の味しかしない。食事は実質キス、異論は認めない。
「んれろ……♡終わりましたね♡ん〜〜♡」
「……なんか変な音しない?」
「?そんな音しますか?」
「カンカンって言ってない?」
まただ。小気味のいい音がなっている。何だこの音は?まさか俺にしか聞こえてないのか?そんな事あるはずがない。だg
「あぁ、羽子板ですか」
「何それ」
「板で羽を打ち返す、落とした方が負けの簡単な遊びです。大崩壊の後も遺っている貴重な文化ですね」
「ほほう……」
片腕でもやれそうだし程よく体も動かせそう……これは楽しいやつだ。やりたい。
体が鈍ってきてたところにこれは……うん、運命。うずうずしてきた。
「楽しそうじゃん。やらない?」
「……負けた方には罰ゲームもあるんですよ?」
「やれば確実に自分が勝てると?」
「……そうですね、やってみましょうか」
白露が真っ白な板を手渡し、こちらに向けたその背からは魔力が漏れ出ている……本気だ。いったい何が白露をここまで……?
「さて……常識を忘れない為だけにある道です。ここでいいでしょう」
「そうだね」
「では……いきます」
「……っ!」
あっっっぶなっ……!一発目から打ち返せないところだった。まずいっ、もう全身使って打ち返す準備をして……!
「ぬぅっ……!!」
「ふぅ……体が温まってきました。本気で行きますよ」
「っ……!!」
「私の勝ち、ですね」
早すぎるっ……何だこの速さおかしいだろ!とはならない。白露が最後にみせたあの戦いから考えれば当たり前の光景だ。
どうして忘れていたんだろう?……いや、あんな生活をしてたらそりゃ忘れもするか。
「ぐふふふふふ……さぁて、どうしてくれますかねぇ……くくくくく」
「お……お手柔らかに……」
「ぐひひひひひひ……そういうしおらしい態度が1番美味しいんですよ……ぐふ。天井の染みを数えてれば終わりますよ」
手をワキワキして近付いてきている。天井なんてここにはないんだが!!こ、これから何をされるんだ。
「ぬふふふふふふ♡」
「あっ……わぁ……」
「はぁ……♡はぁ……♡でりゃぁぁぁあ!!」
「ぬわーーーー……あ?」
ん……?なんか一瞬ぬめっとした感触があっただけで特に何もされてない?白露がニヤニヤしながら鏡を見せてきている。やれy
「おっふ……」
「羽子板とはこういう遊びなんですよ♡しょうがないですよね♡こういうルールなんですから♡」
「ぬぬぬぬ」
私専用と額に書かれている。まさか羽子板が負けた方が落書きされる社会的デスゲームだとは……何考えてたんだ崩壊前の人類。
「やめますか?」
「1回負けたくらいでやめるとでも」
「そういう諦めの悪い所も好きですよ♡」
カンっ!ファサッ!カンっ!ファサッ!カンっ!ファサッ!カンっ!ファサッ!カンっ!ファサッ!カンっ!ファサッ!
「ぐぬぅっ……」
「体中私にマーキングされちゃいましたねぇ♡まだやりますか?」
「やるにk」
「おや……お熱いですな」
老人の……いや、初老?とにかく歳を重ねた男の声がした。なぜ人が?住民は全員部屋に篭ってセックスしているはずだ。
住民でなければこんな終末感溢れる場所を散歩しようなどと思うはずもない。
「……何か?」
「あぁ、いえ……つい昔を思い出して胸が熱くなってしまったもので。お楽しみのところをお邪魔して申し訳ありません」
「そうですか」
白露の雰囲気が変わった。例えるなら、ペッパーXがハバネロになったような、それくらい態度が違う。珍しいな。
「新婚の夫婦を見ていると心が滾ってしまいましてな」
「いえ、私達はまだ」
「なんと、ご結婚なされていらっしゃらないのですか?」
確かに、まだ結婚していはいない。したからと言って何か変わるわけでもないが、正式な書類に残した方が気分的に嬉しい。
「失礼しました。事情は人それぞれ、でしたな」
「はぁ……私達は忙しいのでこr」
「それと、私はこういうものです……。ご用命の際は是非」
紙だ。ふーむ、職業神父……?後は電話番号……名刺だ。名刺かこれ?良く知らないけどもっと情報量あるものじゃないのか?
「随分、営業上手なんですね」
「若い二人のエキスを吸うのが長生きのコツなのですよ」
「あ、お〜〜い。もう、こんな所ほっつき歩いて」
「若い二人を見つけてつい滾むふぉっ……」
!?!?なんだこいつ!!乳っ!乳の化物!乳しかないじゃん!いや乳の占める割合が多いだけで乳だけじゃないけど!
「乳魔……」
「まーた若い人達に迷惑かけて。メッていってるでしょ!」
「迷惑などと、私はただ若い二人の人生に結婚という彩を」
「言い訳しないの!また溺れたいの?」
アッ……ワァ……神父が押されてる。しかしなんというか、乳の化け物に迫られる初老の図の画力が強すぎる。
「帰るよ。結婚する際は是非我が教会をお選びください〜。失礼いたします」
「「……」」
「……帰ろっか」
「そうですね……」
めちゃくちゃ濃い人達に絡まれたなぁ。しかしあの乳の化け物、背中に翼があったし尻尾も生えてたな。そういう種族か?
結婚か……なんでしてなかったんだ?子供……は居なくても結婚してる人沢山居るからな。特に亜人婚が進んでる昨今だと。
亜人とは出来にくいと白露も言っていたし、実際前は生でやりまくってたのに出来なかったから事実なんだろう。
「……?どうしました?」
「白露が綺麗だなって」
「主様……♡ん♡ん♡」
「まだ外、まだs……むぐっ」
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──────────────────っはぁ!あ゛ぁ〜……血管切れたかと思った。快楽と引き換えに死ぬのは御免蒙る。
「あら……もう朝ですね♡」
「えぇ……」
「おやすみなさい♡んちゅ♡」
「おやすみ……」
なる早で出します