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独白

次です

 ──白露──


 心の整理が付いて自信も付いてきた所で全部叩き潰されておかしくなってる。なんてかわいいんだろう。

 今まで築いたもの全部全部なくなって……不安に押し潰されて……もう私にしか縋れない……これでいい。

 これが正解なんだ。だって主様の幸せは私とずっっっっっと一緒に片時も離れずに過ごして、イチャイチャする事なんだから。

 主様の記憶が無くなったときは凄く嬉しかった。本当は自主的に私との幸せを選んで、全部、全部捨ててくれるのが理想だった。

 それでも幸せだった。これからは過去の女に囚われる事なく私と幸せになってくれる事を思えば、過程なんてどうでも良かった。

 それなのに……それなのにっ!!もうすぐっ、もうすぐっ主様の全てが私のものになるはずだったのに、擬人共のせいで……!!

 そのせいで主様がまたあのクソ女の事を思い出して、また、また私から……私じゃない女に意識を割いてっ!!

 最初は私も主様との幸せを邪魔されたことにイライラしていたし、ハネムーンにも憧れていたから苦痛ではなかった。

 でも、次第に主様を甘やかし甘やかされという無限ループに持っていけない苦痛の方が大きくなっていった。

 それでも、主様と戦うのは新鮮で、なにより共同作業感があって新しいイチャイチャの形を見いだせたから我慢できた。

 それに、最近主様が私の事を甘やかすことが増えてきてとても嬉しかった。でも、理由を考えれば喜ばしいことではない。

 主様の戦う理由が無に帰したから私を見る余裕が出来てきたんだろう。それなのにまだ戦い続けている。

 これを無駄じゃないなら他に何を無駄と言えばいいんだろう。そういう意志の強いところも大好き。

 でも、時には損切も必要だと教えないといけない。だから、今回はちょうどよかった。この街なら私一人でも落とせる。

 ここの領主の能力が自分と体を重ねた生物に自らの力を分け与えるものだと分かった。

 私からすれば誤差……自らの力を無理やり貼り付ける歪な能力の関係上、本体そ大幅な弱体化は避けられない。

 だから焦って先行する主様を放置した。何が起こるかなんて分かり切っていたけど、それでも放置した。

 思った通り主様は疲弊して、私との強さの差を実感して打ちひしがれていた。主様は何か勘違いしている。

 私が主様を好きになったきっかけはあの監獄塔から救い出してくれた時の出来事に間違いはない。

 ないけれど、強さとか野望とかそういうのが好きになったわけではなく、私に対する接し方とかそういう人格みたいなものだ。

 だから、主様がどれだけ弱くても、愚かでも私の好きな部分は何も変わらない。今すぐにでも早く交尾したい。

 なのにどうして邪魔者がこんなに居る?面倒臭い。このカス共がっ!ふーっ……ふーっ……主様の前で取り繕うのはもうやめだ。

次はやや早めに出せる気がする

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