特異(得意)なバスケで異世界攻略 第9話
両手を前に出した俺は少し考えていた。(良く考えたら俺って勢いだけで冒険者登録に来たけど、自分のステータスが他の人と比べてどの位なのかも知らないし、スキルのチェストパスなんて試し打ちもしてないのにちょっと無謀すぎたかなぁ。)等と考え、とりあえず初めて使用するから念の為にもう一度スキル確認をしておこうと思い、”観察眼”を使いスキルの確認を行った。
【チェストパス】:魔力の玉を飛ばし相手を攻撃。無属性魔法。両手を使う必要があるが、正確に的に当てることができる。消費魔力1~∞
(良し。覚えてた通りだ。後はどの位の魔力を込めるかだなぁ。レベル7しかないのに上級魔導士クラスの魔力っておっさん言ってたしなぁ。レベル上げすぎて来てたらどんな事になっていたんだろうか?まあ、とりあえず魔力の3分の1弱の200位を込めるイメージで一発かましてみようか!)
等と考えていると、おっさんが『どうした打たないのか?』とせかしてくるので「今から打つからよく見てろ!」と言い、【チェストパス】と叫んだ!
するとグンっと体から一気に何かが抜かれた感じがしたと思った瞬間、『ドカーン!!』と大きな音がした。
『ガラガラ』っと天井の崩れる音と目の前一面に広がっている真っ白な砂埃が落ち着く数秒間、俺とおっさんは口を半開きにして無言のままボーっと立ちすくんでいた。
数秒後我に返ったおっさんは、『何て事してくれるんだ!このクソガキはー‼』とムッチャ怒っていたが、
俺が「だから記憶喪失って言ってんだろ!細かい事なんて覚えてねーんだよ‼大体得意な魔法を見せろと言っただけで物を壊さない様に手加減しろなんて全く聞いてないからな‼」と逆切れしていたら、物凄い音に何事かと見に来た受け付けのお姉さんに
『2人共いい加減にしなさい!まずは外に怪我人がいないか確認して、半分無くなったこの部屋をどうするか考えてから喧嘩しなさい!』とお説教を喰らい、とりあえずお姉さんに逆らわない様に指示に従った。
何故か色々と手伝わされ一段落した俺は、ムキムキおっさんにランク決めの続きははどうするのか聞いてみた。するとおっさんは
『格闘のテストはもうしなくて良いわ。どうせまた記憶がどうのこうの言いながら無茶苦茶するんだろ!魔法だけでスタートランク上限のDランクに余裕で合格だ。Cランク昇格条件の対人戦、いわゆる盗賊等の犯罪者の討伐が出来れば速攻Bランクまで上げてやる。そこが強さだけで上がれるランクのマックスだ。それ以降は冒険者の実績や人脈、運ってのが必要になってくるからお前の頑張り次第だ。それとさっき俺達に説教くれていった受付だが名前はミリカっていうんだがお前の専属にしてやる。今から冒険者ギルドについて説明を受けたらカードを発行してもらいな。それが終わったら2階にある俺の部屋まで来るようにな。お前とはきちんと話しておきたいからな。』と言った後受付がある方へ歩いて行った。
それから受付に行きミリカさんの元へ向かうと、ミリカさんは慌てて立ち上がり頭を下げ、
『先程は失礼いたしました。あまりにも凄い音と惨状を見て声を荒げてしまいました。ギルドマスターだけならともかく関係の無いロウ様にまで後始末をやらせてしまい本当に申し訳ありませんでした。』と全力で謝罪してきた。俺は慌てて
「ミリカさんは当たり前の事を行っただけですよ。しかも俺ムッチャ当事者だし。片付け上等!だからもう謝らないで下さいね。そんな困った顔より初めて見た時の様な笑顔が似合う可愛い顔を見せて下さい。」と言った。
すると彼女は一瞬固まったと思ったら顔を真っ赤にして「ありがとうございます。」と少し小さな声で答えてくれたので、「じゃあミリカさん。冒険者ギルドの説明とカード発行手続きをお願いします。」と言うと『はいっ』と元気な声と最高の笑顔で答えてくれた。
大体の内容はここへ来る前にケントさんから聞いていたので説明はすんなり終わった。カードの方も商人ギルドのカードを持っている事を伝えると、冒険者ギルドの印とランクを刻むだけなのでスグに終わった。
但し、Cランクになると高ランクカードになり現在の銅からシルバーに変わるらしい。それは商人ギルドでも同じみたいでどちらかでCランクになればシルバーカードになるらしい。ちなみにAランクになればゴールドになるみたいだ。さらにプラチナカードというのもあるらしいが決まった条件は無く国王から賜らないと手に入れる事は出来ないみたいだ。




