ミッション 終了報告
先客が居た。
ダークスーツに流し髪。
気配へ優雅に振り向き、ただ一言だけ。
「よく、やってくれた」
真夏に向かう強い日差しがその素顔、柔らかい笑みを、輝かせた。
恐らくは、初めての、上司からの手放しの、称賛。
ウェン担補強にあたりまず問題となったのがその物理的制約つまり、定員三人欠員一人のシマに一人充足したらもう。
当初は本庁三階の会議室を一つ潰して、というのが有力だったらしいが、そもRSN以降での優先度浮上での組改であるので、私の傍に置きたいというつぐみんの意向が強く結果、霞が関へ栄転(?)という。
ここでヤニるのも、次はとうぶん先の事か。
部下と上司、二人黙して紫煙をながめる。
で、綾香様がそのご尊顔を開門なさっていらっしゃるのは。
霞が関業務規程内規に準じて、との事になる。
これもアフターRSNの余波となるが、組織防護は増強され、内部も引き締められ即ち、分室内での術式運用は原則としてこれを禁ずる、常設警備に無用なノイズを発するなとのお達しが追記。
「ほ~ほっほ~!! 今までのらくら躱してきたアンタもこれで影パシャにイラチする被写体の仲間入りよ!! さあこれから共に百合シィどもをちぎっては投げ、端から尊死、屍の山を築くのよおめでとう綾香おめでとう!! 」
「ぐぬぬ、謀ったな、謀ったな公嗣! 」
という暗闘があったかは知らねどウェン担つまり綾香様霞が関移転と時同じく、愛でる会が即リフォーム、キクの花園本館、別館としてリニューアルオープン営業再開したのでまあ。
俺? 生をもっとも至近で拝めるようになったのに? 。
……うんまあ、依頼は殺到しているが。
ああそうそう。
明けて、月曜早々。
「お早うございます! 」
「……おはようございます」
有言実行、天森 創。
「こちら、必要提出書類一式、お持ちしました! 」
「……確認します」
即日両親陥落させて来たってかぁ?! 。
ナニその疾風迅雷電撃戦! 。
説明してないだろ、御両親ぜったい、ただの役所の内勤インターン夏休み実習と勘違いさせてるだろヲイ。
ん、あ、そか。
「そーでーす! 土曜から夏休みでーす! うぇーい!! 」
……キャラ、ちがってないか。
ああ……。
そうだな、ここにもう一人、居たらね。
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