第七話 機動兵士
喧嘩を繰り返す二人にウンザリしながらホテルから出たタクマ。
「いい加減にしろよ、二人共」
「申し訳ありません、この鳥頭が、、、」
「私のせいなの!?この石頭!!」
「とりあえず今日の仕事を探しに行くぞ二人共」
「はい!!」
「いいわよ」
こうして三人はギルドに入って行く。
ギルドで仕事をもらって来た三人は獲物の出るという渓谷に来た。
「今回の獲物はミラージュワームだそうだ」
「蜃気楼を出して人を喰らうあれですか」
「らしいな」
「ねぇ、あんなところに街あったかしら?」
「うんな訳な、、、
なるほどもう奴のテリトリーらしい」
「なら炙り出してやるわ」
そう言うとフレアは辺りに炎を撒き散らす。
「鳥頭!危ないじゃないですか!!
ご主人様に当たったらどうするですか!!」
「ちゃんと考えているわよ石頭」
「そうらしいな虫が出て来たぞ!
俺とフレアで何とか押さえる
フリージアが止めをさせ!!」
「わかりました」
「やってやるわよ!!」
「ブラックバインド!!!」
「虫ごときが、鳥の私に逆らうなんて生意気ね」
フレアはそう言うとミラージュワームの
頭を踏みつけ押さえる。
「そら口も開きな!
今だ!!フリージアやれ!!!」
タクマはミラージュワームの口を開きそう叫ぶ。
「フロストスパーダ!!!」
フリージアはミラージュワームの中を
一気に貫き一撃で仕留める。
街に帰って来た三人の目の前に
あの少女が表れる。
「クロエじゃないか!どうした?」
「あの時のタクマ兄さんじゃないですか!!
丁度良かったであります!!!」
「丁度良かった?」
「タクマお兄さんの機動兵士が
完成しそうであります」
「俺用の機動兵士?マジか!?」
「詳しくは店のラボではなすであります」
「専用機と言っても量産型の『ソルダート』の
カスタム機でありますから
強さはそこまで高い訳ではありません、
しかしギガントモンスター位なら訳なく
倒せるであります」
「カスタム機か、、、」
タクマが少し肩を落として言った。
タクマは元々ロボットオタクな為専用機と
聞いて滅茶苦茶よろこんだが
量産型のカスタム機と聞いて
少し期待外れだと思ってしまった。
「確かに有り合わせでありますがそこらの
『ソルダート』や『シュヴァリエ』
なんかより強い機体になってるであります」
「まぁカスタム機でも良いな俺専用機に
代わり無いしな」
「本当は発掘品の機体が見つかれば
尚良いんでありますが」
「それは引き続き探索頼む」
「それで完成はいつ頃になる?」
「3日後位でありますな」
「そうか名前はどうする?」
「『ノワールシュヴァリエ』は
どうでありますか?」
「うーん、『ノワール』で良いだろう」
「わかったでありますそれで」
「他にも機動兵士に種類はあるのか?」
「あるであります、
『量産型のソルダート』
『騎士団で使われやすいシュヴァリエ』
『重戦士用のウォーリア』
『狼の姿に変形するハウンド』
『隼の姿に変形するファルコン』
『竜に変形するドラグーン』
これが基本であります、
これにさらにカスタム機が存在するであります」
「なるほどな、それで発掘品ってなんだ?」
「発掘品はたまに遺跡から出土する機体で
強さが桁違いな機体でありますな」
「ならそれが見つかったら俺に一機売ってくれ」
「もちろんそのつもりであります」
「そしたらこの二人の機体も頼む」
「わかったであります」
「とりあえずこれで俺もロボット乗りか」
「ただあまり過信してはダメでありますよ
あくまでもカスタムに過ぎないでありますから」
「わかってる」
しかしこの時の過信が後々響く事になる