第六話 不死鳥フェニックスのフレア
ロックバードを倒した二人は森を
抜け街に近い河川敷に居た。
「前回は気づかなかったが、
やはりモンスターを倒すとメモリーの数が
ふえたな」
「前回が私に使った『獣』でしたからね」
「今回は『羽』か鳥だからそうだろうな」
「今回も直ぐに組み合わせられるおつもりで」
「ああ、あと二人は仲間が欲しいからな」
「今回はどんな組み合わせですか?」
「『羽』と『炎』だな」
「かしこまりました」
そう言うとタクマはタブレットの画面から二つのソウルメモリーを取り出しタブレットに
差し直した。
すると光が集まりそこから
深紅の影が飛びだった。
それは深紅の鳥であり火炎を纏う不死鳥だった。
そんなフェニックスは一回転すると
突然タクマに向け急降下する。
そして人間の姿を取りながらタクマに
踵落としをしてくる。
それを剣で受け止めるフリージア。
鉄のぶつかる音が響きわたる。
「何のつもりですか?」
「私に主は不要なのよ」
「貴女はバカですか?私達は
ご主人様の僕ですよ」
「ハン!!アンタの価値観を
押し付けないでくれる、
まぁ犬風情にはお似合いよね、
私は自分より弱い奴の下には着きたくないの」
「貴女は本当にバカですね、
ご主人様の強さも見抜けない、
やはり鳥頭だからですか?」
「何よ?殺るの?」
「切り伏せますよ?」
二人の周りに円形状に炎と氷に包まれる。
「二人とも落ち着け!
俺の強さを示せば良いだろ?」
「ご主人様申し訳御座いません」
「アンタ私に勝てる気でいるの?
フェニックスのこの私に?」
「ああ」
「舐めるな!!
私は誇り高きフェニックスのフレア!!!
貴様等人間に飼いならせれると思うな!!!!」
フレアが改めてタクマに蹴りかかる。
それをかわすタクマ。
フリージアはそれを見守るように後ろに下がる。
フレアの蹴りを全てかわし
闇のエネルギーを溜める。
そして闇のエネルギーの塊をフレアの
蹴りに合わせつける。
そこから更にかわしながら
フレアの手足に闇の塊を着ける。
するとフレアは身動きが取れなくなった。
「『ブラックギアス』だ」
この技は相手を拘束するために使う技で闇の塊を付けられるとその箇所が動かなくなる技だ。
更に遠距離でも近距離でも使える技だ。
「更にダメ押しだ『ブラックバンカー!!』」
闇のエネルギーを球体状にして相手の鳩尾に叩きこむ。
「カハッ!!」
フレアは気絶した。
タクマ達が泊まるホテルのベッドの上で
目を覚ますフレア。
「私は負けたのね」
「ああ」
「わかったわ、貴方に忠誠は誓うわ」
「そうか」
「でも犬娘、アンタは違うわ
アンタみたいなのが一番嫌いなのよ私」
「奇遇ですね私も貴女が大嫌いです」
「私が回復したら覚えてなさい」
「どうぞ返り討ちにするだけなので」
「二人とも落ち着けって」
こうして二人目の仲間を手に入れたタクマだった。