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衝突

二章本編の執筆は終わったので設定やら他のやつやら書き始めましょうかねー


ルミナはキャラクターの名前じゃなくて種族の名前と見れば分かりやすいかも。


魂喰らい(種族:ルミナ)、ドワーフ(種族:ルミナ)、???(種族:ルミナ)


みたいな感じ。身体は一つだから無理しちゃダメ

「私……たち?」


「ミグアは……大丈夫ね。随分と乱暴な真似をするのね、半分以上侵しているじゃない」

(仕方あるまい。これでも随分と手加減した方だ)


ルーナの意識にトカゲの言葉が走る。それは地球でいうところのテレパシーと呼ばれるモノであり、身体を同じとする彼らからすれば容易に実現できるものだった。


「何を言っている?」


町長達マイマイはそんなものは知らない。いや、マイマイ同士はそれが可能だがそれは個体間同士での話であり、一個体においてそれを行うということはできなかった。


(だがこれで別の空間に閉じ込めることができた。あとは暴れるだけよ)


トカゲ……二の腕のバングルについている能力はどんなものでも収納可能というものだが、正確にはバングルと繋がる異空間に格納するというのが正しい。

もっとも、その異空間に繋がるにはルミナの魔力を何かしら所有してなければならない。トカゲはミグアに無理やり魔力を混ぜ込むことで異空間に格納したのだった。


「随分と張り切っちゃって。……っと!」


ルーナの尻尾が伸縮し、50mを超えるほどの長さまで伸びる。ルーナは直立したまま、尻尾だけが独立して振るわれる。

音速を軽く凌駕するほどの速度だが、マイマイの腹の中であるがゆえにそこまでの速度はでなかった。しかしそれで十分。人型のマイマイを潰す程度なら。


「舐められたものだな。我々の腹の中で暴れられるとでも思ったのか?」

「もちろん」


町長らマイマイたちは空中を機動的に飛び回り、不規則的な軌道を描く尻尾と、その先についている球体を避け続ける。初動が遅れた数人は球体が直撃しパシャンと水となり飛び散ったが、それ以外で尻尾に当たるマイマイはいない。


さらにマイマイたちは先ほどとは比べ物にならない魔力を展開し、空を魔力で渦巻くように魔術を展開していく。


だがルーナは微動だにしない。そんなものが無駄だと既に分かっているようにすら見えた。


「さっきまでと同じ威力と思うな。お前を餌ではなく敵として認めた一撃だ」

「はっ、くだらない一撃でしょう。私は何もしないから安心しなさい」


渦巻く中心から落ちてくるのは一本の槍。天を渦巻く魔力の大きさに比べればちっぽけなそれは、内包する魔力が桁違いだということの証明だ。


しかしルーナはそんなものさえ嘲笑う。何をしても無駄、そう言う他ない傲慢な態度を隠そうとすらしない。

それは圧倒的なまでの技量と、一人で戦っているわけではないという安心感から来るものであり、何よりも共に戦っているもう一匹の強さを知っているからだった。


「あれ防げるでしょう?」

(当然だ)


ゆったりと落ちてくる槍だがそれはあくまでマイマイ達から見たらの話だ。

腹の中である以上彼らの魔力は無限に等しく、その状態で認識を加速させれば一秒が十秒にも百秒にもできる。

もし戦っていたのがルーナ一人なら認識を同等に加速させてもすぐに魔力が尽き、数秒ほどしかマトモに戦えなかっただろう。


だがそうではない。

尻尾が落ちてくる槍よりも早く伸縮し、先に付いている球体をぶつけるように槍へと突き進む。それはここがマイマイの腹の中であることなど完全に無視したような動きだった。


槍と球体が激突し、空が見えなくなるほどの魔力の爆発を起こす。

空に浮かんでいるマイマイ達は爆発の後方へと吹き飛び、空高くで爆発したにもかかわらず地上にある家も吹き飛ぶほどの威力を晒した。


だがすぐさま町長は驚愕に顔を染め、握る拳からは悔しさからか血を流れ出させた。そしてすぐさまマイマイ達とテレパシーで繋がり、次の手を打つように認識を加速させて連絡を取り始める。


「馬鹿な……。我々の持つ威力では最大級だぞ?」


腹の中である以上、何が起きたのか、結果どうなったのか把握するのは何よりも早い。それゆえに槍と球体が爆発した結果がどうなったのかもすぐに把握できていたのだ。


(ふん)

「流石ね」


あれほどの爆発で地上にいたルーナも、爆心地にあったルーナに繋がる尻尾も球体も傷一つない。圧倒的という言葉ですら言い表せないほどの強固さ、それを彼らに示すには十分過ぎたらしい。

ルーナはにやりと笑いゼルを展開する。片手槌程度の大きさであり、鍛冶屋が使うようなサイズだ。


私はまだ十分に戦える。何よりもう一人の力を借りれば、全盛期の力すら使うこともできるだろう。ならあの子のために、あの子に繋ぐために私は全力を奮おう。もっとも、想いだけはあげないけれど。


「ねぇ、あの子と一緒にいてくれないかしら?」

(何を当然のことを言っている?)


呆れたようなトカゲの声がルーナの意識に響く。それも当然だろう。ルーナとトカゲはルミナであり、ルーナがあの子と呼んでいるのがルミナである以上、常に共に在るのが必然だからだ。


「ううん、違うわ。意識の底に眠るのではなく、表に出てくれないかしら」

(できるものならそうするさな。だができるのか?。我らは魂にさえ結びつきがあるのだぞ?)


トカゲが示すのは当然の帰結。魂を喰らったルミナと繋がりがあるというのは魂に繋がりがあることに他ならない。魂喰らいが喰らった者は生半可な力しか持たないなら魂は消滅するが、そうではないなら魂喰らいの意志によって選択ができる。

トカゲやルーナはルミナの無意識的な選択によって残った者だ。だからこそ魂に繋がりがある。


そして魂とは不可侵の領域。神でさえそう簡単には踏み込めない場所だ。それを容易く踏み込むと豪語するルーナを怪しむのは当然だった。


「できるわよ。何せ―」



だがルーナはカラッとした笑いと共にできると断言する。自分自身の技量にそれだけの自信があるのか、それとも何か経験があるのか。そういったものがなければこれほど自信溢れた発言はできなかっただろう。そしてその答えとは……


「―私はゼルの中にもいるのだから」


その答えとは、両方だった。

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