第3話 パソコンが届いた
あれから一週間後、ようやくパソコンが家に設置された。長かった。本当に暇だったからな。現代人からネット環境がなくなったらやることがなくなるってマジだな。5歳ボディでは行動範囲が悲しいほどに狭いし。
将棋の本を読みつつ、美宇と将棋を打ち続ける毎日は美宇の可愛さだけが心の癒やしである。
「弦くん、ぱそこんつかえるの?」
「ああ、使えるぞ」
「いつおぼえたの?」
「うーん……生まれる前かな?」
「ほんとっぽいー」
「嘘だよ?」
「うそー」
美宇の指摘は心臓に悪い。
「将棋ゲームのサイト、3つくらいあるな」
「みっつー、るーるわぁ?」
そういえば、爺ちゃんが持ち時間15分、切れたら一手30秒が小学生名人戦のルールで、研修会だと30分、奨励会だと1時間だって言ってたな。
「戦争将棋ってとこだと持ち時間10分切れ負け、3分切れ負け、一手10秒ルールで、20将棋だと15分30秒、30分60秒とかあるみたいだな」
俺的には持ち時間なんてなくてもいいんだけど。将棋の質が上がるから、爺ちゃんはできるだけ長いほうがいいって言ってたな。あと、大会なんかと同じ時間でやることも、慣れるために必要だとか。
「じゃあ20しょうぎー?」
「だな」
あと一つはなんか人数が少なそうだ。
「とうろくー」
「これ、自分で級位、段位を選択するんだな」
てっきり一番下から始まって上げてくのかと思ったわ。6段、7段、8段は選べないけど、5段~10級までは選択できるらしい。
「10きゅうーじゃないの?」
「自身の実力より弱い所で登録するとBANされるらしい」
「ばん?」
「今作ってるアカウントが削除されるってこと」
「んじゃー5だんだー」
「……だなぁ」
チートがある以上、5段しかないだろう。
それと、美宇は俺が最強だと本気で思ってくれているらしい。んじゃ、ソレに答えないとな。しかし、ネット将棋の5段ってどれくらい強いのだろうか?
「あいでぃー?」
「名前のことだな」
「げんー!」
ネットリテラシーなんてのがこの西暦2000年にあるのかは定かではないが、本名そのままってのは抵抗あるな。
「美宇、ネットで本名はやめとこう」
「んー、ぎめぇー?」
「人聞きの悪い。ハンドルネームっていうんだよ、こういうのは」
さて、何にするか。
よくある発想としては、名前をローマ字とか、英語とか、イニシャルとかにすることだが。
弦、げん、げんかつぎ?
験担ぎを英語で……ないな。こういうのは直訳できん。だから、類義語を……
「迷信?」
「めーしん?」
迷信を英語で、
「superstition」
「すーぱーすてーしょん?」
長いな。
迷信、めいしん、めーしん?
「me-sinなんてどうだ?」
「なんでもいいー」
美宇は興味なさそうだ。
登録完了。
誰に申し込むかな。
「この人たかいー」
美宇がレート2920のIDを指す。
待機中の人たちの中、一人だけレート高ぇな。この人の次に高いのは2600。レート計算表を見ると、200違えば勝率が3:1になるらしい。つまり、2920のこの人は、2600の人に8割以上勝てるわけだ。2400の人にはほぼ10割勝てると。今2400の俺から対戦を申し込んで受けてくれる気がしない。
「きょひー?」
「されたねぇ」
しゃあない。というか、申し込んで一瞬で拒否とか、相手見てなさそう。申し込みは全拒否してるのかな?
「あーうけてくれたー」
「だね」
上から順に申し込み、受けてくれたのはレート2570のmidoさんだ。みど、御堂? 本名っぽいな。
ルールは30分60秒。
長い。
『よろしくお願いします』
チャットで挨拶しあって、ゲーム開始!
「もじ?」
「うん。チャットってやつだよ」
「へぇー」
「これで感想戦もできるらしい」
「かんそうせんだいじー」
俺が後手か。
相手の第一手は7六歩。美宇の練習用に7六歩に3四歩と返す事はあるが、そうでないなら、俺の返す1手は一つ。
8四歩。
「おうじゃ!」
「あぁ」
王者の一手だ。
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「好きにやってこいってことか」
私はme-sinが返して来た一手を見て、そう思った。ハンドルネームmidoは私の名字御堂から取っているが、me-sinは名人から取ってんのかね。
そんなくだらないこと考えつつ、6八銀、3四歩、6六歩、6ニ銀、5六歩と駒組みを進める。
腐るほど見た序盤進行だ。別ごとを考えながらでもできる。例えば相手のレート。ぴったり2400であることから、新しく登録した人である可能性が高い。最高レートで登録するのは奨励会員か、プロか。西暦2000年に於けるレート2400というのは最低でも奨励会員有段者でなければ維持できないレートだ。当然レート2570の私もプロである。仕事で将棋を指し、息抜きに将棋を指す。……どっかで聞いたな。こんな言葉。
「お?」
6四歩。腰掛銀をするために突くことが多い場所だが、今回は別の意図もあるな。このまま放っとくと、次に6五歩と突いていきなり開戦。それを同歩と取ると、8八角成と角を抜かれて将棋が終わる。だから、7七銀。
ネット将棋だと、手拍子で4八銀と返してしまって6五歩から研究にハマって負ける人はいそうだな。こすい作戦だが。
6三銀、4八銀、4ニ玉、5八金、3ニ銀、7八金、3一玉
「後手急戦か」
囲いをそこそこに、奇襲をかける戦法が急戦だ。左に片美濃をつくるこの囲いは、完成までが僅か3手。しかし、後手は先手に比べて一手遅い。先手の囲いが完成するまでに仕掛けが成立するとは思えんな。確かにこちらが組んでいる矢倉は囲うまでに時間がかかる。が、穴熊と違って大きな隙があるというわけではない。
なぜなら、穴熊は先に玉を囲いに入れてから囲いを作るのに対し、矢倉は玉を入れる前に囲いを作るからだ。
6九玉、7四歩、7九角、7三桂、6七金
これで囲いは完成。ぼちぼち玉を囲いに入れつつ前方からの攻めに弱い美濃囲いを押しつぶせば、こちらの勝ちだ。
6ニ飛。
受ける気なし、か。
確かに矢倉は右四間飛車の攻めを受けるのが難しい。だが、プロを相手に通じると思われるのは心外だな。
4六角、5四銀、7九玉。
4六に置いた角が、7三の桂を睨んでる故に6五の歩を突けない。これは右四間飛車を受ける当然の手筋で、急戦を希望する後手が6五歩から攻めるには7ニ金と上がるしかない。そうなれば玉はますます薄くなり、こちらが攻め始めれば将棋が終わる。
であるというのに、後手のme-sinは躊躇なく7ニ金。ノータイムだ。当然の手筋なだけに、予定通りなのだろう。つまり、こちらが攻める前に矢倉を潰すと言っているのだ。
ここで私が打てる手は2六歩、3六歩、5七銀がある。5七銀は消極的すぎるだろう。攻めないと宣言しているに等しい。
3六歩は……相手の4四歩を待ってからでも良さそうだ。4五銀で角を狙ってくるなら5五角と出る。角交換は囲いの硬さで話にならないし、3三銀から角を詰ましに来るのは遅すぎる。角銀交換でも玉の守りが金一枚。その間に飛車先の歩を伸ばせば終わりだ。
よって2六歩。
相手はノータイムで7五歩。
開戦か。普通、開戦前にその後の展開を深く読むものだが、こちらも典型的な形。研究通りということか? もしくはネット将棋だから、持ち時間が30分しかないからと読みを省略しているのか。
それはともかく、当然ここは同歩だな。放って置くと7六の歩が取られた挙げ句、同銀でも同金でも形を乱される。
同歩、8五桂。
この次は8八銀一択だろう。8六銀では6五歩と突かれた時、こちから9一角成はあるが、相手にも6六歩がある。
5七金と避けると、6七成、同金、9九角成だ。
よって8八銀。
まだ相手の研究範囲なのだろう。ノータイムで6五歩。
……6五歩?
9一角成が成立するようにしか見えんな。しかも、その後露骨に6四香が厳しそうだ。
なら、9一角成、6六歩、6八金、6三金か?
ないな。8六歩と攻めを催促しとくくらいで、7七歩、同桂、同桂、同銀で相手の攻めが失敗している。
歩切れの上に飛車道が止まっているのではな。
ということは、飛車道を止めた6三金が悪手か。6八金まで戻すとしよう。
ここで7七歩か?
それを無視して6四香は打てんな。同桂、同桂、同銀に8五桂と桂馬のおかわりが飛んで来るってところか。
歩切れで香打ちの傷も残ったまま。これは攻めが切れてそうだな。6七歩成から飛車を切れば攻めも続きそうではあるが、攻めきれるようには見えん。……だが、もしこの展開を研究しつくしているなら話は別か? 飛車切りから詰みまで研究しているならこちらの負けも見えてくるが。
私は視界の端で時間を確認する。これがプロ棋戦なら1時間でも2時間でも使って読み切ってやろうとも思うし、持ち時間的にキツイなら研究外しで角成とせず守りに行くのも考える。しかし、これは持ち時間30分のネット将棋。持ち時間内に読みきれないから研究外しに行くのは気合い負けというもの。
私は9一角成と相手の注文通りの手を指した。
その後も読みどおり、当然のように6六歩、6八金、そして――
「は?」
――6五銀。
これは、つまり、そういうことか。
6四香なぞ打ってこいと。駒損なんか、怖くねぇと言ってるんだな。こんなん打つしか無いわ。もしかしたら香金交換から嫌な筋があるのかもしれんが、パッとは見えん。恐らく、馬で飛車を追って、こっちが金を打って守りに入る事になりそうだが手が広すぎるな。聞いて見るしかないわ。
だから、6四香打。当然次の手は6三金…………は?
5六銀!?
飛車はいらんと!? そんな無茶苦茶な。しかし、ノータイムってことはこれも研究の範囲……ってことはこれこっち潰れとるんか!? …………実は適当に打ってるだけじゃないかこれ? 狙いはこっちの持ち時間を切らすこととか。
とにかく、6ニ香成は決めよか。相手もここはさすがに同金
ここも手が広い。ただ、手番握ってるんはこっちやし。相手はこっちのこの広い一手すべてを研究しとるとは思えんし、今度こそ時間使うやろが、こっちもキツイな。時間も少ないし、考えたい手だらけだ。
まず、ここで8六歩と攻めを催促する手はないな。7六香がある。7七に桂馬が効いてるし、金駒が取られるのは確定。とすると、6七の地点が受からんな。特に7八の金駒取られて6七に打ち込まれれば潰れてそうだ。なら、5六の銀を攻めるか? 5七歩、6七銀成、同金、同歩、同金、6六歩。
だめだ。6八金に7六香で潰れてる。なら、5七歩でだめなら、5七銀は?
これなら同じように進んだ時、
これなら耐えてそうだ。
ただ、5七銀には同銀があるな。当然同金と返し、6七銀打か。
これを同金としてしまうと、やはり同歩成、同金6六歩と進む。
しかし、今回は5七に歩を打っていないので、6七銀打には5五歩打がある。
当然、相手は7六香と喰らいついてくるが、今回は持ち駒に銀があるので7七銀と打ち込んでおけば、これは耐えてるな。
飛車の横利きが決定打……なのだが、これかなり泥沼な勝負になるな。こっちだけ一分将棋になればもはや勝ち目はない、か。この勝負の持ち時間が6時間でないのが悔やまれるな。
なら、ここで9ニ飛はどうだ?
5ニ金と寄れば先程の変化に合流するが、7六香打と6ニの金を放置してくれれば、6ニ成飛。これはもうどちらかが倒れてる。
銀ニ枚に金二枚、6ニと2八から飛車も効いてる。
全くもって読みきれんが、時間もない。
いざ、勝負!
9ニ飛打!
相手はノータイムで7六香。
読み筋なのだろうが、是非も無し!
6ニ飛成。
7八香成、同金、七歩。
同桂、6七歩成。
チィ! 同桂と飛んでくれれば恐らくこちらに天秤が傾いたものを。ノータイムで良くもここまで。先の考慮時間に読み切られたか? だとすれば、もう……。
同金、同銀成、同龍
こちらの受けは一直線。
相手が攻めの好手を見つけられるか、否。存在するかの勝負だろうな。相手はまだ時間を使っていない。
6六金打。
金ではなく、歩なら良かったんやが。避けたら寄りだ。
故に同龍、同角。
そして6七金。
これで角が追い払えれば、勝機もあるというもの。
しかし、飛んできたのは7六歩。
完璧だな。それにしても、こちらは一分将棋に突入したというのに、相手はまだ2分も使ってない。一手3秒とか、信じられるか? こちらの持ち時間の間にすべて対応手を考えているにしても、詰みまで読み切ってるのでもなければ時間ギリギリまで読みたくなるだろうに。こんな詰みまで研究してるってことは無いだろうしな。
こちらの応手は7八香。読みきれへんし、基本に忠実に数の守り。
7七歩成、同香、5八飛打。
4八の銀を狙いつつ、7八金の頭金一手詰め狙いか。しかし、6八金と手順に固められて、飛車を手駒にできそうやな。
6八金、4八飛成、同飛、同角成
6九歩、5九飛打、5八歩。
6九歩は先受けの手。5八歩は5八に銀か金を打たれないようにする手だが、これは受けきったか?
ここで相手は2九竜。ここで桂馬を補充する意味がわからないが、5九の位置から外したかったのか?
当然、そこを考える時間はないが。
8一飛打、6六銀。
ここで、私にも結末が見えた。
まだ引き伸ばすことはできる。
しかし、これは……寄っているだろう。相手の力量を信頼しているとも言える。
5ニ銀打、6七銀成、4一銀成。
同銀、2ニ金打、同玉。
5五馬、4四金打。
4一飛成。これが詰めろだ。
3一金打辺りで受かっているが、もちろん相手は7八金打。
同金、8九金打、同玉。
6九竜、7九金打。
7八成銀、9八玉、8九銀打。
同金、同龍までなので、ここで投了。
『負けました』
『ありがとうございました』
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「れーとふえたー」
「増えたな」
2400が2423に増えた。
「つよかったー?」
「あぁ……多分?」
「なんで弦くんがきくのー?」
勝負自体は俺のチートによると、9手目の7七銀で勝負はついていた。それから爺ちゃんとの勝負に比べて随分と複雑なやり取りがあったようには思う。パッと見、何やってるのかわからない最善手、5七銀も多分あの長い考慮時間で導き出していたような気もする。実際に打たれたのは9ニ飛だったが。恐らく5七銀だとまだまだ長く続くので、持ち時間を見て打たなかったのだろう。そう思えるくらい、あのmidoさんは最善手が見えていた。……これ以上レートが上がると、こういう人が増えそうだな。時間があればまだまだ続くのに、時間がないゆえに、綺麗に負ける事を選ぶ人が。
「でも、弦くんはすごかったー!」
「だろ?」
「うん!
角をわざと馬にして、飛車をみすてて、金もみすてて、きれいに一手勝ち!
ほんとにすごい!」
「ハッハッハ!
もっと褒めるといい!」
相手の考慮時間中に最善手以外も演算させ、美宇にすごいと褒められそうなルートを選んだのだ。褒められなきゃ損というもの。あの飛車も、別に見捨てる必要なかったし。
一頻り褒めちぎられ、早々聞かない美宇の長文に気持ちよくなっていると、興奮して疲れたのか、こちらに寄りかかってくる。
美宇があったかいです。
「ねー」
「何?」
「midoさん、何がわるかったのー?」
何が、か。
『何が悪かったですかね』
「あ、もじー!」
「そういや、感想戦があったな」
『9手目、7七銀じゃないですかね?』
「えー、これだめなの?
ほんと?」
「ほんと」
「なんでー?」
「なんでだろ?」
「…………」
美宇からツッコミが入らない。悲しい。
『変えて4八銀などは6五歩と突かれますよね?』
『突かれて互角だと思いますが』
「これじゃー、かたちくずされるよ?」
「形が崩れようが、互角ならよくない?」
「よくないー」
美宇に言わせると良くないらしい。
『良し悪しはともかく、その変化は指せる気しないですね』
なるほど。指せる気がしない、か。本にも、居飛車は覚えなきゃいけない変化が多くて難しいとか、四間飛車は覚えることが少なくて楽とか書いてあったな。形によって指しやすさというのがあるらしい。形崩されて互角では先手不満、といったところか。
『では、7九角を8八から動かさず、7九玉、5七銀、6七金の形で待ち構えるのは?』
「それはないー」
「なんで?」
「せんにちてー」
『それは、先手から攻められないので、後手が手待ちしたら千日手が見えません?』
『ですね』
そうか。
千日手は先手後手入れ替えて指し直し、だったか。俺としては最善手を打っていけば千日手にしかならんのだからソレでいいとしか思わないけれど、他の人はそうは思わんわな。先手で千日手上等ではだめか。
『6五歩に9一角成は、罠ですかね?』
「それおもったー」
『同歩が最善手だと思います』
どの道こっちの勝ちなんだけどね。
「へー」
「似たようなもんだけどな」
「ずるいー」
「ずるくないし」
嘘じゃないからな。
それにこの人、7七銀の時点で終わってるからそれ以上の議論は無意味とか言っても納得しなさそう。今度から感想戦は適当に中盤の悪手? について言及する方向で行こう。美宇相手には別だけど。
『41手目5七銀だと、形勢的にはどうでしたかね?』
あー、それだとまだ長く続くな。
だが、時間を含めずともこちらの勝利に変わりはない。
『まだ長く続きますが、時間を含めずともこちらの有利だと思っています』
『そうですか。ありがとうございました』
『はい。お疲れ様でした』
『お疲れ様でした』
「おわったー」
「長かったなぁ」
「ながかったー」
美宇が寝転がってゴロゴロし始めた。子供にじっとさせ続けるのは良くないかもしれんな。今度外で遊ぶか。
「でも、こんな長いの横で見てるのはつまんないよな」
「かいせつよかったよー?」
「そうか?」
相手の考慮時間が長かったので、次の最善手と、その理由を延々美宇に解説していたのだ。美宇の思う最善手や、それが最善手でない理由の応手など。
「かいせつないと全くわかんなかったしー」
「美宇は矢倉使わないもんなぁ」
俺も使わない。どうせ一度やれば美宇は覚えるんだから、一度くらいやったほうがいいのかな? 定跡書だけ完全暗記しても、実際に使ってみないとやっぱり……。
「これって、あとからきふ見れるー?」
「ん? 見れるな」
「ならー、どうじにやればー?」
同時?
あー、そういうことか。
「PCの棋譜は後から解説して、二面指しでやろうってことか」
俺が美宇と打ちながら、PCで打てばいいってことだ。
考慮時間のない俺にしか出来ない技だな。
「んじゃ、今度からそうしようか」
「そうしよー!」
こうして俺は順調に20将棋で勝利を積み上げつつ、美宇に定跡系からの最善手を叩き込んでいった。




