いくとちゃんとおじいちゃん
おとなのひとも、たのしいおはなしになるよう、がんばってかきました。
よんでくれるとうれしいです。
いくとちゃんは、おじいちゃんとスイカをたべています。
でもスイカは、タネがたくさんあるので、たべるのがめんどうです。
いくとちゃんは、おじいちゃんにききました。
「ねーねー、どうしてスイカは、タネがいっぱいあるの?」
おじいちゃんは、わらってこたえます。
「そりゃあ、スイカには、よこしまなのも、むしがすかないのも、うまれてはこないからだよ。」
んー、おじいちゃん、それは、いくとちゃんには、まだむずかしいかもしれませんね。
おじいちゃんは、もういちど、おしえてくれます。
「みんなスイカがだいすきってことだよ。だから、たくさんこどもがそだつように、タネがいっぱいなんだよ。」
いくとちゃんのおじいちゃんは、なんでもこたえてくれます。
いくとちゃんは、ニンジンがキライです。
かいものかごのニンジンをこっそりもって、おかあさんにみつからないようにかくすことにしました。
どこにかくそうかな?
いくとちゃんが、おうちのなかをキョロキョロと、かくすばしょをさがしているとき、おじいちゃんにみつかってしまいました。
いくとちゃんは、しまったとおもいましたが、おじいちゃんはわらっていいました。
「そのニンジンをおじいちゃんに、ちょっとかしてくれないかな?」
いくとちゃんは、どうしようとおもいました。でも、おじいちゃんはわらっていたので、ニンジンをかしてあげることにしました。
おじいちゃんは、ニンジンをりょうてに1ぽんずつもって、あたまのうえまでもちあげます。
ニンジンは、オニのツノになりました。
「こらあ、ニンジンのキライなわるいこはどこだー、オニがつかまえちゃうぞー!」
「きゃー」
いくとちゃんは、おいかけてくるおじいちゃんからにげだしました。
おじいちゃんとオニごっこをしてあそんでいたら、なにをさわいでいるのといいながら、おかあさんがみにきました。
「たべものであそんじゃいけません。」
いくとちゃんとおじいちゃんは、おかあさんにおこられて、ニンジンは、おかあさんがもっていきました。
おかあさんがでていったあとで、おじいちゃんは、1ぽんだけかくしていたニンジンをみせてくれました。
「おかあさんには、ナイショだよ。」
しーっ、ひとさしゆびをたてて、くちにあてるおじいちゃん。
いくとちゃんとおじいちゃんのヒミツです。
「おじいちゃん、あのね、あのね。」
いくとちゃんは、おじいちゃんのそばにかけていきます。
「おかあさんが、タマネギをきってたからね、いくといったよ。」
おじいちゃんは、いくとちゃんにききました。
「いくとちゃんは、なんていったの?」
「おかあさんをなかせるタマネギは、いくとがなかせるって!」
おじいちゃんは、おもしろそうに、いくとちゃんにききました。
「ほお、それでどうだった?」
いくとちゃんは、むねをはっていいました。
「タマネギは、なかなかったけどね。」
「おかあさんは、すっごくわらったよ。」
よむのたいへんでしたか?
たのしんでくれているとうれしいです。
下記のリンクは、白夜いくとさんの連載小説です。いずれも完結しています。
あと、私の『みどりの竜』と短編もよろしくです。