だから、私のせい…。
あんたのせい、っていうか私以外のみんなのせい。
私を置いて逃げたみんなのせい。
そんなのもわからないの?!
じゃあさ。
私の背中に負った傷はあんたの心の傷なんかより、もっと鮮明に痛みが伝わるってわかる?
ねぇ、わかる?
わからないよね。
おにーちゃんがいないのをいいことに、服を脱いで見せてあげたのを思い出す。
後ろで息をのむ声が懐かしい。
学校の火事。
それは幼いあたしが学校を怖くなるのには十分な理由だった。
まして、だれにも助けられなかったなんて。
八年たった今謝りに来たのは、見かけたから。
そんなのって、あり?
だから、もう帰って。
私は親友に対してなんてことを言ったのだろうか。
まあいっか。
どうせ終わったことだし。
だから
あんたのせい、っていうか私以外のみんなのせい。
私を置いて逃げたみんなのせい。
そんなのもわからないの?!
なんていうセリフが出てきたのかな。
それにしてもあのタイミングでおにーちゃんが帰ってくるなんて。
なんていうか、もう。
私はバカ?
私のせいじゃない。
もう、弁解の余地もないほどに。
親友って言っても、名前すら出てこなかったけど。
自嘲気味に笑ってみた。
私はおにーちゃんに抱きしめられたまま考える。
いや、泣いていたから無心かもしれない。
とにかく、泣きたかった。
あの子はなんだったの?
いきなり私を乱して逃げてって。
ほんと何様?
しゃくりあげる私はおにーちゃんと初めて会ったころより幼かったかもしれない。
最後に言われたあの言葉。
私を傷つけるためだけの言葉。
鋭くとがったあの言葉。
おにーちゃんも聞いていたはずなのに。
何と思わないのだろうか。
あんたのうちは親がいないから、こっちの気持ちも分かんないのよ!!
あの子の絶叫に近い声は、私たちに刺さったはずだ。
なのになぜ?
そう聞いてしまった。
聞いてしまったから答えたおにーちゃんも、そのあと後悔してたようだ。
私の顔に出ていたのかもしれない。
ごめんなさいって感情が、出てたのかもしれない。
語り始めは、明るかったのに。
「俺はさ…
なんかぐだっぐだですみません。