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疲労困憊。


えっ…?


おにーちゃんが私の手首をつかむ。

かなり強い力で、しっかりと固定される。

「痛いよ、おにーちゃん…」

呼んでも返事が来ない。

おにーちゃんのさらさらした髪が揺れる。揺れる。揺れる。

そして、ベットから転げ落ちた。

「ぅわっ!!」

今まで腕一本で自らの体を支えていたため、床にどさりと倒れた。

「え?え?何?どーしたの?」

やばい、私今めっちゃ混乱してる。

とりあえず落ちたまま動かないおにーちゃんをベットに戻そうと思うが、力の入ってない人間を持ち上げることは細い海羽みうには難しく上半身すら持ち上げられない。

気が付くとおにーちゃんは肩で息をしていた。

「大丈…夫?」

おにーちゃんの頬に触れる。

…熱いかも

いそいでリビングから体温計を持ってきて床に寝かせているおにーちゃんに刺す(あまりの勢いで行ったため刺すという表現でも間違いない)。

ピピッという電子音とともに海羽は体温計を見る。

38・6℃

これから上がってくるかなー。

とにかく氷枕とか布団とかやらなきゃいけないわけだから準備はしておこうと思い、部屋を出ようとした時だった。

がさっと衣擦れの音が聞こえた。

「海羽…、寝てれば治るから」

何を言ってんだこの男は。

昔から体が弱かったおにーちゃん。

今ではそんなに熱を出すこともなくなったけど、ここ最近忙しかったんだから発熱してもおかしくないい。

なんで気づかなかったんだろう。

悔やんでも悔やみきれない。

私はおばーちゃんの時もお世話になったお医者さんに電話してみた。

「はい春崎医院です

「もしもし、六番街の、

「あぁ、海羽ちゃん?お久しぶりー、で、今日はどんな用件で?

「おにーちゃんが熱出しちゃって…

「あら、ほんとに久しぶりだ…何度くらい?

「38・6℃です

「それはそれはよかったわね

「いや、よくないですよ

「そうかしら、人間少しくらい異常がないとそっちのほうが大変よ

「そんなことどーでもいいです

「はいはい、今からそっち行くから

「ありがとうございます

罹麻りおくんにはおとなしく寝ててもらって

「はい!

「んじゃ、後程」

そう言ってガチャリと切れてしまった。

おにーちゃんの部屋に戻る。

おにーちゃんはベットに戻っていた。

どうやら自力で戻ったらしい。

布団はもうかける体力が残っていなかったらしい。

少しだがこの短時間で悪化している気がする。

早く春崎先生に来てもらわないと。

焦る。

本当に焦るべきはこっからどーするかなんだが。

その理由は…


「遅くなったわね!!」


その理由は治療方法に若干疑問はあるが凄腕の医師、春崎梢先生の登場だった。


うーん、うーん、春崎先生に関してはもう少し男っぽくても良かったかな…と思ってます。

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