第6話中編:AIみたいなもの搭載型メイドロボ系超銀河級美少女ヒロイン薪那(夢じゃない)
「涙は宇宙のギャラクシー」第6話です。
作品ジャンルとしては、
SF&ラブコメです。
毎度、勝手に設定しているED曲は
SPITZで「夢じゃない」です。
~いびつな力で 守りたいどこまでも~
時代設定は21~22世紀。
舞台は日本です。
主な登場人物は5名。
マキナ(=蒔那)と、
幽峰朝黎(主人公)、慈恵路(朝黎の学生時代からの友人)、
ロディン(慈恵路の妻)、
朝黎が開発したAIの、アリス:啓(ARYS-K)。
マキナは今回、
性的にはヘテロの交流をし、
様々なものを生じ、様々なものを得ます。
ただしヘテロでありながらも、
生物的には何も生まれ得ない、
見方によっては虚しい交流です。
しかし交流の本質を何処に置くか、
それは「自らに依る」のではないか、
人それぞれ回答があるはずなのでは、と。
終章の解釈とテーマの入口にもしています。
☆彡
アリス:啓(ARYS-K)の名前の意味。
アリス:迷い込む者の象徴(マキナと対比ではなく同等)
啓:導き、悟りをひらく補助線(マキナと対比ではなく同等)
そして、
マキナ=末那斯=末那識に対しての、
阿頼耶識(ARaYaShiKi):仏教用語です。
~★~夢じゃない~★~
「これは夢?現実?幻……?
俺にはもう、何が何やら……。
アハハハハハハハハハ」
「朝黎、私に家事を任せておいて、自分は浮気ですか?
帰りますよ」
「いや、浮気って!
男じゃん、コイツ!
そう、彼、慈恵路っていいます。
僕の学生時代からの友達だよ!」
「浮気かどうかの線引きは、パートナー次第で決まるのが一般的です。
――ま、話の内容に依りますかね?」
「薪那の自慢をしてたんだよ~」
「ホントですか?」
「ほんとだよ~」
「慈恵路さん?」
蒔那に深紅の眼光で睨まれる、慈恵路。
あれ、薪那さん?
腕と足が、いや脚が……。
何か、合わせて10本くらいあるように見えるんだけど?
――ヤバい。
言葉を選ばなければ、俺はホントにここで終わる――――――絶対。
いくら俺でも、今だけはのんき出来ねぇ!!!
「――――ほ、本当さ。
おなか一杯、君にまつわる自慢話を聞かせてもらった。
だいじな秘密も、教えてもらったさ……」
「秘密……ですか、どのような?」
スゥ――――と、殺人拳法を繰り出す直前の達人とも、零式の入滅掌を喰らわせる直前の千手観音とも見紛えるような、独特の構えを見せる蒔那。
いや、ていうか、チラッと銃口が見えてるわ。
いくつも。
あ、いつの間にやら、フォークも持ってる。
危ないなぁ。
これまたスゥ――――と、笑顔の裏で血の気の失せる慈恵路。
「と、と、朝黎は、 "世界一愛する君" に甘えるとき……。
君のこと、ついつい "まきにゃ" って呼んじゃうんだね……」
―殺劇武荒塵滅★死神美天使モード、解除します―
どこからか機械アナウンスを発したのち、フシュウウウウウウウウウウウウウウウウウ――――と、熱と白煙を噴き出す蒔那。
「ハハハハハ。
あぁ、物騒な言葉が脳裏にまとわりついて離れねえや。
ハハハ、あと、俺の周りをいつの間にか囲っているフォークやナイフも離れねぇ。
あーーーーー。
あぁ。
あぁ、あぁ、止まらないや。
ほ~らね?
アハハハハハハハハハ。
今の俺、笑うしかないよねぇ?
そうさ、失禁さ?
大の大人が、恥ずかしいねぇ?」
しかし一瞬のうちに巻き起こった風が、慈恵路を清潔にした。
「もう朝黎ったら、仕方ないですねぇ~~~!
もう、もうもうもう!
あなた達はまったく……。
さ、朝黎!
――――帰りますよ?」
「えへへへへへ。
蒔那、慌てないでよぉー?
ごめん慈恵路、僕、帰るね……。
お会計は蒔那が済ませたんだってさ」
「浮気のお仕置き、ありますからねぇ~~?」
「こわいよ~、まきにゃーーー?
浮気じゃないよぉ」
「私の許可なしに、他人との時を過ごしたんでしょう?」
背襟を掴まれ、引きずられていく朝黎を、呆けた顔で見送る慈恵路。
あぁ、そうして気付けば宇宙一のバカップルが、空の彼方へ去ってゆく……。
本当に、ありがとう。
それから、おめでとう。
俺の命日、今日ぢゃなかった。
LEDの光に包まれる慈恵路。
レストランの他の客だけが、見守っていた。
はぁ~あ、チェリーボーイってすげえや。
あんな魔法を使えるようになるのか。
あぁ、時が見える。
愛する俺の嫁が見える……。
うふふふふっふふふふふっふ――――。
ッパァン!!!!
ビンタの音が、炸裂した。
「かっっったいわねぇ~!」
現実に引き戻される慈恵路。
「え、……」
「あんたねぇ、おい。
呼びつけといてなによ。
酔っ払ってぶっ倒れてんのかぁ~~?」
「ぐふっうううぅぅ~~~~。
俺は素面だよ、ロディン、愛してるよ!
うぅぅぅぅ~~!!」
「ど、どうした……?
アタマ、大丈夫か?」
「結婚してよかった。
ロディン!
君と結婚していて、よかったよぉぉ~~~」
ロディンを抱きしめる慈恵路。
「ゆめじゃない~~、夢じゃなかった~!!
残念ながら、夢じゃなかった~~~!
俺の友達、ぶっ飛んじゃった~~!!」
「?? ?? ??」
「お前がいてよかった~」
「?? ?? ??」




