対立を避けるな!!
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物語には葛藤が必要だという話はしました。その理由は、葛藤があることで登場人物にドラマが生まれ、それが作品の面白さに結実するからです。
さて、話題にしたいのは、結局葛藤はどのようなものなんだ、ということです。
一般的に葛藤とは、
(1)『互いに対立する感情・意見・欲求を同時に抱え、取捨選択できずに苦悩する心理状態』を意味する表現である。
(2)または、『人間関係のもつれ』を指す意味で用いられることもある。(こっちは覚えなくていい)
こういった意味を持ちます。
例を挙げると、おやつにプリンを食べたい、だけど今はダイエット中だ、困った。
という感じです。『相反する事柄が衝突して』いますね。
これこそが、葛藤の基本であり、作中で『対立』を生み出す最強の構造です。
対立という言葉が急に出てきましたが、ほとんど葛藤≒対立と考えてもらって構いません。
ほとんど同じです。葛藤を対立と呼んでもいいし、対立を葛藤と呼んでも構いません。この二つは実質的に同じ意味を持ちますので、これからする『対立』の説明は、葛藤の話だととらえてください。
さて、ここから物語を面白くする方法を解説していきます。
まず、葛藤を擬人化してください。
先ほどの例を使うなら、プリンを食べたいAさんと、『ダイエットはどうしたの?』と聞くBさんを用意してください。
これだけでも、視覚的にわかりやすい対立は生まれます。
作品を面白くする方法は、分かりやすい対立が用意することです!
エンターテイメントにおいて、実は内面の葛藤というものは好ましくありません。視覚的に捉えやすい葛藤の方が、読者に興味を与えられます。内面の葛藤を完全に否定するわけではなくて、葛藤を描くなら、必ず『分かりやすいもの』にしようという話です。登場人物が一人でうじうじ悩む姿っていうものは、基本的につまらないんです。
というか、『登場人物が一人しかいないシーン』は、たいていの場合つまらない。
これマジですからね。だって、作品の広がりが見えてこないし、一人で対立を演じたところで、人間は自分を許してしまう生き物ですから、結果が分かり切っているんです。
どうせ誘惑に負けるんでしょう? というか、その誘惑に打ち勝ったところで葛藤に何の意味があるんですか? 孤独な状態で葛藤に勝ったところで、それを『誰が見てる』んですか?
葛藤に勝つ=登場人物の成長
そう捉えてください。そして、創作者が作品を書く上で意識することは、『そのキャラクターが成長する価値』がある人物かどうかです。その『価値』は人との関わりで初めて生まれるものなんですよ。
ただ葛藤を用意すればいいってもんじゃありません。葛藤を用意する理由は、『キャラクターが成長するため』ですよ!
そして、成長の価値があるのは、自分以外のキャラクターとの関わりがあるからです!!
性格が優しくなったのなら、それを他の登場人物に認めてもらいましょう。
全ての価値は認められることで生まれるんです。自分で自分を認めても何の慰めにもなりません。
変化を一人で完結させないでください。必ず、誰かに認めてもらいましょう。
一人でいるシーンの外に、ほかのキャラクターの存在を提示できているなら葛藤に意味も生まれますけど、『完全に孤独のシーン』は創作者なら絶対に作っちゃダメです。本当につまらないんですから!!
少なくとも冒頭は絶対に『二人以上の登場人物』を用意しましょうね。そのあとなら『完全に孤独のシーン』なんか生まれませんから(積極的に描く理由はないけど)。
そもそも孤独のシーンは構造的に弱いんです。
そこに葛藤があったところで、その対立に大した価値はないし、第一、どうしても物語が『過激』にならない。
対立は物語のエンジンです。
対立を避けると物語は『平穏』になり、対立が起きると『過激』になる。
しかも、対立は読者の集中のポイントでもあります。次が気になる期待感が沸いて、読者のテンションを上げられるんです。しかも葛藤を擬人化し、対立させることで登場人物のキャラクターが立つ。どのような人物なのか面白く説明ができる。
・物語を書く上で、対立は避けてはいけない
対立があるだけで退屈はしのげるし、緊張感もでるしテンポも良い。
私は冒頭に『対立を擬人化したキャラクター』を二人以上用意することを推奨します。
そして冒頭ではキャラクターの陣営を明らかにしてください。AとBの陣営があって、それらが対立しているということなら、頭に入ってきます。ただ、六人くらい用意して、それぞれが違う主義主張を持っているとかは止めておきましょうね。分かりずらいので。
講座で述べた通り、冒頭は分かりやすいことが命です。
更に、そこに対立をぶち込むことでドラマが予感できるし、読者に『この物語を読む意義』を予測させることができるんです。
物語を読む意義?
そんなものがあるのかと問われれば、あります。
読者が物語を読む意義は『主人公の成長・変化』を見るためです。
敗者が勝者になる。構造的にはそのようなことを望んでいます。
主人公は敗者である必要があるとこの講座では述べました。
さて、具体的に主人公はどのように敗北している必要があるのか?
主人公の作り方を次は解説していきます。




