第30話 試験結果
エリーブラウン11才のお話。
エリーは特待生特別教室の窓の外を眺めていた。ジェーンの強化修練をブラウン商会修練場で二日間行い、そして休み明けに6期中間テスト評定課題が行われた。エリーは特待学生のため。入学編入時に基礎学科判定、魔法士特別判定が行われており。幼年学科3学年と同等以上の学力技能を有するものと認定を受けた。よって中間テスト課題は3学年のものを受けたのである。
学科試験 9教程(数学・物理化学・魔法学・戦略戦術学・歴史学・地理学・政治法令学・外国語学・国語学)
実技 4教程(魔法術・剣技・銃術・格闘術)
今日は中間テスト課題結果発表の日であった。ジェーンが満面の笑みで入って来ると、エリーのそばに直ぐに寄って肩を掴んで髪をかき回した。
「ジェーン教官! やめてください!」
エリーはジェーンを押し返し髪を手櫛で整える。
ジェーンは嬉しそうにエリーを見て声を上げた。
「エリーお前は凄いな! 剣技も半端なく強いが、頭も半端なく良いのだな」
(今回は、少し外すように間違えたのですけど? 流石に全教程満点は目立つすぎるますからね)
エリーはジェーンの顔を見て少し嫌な顔をした。
「お前、3学年総合トップだぞ。次席がアンジェラだった。しかもダントツだ!」
ジェーンは嬉しそうにさらに言う。
「4教程ほど次席3席があったが、それ以外は全てトップだった」
(まあ、ワザと外したなんて言えないよね)
「エリー、お前いつ勉強しているんだ。こんな成績取るような時間ないだろう」
ジェーンが少し不思議そうな顔で言った。
「編入前に1ヶ月ほどで教程教本全て習得しています。私一度見たものは忘れないのです」
エリーはジェーンの顔を見上げて口を緩ませた。
ジェーンは嬉しそうにエリーを見る。
「中央広場で食べるか? アンジェラも来るのだろう」
エリーは顔を横に傾けて微笑む。
「はい、約束しております」
「じゃあ、私は食堂で取り繕って行くからな」ジェーンはエリーに手を上げると教室を出て行った。
エリーはジェーンが出ていくと椅子に座った。
(学科長から言われた特待学生卒業条件の最低は総合成績5席以上の成績だったのよね。下手に調整して下回ったらまずいから本当難しいわね。今回はちょっと目立ったかな?)
しばらくして教室の入り口からアンジェラが入って来た。
「エリーさん! やりましたね1番ですわよ。もう誰もエリーさんに文句は言えないですわよ。剣技大会で優勝、試験でも1番! 誇らしいですわ」
アンジェラがエリーの手を掴んで上下に振って喜んだ。
「・・・・・・別に1番でなくても良かったんですけどね」
エリーは喜ぶアンジェラを見て嫌な顔で答えた。エリーはアンジェラの耳元で囁く。
「リーザちゃんて頭良かったんだね? こんなに勉強出来るなんて思わなっかよ」
アンジェラは顔を横に向けてエリーの顔を見て。
「努力はしていますわ。エリー様のような特異な才能はございませんから、エリー様おおかた手を抜かれてこの成績なのでしょう?」
エリーは目を細めてアンジェラを見上げて口を緩ませた。
「わかるんですね。そうです。流石に全て満点はマズイと思ったのです」
アンジェラはエリーの手を取り微笑み言う。
「エリーさんは特待学生なのですから、圧倒的な才能を見せれば良いのですわ。そして派閥の長としての責任を果たしてくだされば良いのです」
「へーーっ! 派閥の長ってなに?」
エリーが戸惑った顔で微笑むアンジェラを見上げた。
「ええ、学内には大きく分けて新興軍閥系と旧貴族系の派閥があるのですわ。ルシア会長と私は旧貴族系派閥です。本来ならエリーさんは新興軍閥系でしょうが、ルシア会長が認めたのでそう言う風になりました。話は通っているて言ってましたわ」
「え・・・・・・、ルシア会長とは一切お話ししておりませんよ」
エリーは嫌な顔でアンジェラを見て言った。
アンジェラはエリーの手を掴んで言う。
「エリーさん、お気になさらず、名前だけですから。実際に動くのは私達、下のもの達ですわ。エリーさんはなにもしなくていいです」
「あのですね。アンジェラ様、下って誰が下なのですか? 何か不穏な言葉が聞きえたような」
アンジェラはエリーの顔に寄せて言う。
「もうよろしいかしら、そろそろ昼食に参りましょう! 時間が無くなりますわ」
エリーは嬉しそうに言う。
「今日は煮込みソースハンバーグですよ。アンジェラ様はなんですか?」
「ええ、この前教えてもらったハンバーガーに挑戦致しました」
アンジェラは少しためらいながら言った。
「味見が楽しみです」
エリーは直ぐにアンジェラの手を取り中央広場へと向かった。
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