表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/34

第29話 ジェーン強化修練4

エリーブラウン11才のお話。


 ここはブラウン商会敷地内の訓練場。

エリーの催したジェーンのための剣技修練を行っている。

 

 トッドが厳しい眼つきでジェーンを見て言う。

「ジェーンさんあなた! 剣技を辞めたいのですか?」


 ジェーンは動揺した顔でトッドを見つめて声を上げる。

「断じて辞めたいとなど思っておりません!」


 トッドはジェーンを見つめて言う。

「ならもう少し気持ちを入れてください。ジェーンさんの剣には全く気持ちが乗って無いのです。打ち合っていてわかるのです」


「ジェーンさん、あなたは確かに強い部類に入ると思います。ですがそれでは上は目指せませんよ。エリー様を見てください。もはや私とて手を焼くレベルです。ただ剣と対話して相手を感じそれに対応する。たぶんもう少ししたら私は勝てなくなるでしょう。ジェーンさん気概を見せてください」


 ジェーンが寂しそうな顔でエリーを見て言う。

「エリー、お前はなにを目標に剣技に励む?」


 エリーはそれを聞いて微笑みジェーンの顔を見て答える。

「目標? 決まっているじゃないですか! 勝っても負けっても、強い相手と剣を交えることはワクワクしてたまらないですよ。そして強くなればより多くのものを守れます。使命感とかでなく心の底からそう思うのです」

 ジェーンは少し呆れた顔をしてエリーを見て言う。

「エリー、確かお前まだ11才だったな。私は何か勘違いしていたようだ。わかった色々考え過ぎのようだ。家のこと将来のことクソ喰らえだな。やっと理解した」

 そう言いてジェーンはトッドに向き直り深く一礼する。


「トッドさん、ありがとうございました」


 ドットはジェーンを見て言う。

「少しはマシになったようですね。ではエリー様とお願い致します」


「はい、ではエリー頼む」

 ジェーンはエリーを見て口を緩めて言った。


「では、ジェーン教官お願い致します」

 エリーは一礼するとトッドに審判旗を渡しユーリからエリーは木剣を受け取った。


 エリーとジェーンは試合開始ラインにつき対峙して一礼する。

 トッドが声を上げる。

「両者よいか!」

 エリーとジェーンが頷き答えるとトッドが旗を振り下ろし声を上げる。

「試合始め!」


 ジェーンは直ぐに上体を沈めると足を蹴り出し物凄い速度でエリーの前に飛び出す。そして上段からの斬撃を放った。

(へえ、仕掛けが早い! いつもなら5割程度なのにもう全開?)

 エリーは中段から木剣を入れて外に弾こうとした。しかしジェーンの木剣は軌道を変えずエリーの防具をかすめて〈キューシュ〉と擦れて下に抜けた。

(え・・・・・・? 途中で魔力量を増加させた)


 エリーは上体を捻りなんとか避けて退き間合いをとった。エリーは右斜下段に構えジェーンを見据える。

(ジェーン教官、私が適正に斬撃の打撃力に対応しているのを見越して変化させた?  あと1cm踏み込まれていたらやられていた)


「ジェーン教官、危うかったです。ではこちらは気兼ねなく」

 エリーは声を上げると神眼スキルを発動左目が赤色に変わる。そして全身の魔力量を増加させて体を沈める。そしてジェーンにほうへ飛ぶ、同時に連続で右へ左へと斬撃を繰り出した。ジェーンは的確に木剣を軌道に入れていなしている。

(対応している。慌ててないな)

 エリーは上体を捻るとジェーンの胸部へ突きを入れる。ジェーンはそれを掬い上げ外へ弾いた。エリーは体を逸らして退き一旦間合いを取りジェーンを見据える。


(ジェーン教官、落ち着いて見ている。これが本来の動きなのかな。じゃあ私も手加減無しでやらせてもらいます)


 エリーは魔力量を一気に増大させた。そしてエリーの体が白い光に包まれ輝きだす。

 それを見てトッドが声を上げる。

「エリー様! それは・・・・・・」


 エリーはジェーンに間合いを詰めると上段からの猛烈な斬撃を放った。ジェーンは下段から木剣を入れいなそうとするが、それを軽く弾きエリーの剣先がジェーンの胸部の防具を砕き破壊していく〈バーーキーーッ〉軽量強化プラスチック製防具が飛散してジェーンは悲鳴をあげて後ろに倒れ込んだ。

(えーーっ! やり過ぎた?)

 エリーは一瞬動揺して直ぐに膝をつきジェーンを抱える。

「ジェーン教官! 大丈夫ですか」

 ジェーンは嫌な顔をしてエリーを見て言う。

「お前は容赦無いな、私はお前の教官だぞ。少しは敬え」


「痛みは無いですか?」


「あゝ、少しだ。それより破壊力にびっくりしただけだ。防具を着けて無かったら大怪我だな」

 ジェーンはエリーの手を振り解きゆっくり立ち上がる。


 トッドが駆け寄りエリーに声を上げる。

「エリー様! やり過ぎです。エリー様は自分の力を過小評価されている節があります。ですのでちょっと抑えないとジェーンさんが大怪我どころか死にますよ」


 エリーが済まなさそうに言う。

「ゴメン、ちょっとやり過ぎました。次回からは注意します」

 そう言ってジェーンに頭を下げた。


「あゝ、そうだなさすがに殺されたのではたまらんからな」

 ジェーンは戸惑った顔をした。


「いまはエリーに勝てる気がしない。だがいずれはお前と五部以上の勝負がしたいものだ」


「そうですね。楽しみにしています。ジェーン教官」

 エリーはジェーンの顔を見て微笑み言った。


「では、もう一戦やりましょう!」

 エリーが嬉しそうに言うとジェーンは嫌な顔をした。

「今日はお前とは勘弁してくれ。せっかく良いイメージが出来そうなのに、またダメになりそうだ」


 そう言ってジェーンはアンジェラのほうへ向かった。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!

 

 これからも、どうぞよろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ