第3話 教官との試合①
エリーブラウン11才のお話。
ここは、士官幼年学科剣技場。
ジョージアは防具一式を装着して、エリーを見て言った。
「私が、国家剣技士特級序列5位と知っているのか? 」
エリーはジョージアの目を見据えて言う。
「いいえ、知りません! 強者であろうと礼節を欠く事は許されません、トッドさんは剣とは謙虚に向き合い、相手の剣を感じ、自分の剣と会話するものだと、驕りや慢心は、剣を濁らせ鈍らせると」
「言うものだな、お前の言う事は正しい、だが、ある程度の実力が無ければ戯言にしか聞こえんがな」
ジョージアは第一ブロックを指差して。
「ここで、お前と剣技試合をしてやる!」
エリーは白線のブロック枠内に入る。
すると、剣技場入口から男性の声がする。「探しましたよ、ジョージア教官! 勝手な事をしているのですか!」
ジョージアが慌てた様に敬礼する。
「はい、申し訳ありません、ですが予定時間前ではないのでしょうか」
長身で軍服の上からでもわかるガッチリして引き締まった身体、威圧感のある表情、
肩の階級章はシルバーの下地にゴールドの太線入りで星はない、階級は准将だ、身長は180cm以上はありそうだ。
「エリーさんですね、初めまして、学科長のゲードニー アルバレスです。宜しくお願いしますね」
学科長は微笑んでいるのだが、威圧感を凄く感じる。
「ジョージア教官、試合でもするつもりなのですか? エリーさん戸惑っているじゃないですか」
学科長は少し考えてエリーの方を見て微笑む。
「まあいいでしょう、エリーさんの実力がどの程度か見てみたいですしね」
「ジョージア教官、エリーさんと試合して下さい、審判は私がやりましょう!」
学科長がエリーとジョージアを見ながら言った。
「試合形式は通常通りのルールでお願いする、両者定位置に着いて! 」
学科長がいつの間にか審判の旗を持っている。
ジョージアとエリーは開始ライン位置に立ってそれぞれ礼をする。
エリーは木剣を右斜め上段に構える。
エリーはジョージアの身体を見つめて魔力エナジーの身体波動を視覚化する。これは、前世の執行の女神セリーナの付与スキルだ。筋肉、骨格、関節、始点終点、間合い、振り出し速度、魔力量の見極めが出来る。この世界で一般的に言えば魔眼とか神眼言われているものだ。
エリーは修練によりここ最近、上手くスキル使用が出来るようになっていた。
エリーは(ジェーン教官、どのくらいなのかしら? 私の中で強者はトッドさんとユーリさんくらいなのですけど、剣技士特級序列者ですから相当の強者でしょうね! でも最初から全力て事は無いでしょうね)
エリーは学科長を見つめて合図を待った。
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