第28話 ジェーン強化修練3
エリーブラウン11才のお話。
ここはブラウン商会敷地内の訓練場。
エリーの催したジェーンのための剣技修練を行っている。
アンジェラとトッドの試合は終わり、アンジェラはトッドと試合内容について話していた。
ジェーンがエリーを見て言う。
「トッドさんは、最年少国家特級剣技士最高位にして連邦国の英雄、トッドウォールではないのか? 同姓同名などあり得ない話しだ」
エリーは嬉しそうに言う。
「そうですよ。元連邦国軍少佐、国家特級剣技士序列1位、トッドウォールさんです」
ジェーンが驚愕の顔をしてエリーを見る。
「エリー・・・・・・、お前は英雄トッド様を護衛にしているのか・・・・・・」
ジェーンは駆け出しトッドに寄ると声を上げる。
「失礼致しました! トッド様、わたくし国家特級剣技士序列5位のジェーン・ジョージアです。トッド様の試合を昔、拝見してから憧れておりました。どうかご指導をお願いします」
トッドはジェーンに一礼して微笑み言う。
「ジェーン様、昔の話です。今はエリー様のただの護衛です。お気になさずお気楽に接して下さい」
アンジェラはジェーンの顔を見て言った。
「ジェーン教官! 少女の顔をされてますわ。トッドさんは憧れなのですね」
ジェーンは少し照れた顔をして言う。
「それはそうだ。後にも先にもトッド様の剣技を超えるものを見た事はないからな」
エリーが3人に近寄り言う。
「ジェーン教官、それではトッドさんと試合を始めますか」
ジェーンは嬉しいそうに言う。
「はいトッド様、試合をお願いします」
トッドはジェーンを見て戸惑った顔をする。
「ジェーン様、様付けはご容赦をお願いします。エリー様の担当教官であるのですから、お立場をお考えください」
ジェーンは直ぐにこりとして答える。
「はい、わかりました。では私もジェーンで良いです。様など不要です。憧れのトッドさんに名前を呼ばれるなど、そんな名誉な事はありません」
ジェーンは木剣を構えて試合開始ラインに着いて一礼する。トッドも試合開始ラインにつき一礼した。
エリーが声を上げる。
「両者良いか!」
2人が頷き手を上げる。エリーはそれを見て声を上げた。
「試合始め!」
ジェーンは嬉しいそうな顔をして体を沈めるとトッドの前に一気に飛び込み斬撃を放った。
「トッドさん! とても嬉しいです!」
トッドは後方に体を捻り木剣を振り上げ、ジェーンの斬撃を簡単にいなした。
ジェーンは直ぐに後ろに下がり木剣を構えトッドを見据える。
「トッドさん! やはりこのような斬り込みでは通用しませんね」
ジェーンは魔力量を上げ全身の肉体強化を行なった。
「それでは参ります!」
ジェーンは声を上げると猛烈な速度でトッドとの距離を詰め、上段からの魔力を込めた渾身の斬撃を放った。トッドはすぐさま下方から木剣を掬い上げその斬撃をいなすとともにジェーンを横に吹き飛ばした。
ジェーンが驚いた顔で空中を回転しながら舞っていく。エリーが慌てて魔導シールドを空中に展開しジェーンの衝撃を和らげる。ジェーンは10mほど飛ばされて地面落ちた。
エリーがトッドを見て戸惑った顔をして言う。
「やりすぎですよ。もう少し抑えて下さい」
トッドはエリーを見て言う。
「ジェーンさんには、これくらいしないと間に合いませんよ。今度の対戦相手の情報は知っています。倒せるくらいの技量はあると思いますが。何か足りませんね。それを気づいてもらうためです」
ジェーンがゆっくり立ち上がりトッドに近寄り言う。
「トッドさん、見えませんでした。完敗です」
トッドが厳しい眼つきでジェーンを見て言う。
「ジェーンさんあなた! 剣技を辞めたいのですか?」
エリーは驚いた顔をしてトッドを見た。
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