第20話 アンジェラ様の商会訪問3
エリーブラウン11才のお話。
アンジェラはエリーを見て微笑んだ。
そしてアンジェラはテーブル横の椅子に座った。テーブルの上にはケーキと紅茶セットが置かれている。
エリーはドアのロックをゆっくり回して施錠する。エリーがテーブルを周り込みアンジェラの反対側の椅子に座った。
エリーは朱色の瞳を見開いてアンジェラの顔を見つめる。
「前世は私が愚かだったから、貴方たち騎士団には酷い目に合わせてしまった。本当にごめんなさい」エリーの瞳から涙が溢れる。アンジェラはエリーの様子を見ながら立ち上がる。
「ケーキを食べませんか? 紅茶も冷めますわ」
アンジェラは徐ろにフォークをケーキに突き刺し口に運びがっぶと咥える。
〈モグモグ、ゴックン〉
アンジェラは淡々と言った。
「ええ、確かに前世は酷い最後でした。私なんて磔にされて槍で刺されまくりで酷い死に方でしたわ。でもそれは、セレーナ様をみすみす殺された。私達騎士団の責任であり、自業自得なのですわ。セリーナ様は勘違いされています。不甲斐なかったのは私達騎士団なのです。申し訳有りませんでした。御身をお守り出来ず。慢心の至りです」
そしてアンジェラはフォークをテーブルに置いて後ろに下がり膝付いた。
「セリーナ様、わたくしセリーナ10騎士リーザバーン! 転生し謝罪出来た事。心の重荷が少し軽くなった気がします。本当にありがとうございました・・・・・・」
そして、アンジェラはその場で泣き崩れた。エリーはアンジェラに駆け寄り顔を胸に抱え込んで優しく言う。
「リーザちゃんも辛かったのね。ごめんなさい。やっぱり私は愚かだった。大馬鹿だった。だからもう昔のことは忘れて、今を幸せに生きることを考えましょうね」
エリーは涙を流しながらアンジェラの耳元で囁く。
「貴女に言ってない事が有ります。前世で私は、人間では無かった。女神だった・・・・・・ 、私は、300年ほどの生きていました。世界を統治する女神だったのです」
それを聞いても、アンジェラは泣きながら、特に動揺もなく答える。
「はい、セレーナ様、謀殺後に父から聞かされました。信じられませんでしたが、事実なのですね・・・・・・」
アンジェラは更に言った。
「父は、だからこそ慢心し油断したのだと、女神とて不死身ではないのだと、危険を察知出来ず。我々は役に立てなかったのだと」
エリーは、アンジェラの髪を撫でながら言う。
「それは、違う・・・・・・、私の甘い考えが招いた事です。貴女たち親娘には申し訳無かった・・・・・・」
エリーも涙が溢れて止まらない。お互いに抱き合いながら、暫く泣き続けた。
〈コンコン〉ドアをノックする音が聞こえる。
エリーは上擦った声で「はい、どうぞ」
〈ガシャガシャ〉ドアノブを回す音がする。
「あゝ、ごめんなさい、今開けます」
慌ててエリーは立ち上がりドアまで行って施錠を解除する。
ドアがゆっくり開いて一人幼い少女が部屋に入って来た。
「お姉様、どうかしたの廊下まで泣き声が聞こえて・・・・・・」
少女はエリーとアンジェラの泣き腫らした顔を見て驚いて立ち尽くす。
「お姉様、これは・・・・・・」
少女は言葉が出ない。エリーは少女に近付いて頭に触る
「あゝ、ごめんなさい! びっくりさせちゃって」
「美味しいケーキに感動してね。それでね、泣いちゃったの・・・・・・」
エリーが辿々しく言う。
アンジェラはゆっくり立ち上がり、少女を見つめる。(妹さんですね、まだ幼いけど可愛いですわ。でもエリーさんにあまり似ていないですわね)
「わたくし、アンジェラ=クロードと申しますわ。エリーさんの妹さんですわね。今後ともよろしくお願い致しますわ」
アンジェラは軽く会釈した。
すると少女は言う。
「私は、ルイカです。アンジェラさんよろしくお願いします。お姉様よりすごく綺麗で大人ぽいです。お姉様のお友達ですよね。お姉様のことよろしくお願いします」
ルイカは緊張した面持ちで挨拶して言い終わると頭を下げる。
アンジェラはルイカを見つめて言う。
「ルイカちゃんとお呼びしても良いかしら」
ルイカは照れた顔をして言う。
「はい、アンジェラさん嬉しいです」
アンジェラはルイカに近づき頭を撫でる。
「可愛いですわ。わたくしをお姉様と呼んでもよろしいですわよ」
ルイカは嬉しいそうにアンジェラを見上げる。
「アンジェラお姉様でよろしいのでしょうか・・・・・・」
恥ずかしいそうにアンジェラの腰に抱きついて顔を隠す。
エリーがそれを見ながら冗談ぽく言う。
「アンジェラ様、妹はお譲り出来ませんよ」
「エリーさん、そろそろ、お暇致しますわ。もう少しお話ししたいのですが。あまり遅くなってお父様に不興を買うのも嫌なので、本日はここまでと致しますわ」
エリーは頷いて言う。
「そうですね、また、明日にでも・・・・・・」
そうして、2人が移動しようとドアを開けると、ルイカがエリーの上着を引っ張る。
「私もアンジェラお姉様を一緒にお見送りするよ」
そうしてアンジェラは帰って行った。アンジェラが帰った後、エリーは父ジョンから色々と怒られたのだった。
最後まで読んでいただきありがとうございます!




