第13話 アンジェラの準決勝
士官幼年学科剣技大会2日目午前中
準決勝2試合も同時に行われる。
第一ブロック、第二ブロックほぼ同時刻に試合が開始される。
第1ブロック、アンジェラ クロード3年生vsレヴィン グレバドス3年生
第2ブロック、ロイ ラッセル2年生vsエリー ブラウン特待学生
ここは、第一ブロック、アンジェラは対戦剣士レヴィンと開始ライン位置で対峙していた。
隣の第二ブロックから歓声が聞こえる試合が始まった様だ。
審判が声を掛ける。「名乗りを」
手でアンジェラを指す。アンジェラは礼をして声を上げる。
「アンジェラ クロード3年生、正々堂々良い試合を望みますわ」
アンジェラは言い終わると礼をした。
相手剣士も礼をして声を発する。
「レヴィン グレバドス3年生、アンジェラ嬢と剣を交える事を名誉に思う」
審判が両者に確認する。
「準備良いか」
両者が頷く、審判が旗を下げる。
「試合始め!」
レヴィンが開始早々に動く、アンジェラの前に距離を詰め、突きと連続の斬撃を仕掛けて来る。(まずは、牽制ですわね、でも、わたくしは、牽制する気などありませんわ、本気で行かせてもらいますわ)
レヴィンの連続攻撃をアンジェラは木剣でいなしながら、全身に魔力を流し充足して行く。アンジェラは左中段斜めの鋭い斬撃を入れて、レヴィンを牽制する。
レヴィンは堪らず、距離を取った。
(それでは、終わりにさせて頂きますわ)
アンジェラは右に身体を大きく振ると、魔力量を更に上げ上体を前に倒して両足を曲げ、右足を大きく後ろに蹴り出した。
脅威的なスピードでアンジェラが相手剣士レヴィンとの距離を詰めて、左下段から強烈な斬撃を放った。
レヴィンは木剣で防ごうとするが、木剣は弾かれ腹部へとアンジェラの斬撃が打ち込まれた。
「グーーワーーっ! さすが」と呻く。
レヴィンは、これには何とか耐えたが、直ぐさま、アンジェラの強烈な突きが胸部を捉え後方に倒れ込んだ。レヴィンは顔を歪ませその場で呻いていた。
審判は倒れたレヴィンを確認して旗を掲げ。
「勝者、アンジェラ クロード!」
会場が一気に歓声に包まれる。
アンジェラは直ぐさま、礼をして退場して行った。
◆◇
ここは、士官幼年学科第一教棟医務室
ロイはベットの上で仰向けに寝て、天井をぼーーっと眺めていた。
医務室入口から声聞こえる。医務官と少女の会話の様だ。
〈ロイさん、大丈夫ですか?、お話しできますか〉
〈いいよ、病院に行く必要無いから、少しなら構わない〉
会話が終わると、足音がロイに近づいて来る。
「ロイさん、派手に負けたそうね」
ロイはベットに寝そべったまま顔を動かして声の方を見る。そこには、美少女アンジェラが微笑んで立っている。
ロイは慌てて身体を起こそうとするが
「ううう・・・・・・」痛みが走る。
アンジェラは、びっくりした顔をして言う。
「そのままで、結構ですわ」
「ロイさん、試合どうでした、率直に聞かせてくださいますか」
ロイはアンジェラから視線を外し天井を見上げて。
「エリー様、凄かったです、だから、弟子入りをお願いしたんですけど、返事もらえませんでした」
「正直に言えば、僕では全く届きませんでした。現状自分の最高の斬撃を簡単に交わされて、エリー様の返しの斬撃に反応することも出来ませんでした」
ロイの顔は天井を見上げてながら笑っていた。アンジェラは少しの沈黙のあとロイに問いた。
「わたくしが、エリーさんに勝てると思いますか?」
ロイは顔をアンジェラの方に向けて「勝負に絶対はありませんが、今のアンジェラ様ではエリー様には届かないと思います」
アンジェラは同意するような顔をして言った。
「ロイさん、ありがとうございます、スッキリ致しましたわ」
そう言って頭を下げて医務室を出て行った。
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