ナコの過去
今回はナコの過去です。孤独な彼女の前に現れたのは……?
ナコは、小さいころからいつも一人だった。
両親はナコのことより仕事の方が大事だったみたいで、いつも一人で公園にいた。
小学五年になったある日、いつも通り公園にいると、
「……あれ?君、どうしたの?」
茶髪の女子高校生が声をかけてきた。隣にはよく似た男子高校生。
「あ……えっと……」
「もう暗くなるよ。早く帰った方がいいんじゃない?」
「……家には誰もいないから……」
ナコがそう言うと、「両親もいないの?」と女子高校生は首を傾げた。頷くと、
「だったら、ファミレス行こうぜ!何か奢ってやるよ!」
「こら、シルヤ。不審者だと思われるぞ」
男子高校生に苦笑いを浮かべながら、女子高校生はカバンの中を漁る。そして、
「ほら、これあげる」
コンビニの袋を渡してきた。中身を見ると、おにぎりとジュースが入っていた。
「お、スズ姉、珍しくおにぎりとか買ってたんだな」
「おなかすいてたからね。……あぁ気にしないで。また後で買ってくるから」
それじゃ、早めに帰るんだよ、と二人は帰って行ってしまう。ナコはその背中を見ながら、心が温かくなるのを感じていた。
――本当に、生きていていいのでしょうか?




