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哀れな「人形」の話
アイト視点の話です。
この物語では、違和感のある場所を探してみてください。
目を覚ますと、そこは見覚えのない場所だった。
ボクは誰だ?ボクは「高雪 愛斗」。そう、そのハズだ。だって、ユウヤとエレンと一緒にスズエさんを守ろうって言ってて……。
なら、ここはどこなんだ?確かボクは家に帰ろうと夜道を歩いていて、そして……。そうだ、後ろから刺された。何度も、何度も。それで、倒れて……。
でも、その割には痛みがない。おかしい。
「起きたかい?」
男の声が聞こえてきた。顔を上げると、そこには顔を隠している男性。誰かに似ている気もするけど……誰だっけ?
「身体の調子はどうかな?」
「どうって……」
その男が言うには、ボクは既に死んでいるらしい。そして、記憶をこの人形に埋め込んだ……と言うのだ。信じられないが、実際記憶の最後に致命傷を負ったのにどこも痛くないから信じるしかないだろう。
ボクは、わけが分からないまま「フロアマスター」になってしまった。




