騒音問題
グオォーン!ギュルルルゥ!グオォーン!
A「隣の家の洗濯機が音がうるさくて、もう限界だ。今日はガツンと言ってやらないと。すいませーん!」
B「はーい。おや?お隣さん、どうしました?」
A「おたくの洗濯機の音、うるさすぎないか?」
B「やはり、お分かりになりますか」
A「なんで、隠し味に気づいた人に対するようなリアクションなんだよ」
B「実は、知り合いのメーカーに頼んで特別に改造してもらってるんですよ。」
A「改造!?音が大きくなるように!?」
B「はい。わかるでしょう?このモーターの駆動音の情熱的な調べが!」
A「ただの機械音に変な価値を見出すな。傍から見ると迷惑以外の何物でもない」
B「私にとってはアートであり、自己表現なのです」
A「思いのほかやばい奴だったか……」
B「昨今の静音性能を重視する社会は行き過ぎだと思いませんか?」
A「洗濯機の音を大きくするのに社会批判を持ち出すなよ」
B「あなたとは理解しあえると思ったのですが……」
A「一般人の俺に変な期待を抱くなよ。これから仕事だからもう行くけど、早く何とかしとけよ。じゃあな」
ブオォーン!ブオォーン!ブロロロロォー!
B「素晴らしいエンジン音だ。彼とは趣味があうとと思ってたんだけどなあ。」