千景の心配1
如月が千景の実家に行って二日。
今日は木曜日。
如月と出会うまでは一人の生活が当たり前だった。
なのに、今では一人が寂しいとさえ感じてしまう。
今日も朝食を食べ、制服に着替える。
家を出て、学校行きのバスの停留所に向かう。
バスに乗ると、同じ高校の生徒も数人が乗っていた。
学校の停留所に着く頃には、バスの3分の2の人はタカセ大成学校の生徒で占めていた。
特に多いのは中等部の生徒だった。
学校に着き教室に入る。
昨日より少し早く来たためか、生徒はあまりいない。
「おはよう。」
先に来ていた友人の佐藤貴史君に挨拶をする。
「おはよう。」
貴史君も挨拶を返してきた。
その後、二人で少し話していると瑞樹が来た。
「おはよう、瑞樹。」
「おはよう、瑞樹君。」
「おはよう、千景、貴史。」
千景と貴史が挨拶をすると瑞樹も挨拶を返してきた。
瑞希も混ぜて三人で話をしていると千景の携帯にLINEのメッセが届く。
誰からか確認をすると隣にいる瑞希からだった。
『一つ聞きたいんだけど』
貴史に聞かれたくないことだと千景は悟り、怪しまれないようにメッセを送り返す。
『何?』
『あの子のことで結局親からの連絡は今も無し?』
『うん、何も無い。』
『そうか、分かった。』
そのメッセを最後に朝はこれ以上瑞樹からのメッセは無かった。
午前の授業が終わった後に瑞樹と学食に行く。
「なんであのタイミングでメッセを送ったんだ?」
空いてる席に学食を食べながら瑞樹に聞いた。
「まあ、なんとなく気になったからかな。」
「そっか。」
答えになってないような気もした。
その後は二人で学食を食べながら他愛もない話をして午後の授業を迎えた。
午前の授業でも思ったが、瑞樹がいつになく真剣な表情でノートに何かを書き込んでいる。
黒板に先生が何も書いていない時もだ。
変だとは思ったが、真剣な表情だったので邪魔をしないようにした。
帰りのHRが終わると瑞樹が話しかけてきた。
「今日も昨日と同じ場所で少し時間あるか?」
「うん、あるけど。」
「じゃあ、昨日と同じ場所で少し俺から話がある。」
「分かったよ。先に行ってて。」
千景は先に瑞樹を行かせ、少し考えることにした。




