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私、みみっちい仕返しをいたします  作者: 明。
番外・マカラ編
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恋のレッスン、開始

 コンラッドに『恋』を教えてもらうことになった翌日、私はコンラッドを訪ねていた。


「コンラッド~!ものすげー美女からお呼びだしだぞ!ま、まさか彼女とかじゃねーよな!?違うと言ってくれ!!」


「かの!?ちちち違います!あ、ああああああんな綺麗なひとが僕なんか相手にするはずないでしょう!?」

「あら、私と恋をしましょうと言ったわよ?相手にしていると思うわ」


「ぴぎゃああああああ!!」


 コンラッドがすごい早さで逃げ出した。耳をかじりたかったのに、残念だわ。


「な、なん…どどどど!?」


 なんで、どうして…ってところかしら?


「呼んでも来ないから来たまでよ。これからお昼でしょ?お弁当を持ってきたわ。行くわよ」


「…へ?僕、お弁当持ってないです…いつも城の食堂で食べています」


「ダイエットを教えると言ったじゃない」


 コンラッドが固まった。ここぞとばかりに顎をタプタプしてやる。しかしまだ固まっている。


「コンラッド!?どうなってんだ!?こんな美女の手作り弁当!?どうなってんだ!??」


 同僚数人に揺さぶられるコンラッド。彼は、ようやく硬直がとけたらしく叫んだ。


「どうなってんだなんて、僕が知りたいですよぉぉぉ!!」







 どうにかコンラッドを落ち着かせて、城の中庭でランチにする。今日はおにぎりとピリ辛焼き肉、ゆで野菜に果物というヘルシーメニューだ。


「肉は焼いて油を落としてあるわ。これから3食私と食べてもらうわよ」


「ふえ!?いいい、いやいやいや!貴女が大変でしょう!?」


「別に?元々自分で作っているし手間は同じよ」


 色々しているから毒を入れられることもあるし、料理は実験みたいだから嫌いじゃない。実家で複雑な立ち位置だったから、美味しいものが食べたければ作るしかなかった。


「お味はどうかしら?」


「おおおおおおいしいでしゅ」


 噛んだ。噛んだわ。この人、地味に面白いわ。しかも、よく私の手料理を食べるわよね。私の事を知らないのかしら?知ってて食べてるなら勇気があるか馬鹿か…どっちなのかしら?


「ゆっくり噛んで食べなさい。その方が早く満腹になるわ」


 ちなみにダイエットの方法はルージュからも教わった。コンラッドは素直によく噛んで食べていた。なんか夢みたいだとか言っていたけど、そんなにお弁当が美味しかったのかしら?うん、いつも通り美味しい。



「ご、ごちそうさまでした。あの、食器とか、洗います…あと、食費…」


「食器は明日も使うし内容で変えるからいいわ。食費ぐらいはおごるわよ?」


 無理に付き合わせている自覚はある。そのぐらいはこちらが負担するつもりでいた。


「絶対ダメです!!と、とりあえずこれを受け取ってください!!」


 渡されたのは金貨だった。確か…10万ソル。食費に換算すると…


「………2ヶ月分て所ね。とりあえずってことは、もっと長く付き合ってくれるつもりなのね?」


「!??」


 言質はとったぞとにんまり笑ってみせたら、コンラッドは真っ赤になって口をパクパクしている。面白いからゆっくり眺めていたいところだが、時間は有限だ。


「では、散歩がてら恋について聞かせてちょうだい」





 手早くお弁当を片付けてコンラッドの手を引く。最初は渋ったが、お弁当をすでに食べてしまったことを持ち出せば、彼は諦めたように話し始めた。

 コンラッドの恋は片想いで、成就していないらしい。だが、彼はそれでいいと言う。


「…見つめるだけで満足なの?」


「そうですね。彼女が幸せそうに笑っているなら、僕はそれでいい」


 悲しげに微笑むコンラッドを見て、胸がちくりと痛んだ。


「…………?」


 コンラッドは私の様子に気がつかず、言葉を続けた。


「恋は僕にとって、ままならないものです。人の数だけ恋の形はあります。ただ、綺麗なだけではない。僕だって…恋する相手に邪な想いを持つこともありますよ」


「具体的に、邪ってどんな?」


 コンラッドが硬直した。どうやら聞いてはいけない部分だったようだ。


「…………触れたい、と思うときがあります」


 暫くして、コンラッドはポツリと呟いた。


「それは、邪なのかしら?私はコンラッドに触りまくっているけど、私も邪悪なのかしら??」


「……貴女は僕に触れても……その、いやらしいことは考えてないでしょう?」


「…どうせだから脱がせてみたいとか、こう触ったらどんな反応するか見てみたいと考えているわ。というわけで、いいかしら?」


「…………………………はい??」


 よし!コンラッドが思考停止したわ!おまけにはいって言ったから、了承は得たわね!聞き返していたなだろうけど、気がつかなかったと言えば問題ないわ!!


 コンラッドを抱きしめてみた。柔らかくて抱き心地がいいわ。


「ふええええ!?にゃに!?あた!?ええええええ!??」


「わ、綺麗な色ね」


 服の下も肌が白いわ。胸元まで外すと、胸が見える。胸を揉んでみたけど、ファンデよりあるかもしれないわ。


「ちょ!?や、やめてくださぁぁぁい!!」


 下も脱がせたかったけど、泣きながらそれだけはと懇願するのでやめてあげた。次の楽しみにとっておこう。


 そして、コンラッドが私にてごめにされたと噂が流れ、コンラッドが泣いた。私は普通は逆よねと爆笑してレッタに説教された。

 一緒に謝罪してあげますから!と本当に一緒に謝罪しに行ってくれたレッタ。流石は私の友人だわ!

 ルージュからは心配され、ファンデからは応援されたわ。ファンデは変なところで鋭いのよね。


 しばらく、退屈はしなさそうね。

 コンラッドの職場にて。


「…これ、なんですか?」


「ああ、まだ婚約もしてないからな。使ってくれ」

「お前は俺らの希望の星だ。遠慮すんな。あ、使った感想よろしく」


 机の上には、夜の生活に使用するブツがならんでいた。


『卒業おめでとう!!』


 コンラッドの同僚達は、皆いい奴だった。そして、コンラッドは意味が理解できないほど鈍くなかった。


「卒業してませぇぇん!!」


 コンラッドは泣いた。

 コンラッドは泣きながらまだ清い身体であることを説明し……同僚達に慰められるのだった。

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