雨降って地固まる
クレスト視点になります。
最近は文通でやり取りできるようになったし、とりあえずよくはわからんが俺が嫌われてるわけではないことがわかった。それは良かったんだが…
ファンデが足りない。
最近俺の隣にいるのが普通だったから、ファンデがいなくて寂しい。
すっかり癖になったため息をついて自室に戻る。
「あ、おかえりなさい」
とりあえずドアを閉め、プレートを確認した。間違いなく俺の部屋だ。目をこすってみる。周囲を確認するが、目に異常はないらしい。
そして覚悟を決めて部屋に入り施錠をした。室内にはファンデが目隠しをされ、エロい姿で縛られていた。
「あ、あの…おかえりなさい」
「ただいま、ファンデ」
ついにファンデの幻覚が見えるほどになったらしい。禁断症状ってやつだな。
「ひゃっ!?」
ファンデを押し倒して匂いと感触を堪能…………ん?んん?匂いと感触??
「あ、あううう……」
ご本人に全力でセクハラをしていました。幻覚には匂いも感触もあるわけがないわ!!
俺の動揺は限界を突破し、逆に冷静になった。いや、今考えたら動揺しすぎて思考することを放棄していたのかもしれない。
現在ファンデは目隠しをされ、いわゆる亀甲縛りをされてます。エロいです。スカートの上からだから、ふとももも見えてます。エロいです。
「なんでこんな事になったわけ?」
「マカラがな、バカは考えてもどうにもならない。見たらドキドキするなら、見えなくしてしまえばいい。逃げてしまうなら、逃げられないようにすればいいって言われたんだ」
その結果が現在と言うわけか。マカラ様ひでえ。
「縛ったのはマカラちゃん?」
「そうだ!」
やっぱりか。マカラ様このやろう。なんてことしてくれんだごちそうさまですありがとう。
※クレストは混乱している。
彼女はファンデをどうしたいのだろうか。それにしてもエロい。
今のファンデは据え膳である。最近のファンデ不足を解消するためにちょっと味見して………いかんいかんいかん!!
※クレストはさらに混乱している。
「………とりあえず、縛りかたを変えるか」
この時、俺は動揺し過ぎて正常な判断ができていませんでした。脳内にほどくという選択肢がなかったのです。
とりあえず足首と手首を拘束してファンデを膝にのっけてキスしまくった。
「ぴゃああああああ!?」
「ファンデ、これも修行だから」
※嘘です。
「そうか!」
しかし、ファンデは納得して耐え…ていたが、耐えられなくなってプルプルしてきた。
「ファンデは可愛いなぁ…」
そして、Sに目覚めてしまいそうな俺。大好きな清純派美少女が怯えながらも俺に身を委ねている…最高か!ファンデ不足だったのもあり、俺はここぞとばかりにいちゃつきまくった。
「見えないのにクレストさんの色気がああああ!?」
「なんのことかな?それより…大人しくしなさい、ファンデ」
「ぴ!?」
必死にもがいていたファンデだが、耳もとで囁くと真っ赤になって固まった。
「…ファンデ、俺…情けないけど寂しかった」
柔らかい胸に顔を埋めた。ビクリと震えたが、俺の話を聞こうとしてくれているのがわかる。
「ファンデに避けられて…寂しかった。ずっとこうしてひっついたり……触れられなくても側にいたかった」
彼女が目隠しをされていてよかった。情けない表情も見えないから。
「ふん!」
「!??」
ファンデがいきなり縄を引きちぎった。よく考えたら、ファンデの腕力を普通の縄ごときで封じることができるわけがないよな……
あれ?ということは…??
「ごめんなさい、クレストさん。もう逃げたりしない。恥ずかしかっただけで…本当は私もずっとクレストさんといちゃいちゃしたかったんだ」
俺の婚約者、可愛い。頭から考えていたことがスポンと抜け、婚約者が可愛いこと以外はわからなくなる。
目を潤ませ、頬を染めながらファンデは言った。
「クレスト、すき……」
そしてそっと唇にキスしてくれた。彼女からは初めてだ。
「ファンデ…」
「クレスト…」
そこからはもう、会えなかった期間を埋めるかのようにいちゃいちゃいちゃいちゃ…いちゃつきまくった。
それからというもの、俺達はバカップルになった。
「クレスト、あーん」
「あーん」
ファンデを膝に乗っけて昼食を摂る俺。お返しにファンデにも食べさせてやる。リスみたいにモグモグするファンデ、可愛い。
「ルージュ、クレストがウザいからどこかに強制転移させてくれ」
「駄目ですわ!それに、バングナルト様だってクレスト様を心配していたじゃありませんの!」
「ぐっ」
そうだったのか。そういやバングナルト様はツンデレだった。よし、俺なりに塩をおくってやろう。
「バングナルト様もやればいいでしょ」
「!!…そうだな。ルージュ、おいで」
あ、エロスイッチ入った。これはよい子のファンデが見ちゃダメな奴だ。
「ファンデ、外で食おうか」
「そうだな!」
ファンデと昼メシを抱き上げて、明るい日差しのなかを歩いていく。俺は、もう二度と彼女をはなさない。予定を前倒ししまくって、来月には挙式の予定だ。すでに現在同居している。
「ファンデ、俺とずっといてくれる?」
「ああ、ずーっと一緒にいよう!」
色んなことがあったけど、今本当に幸せだと思います。
これにてお気遣い従者と猛獣令嬢のお話はおしまいになります。




