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私、みみっちい仕返しをいたします  作者: 明。
番外・ファンデ編
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天然猛獣令嬢の突撃

 クレスト視点になります。

 今日は泊まりなので客室で寝ることになった。シンプルな客室だが、逆にやや貧乏性な俺は落ち着く。今日はよく眠れそうだ。


 そして真夜中にわずかな気配を感じて目を覚ました。目の前に、スケスケ夜着姿のファンデがいた。上の下着はないから形のいい胸が透けて丸見え。とてつもなく眼福だ。胸から下は開いていてへそが見える。下はフリル付きの可愛いショーツですね。白くて細い太股も素晴らしい。

 一瞬妄想が具現化したのかと思ったが、幸いすぐ正気に戻った。


「…あの、何してるの?」


「よばいしに来た!」


 ああ……なんか、以前にも似たようなやり取りをした気がする。



そして、スケスケやべぇ。



 何がやべぇって、こないだの下着よりさらにエロ~い!!

 我が愚息よ、今はまだ戦うときではない。ビークール!ビークール!うっかりやらかして嫌われたら立ち直れないのは誰だ?俺だよ!婚約までこぎつけたのに、今やらかしたら台無しにしかねねぇぞ!!我慢だ!我慢だクレストおおお!!やればできる!多分できるに違いない!!

※クレストはこんらんしている。


「…何故夜這い?」


 脳内は大混乱中だが、極力冷静に質問した。話しつつも俺の心の平穏のためにさりげなくエロを隠蔽した。ファンデにタオルケットを念入りに巻く。とりあえずこれでよし。素晴らしきエロは隠れた。


「父様と兄様がなんとしても既成事実を作っておけって。クレストさんも喜ぶって…私を女として愛してくれるって言うから来た!」


「のおおおおおお!!」


 奇声をあげて転げ回る俺。なんてことしてくれんだ、酔っぱらい強面と酔っぱらい筋肉!!しかもチョイスが的確だよ!好みにジャストミートだよ!!ゴチになりました!眼福でした!!


 つうか、親と兄公認の夜這いとか意味わかんねえええわ!!


「……まだ、ダメか?もっと仲良くならないと…子作りはしないのか?ちゃんと、違う『寝る』の意味もルージュに聞いて理解している。恋人にもなった。まだダメなのか?」





 破 壊 力 !!






 目を潤ませて首を傾げるんじゃありません!間違いを起こしたらどーすんの!

 まあ、俺がファンデと同じ年齢だったら絶対我慢できずにやらかしてたな。

 年をとったなぁって、彼女を見てると思うことがある。年を重ねると様々な経験を経て、よく言えば慎重に…悪く言えば臆病になる。

 彼女の隣に立つのに年の差が気になる時がある。でも今だけは、年上の俺でよかったって思うよ。


「……まだダメ」


 しょんぼりするファンデを撫でる。好きだなぁ。素直で無邪気なファンデが大好きだ。

 彼女は俺に押し付けない。ちゃんと俺に聞いて判断を委ねてくれる。


「あのね、意地悪で言ってるんじゃないよ。ファンデと子作りは…正直したい。でもね、今するのはもったいないなって思ってる」


「…もったいない?」


「やっと恋人から婚約者になれた。誰かに言われて一気に進むんじゃなくて、俺らのペースで歩きたい。ファンデとゆっくり恋を楽しみたいし、ちゃんとしてから子作りしたいって思ってる」


「……うん、そうか」


 ファンデを抱きしめて、幸せをかみしめていた。あたたかくて、いい匂いがする。子供体温なのか、彼女はいつも体温が高めだ。冬のソルレイクだとくっつきたくなるかもな。


 んん?ファンデが体重を預けてきた。嫌な予感がして彼女の顔をのぞきこむ。



「むにゃ…くれすとさん……」





 ねーてーるーしー!!





 そんな気はしてたよ!健康優良児なファンデは、いつもならもう寝る時間なんだろうなぁ…。でも気配に敏感なファンデがここまで熟睡するって、俺…信用されてんのかな?ちょっと嬉しい。

 しかし、このエロをどうしたもんか。普通の服なら添い寝してもよかったんだけど、ここまでエロいとさすがに無理だ。俺はどMじゃないので独り我慢大会を開催するつもりはない。


 そのままファンデの部屋で寝かすのも考えたが、なんとなくスケスケのままでは腹を冷やしそうな気がする。仕方ないので使用人の女性を起こしてファンデを普通の夜着に着替えさせた。ファンデを抱き上げて運び、彼女の部屋のベッドに寝かせた。顔に髪がかかっていたので、そっと払って額にキスをする。


「ふふ、お嬢様は大切にされているのですねぇ。ちょっと…だいぶ…かなり…ものすごくお転婆なお嬢様ですが、お相手が貴方様のようなお方でホッといたしました」


 この女性はファンデが幼少の頃からずっと働いていたそうだ。ファンデがフォローしようのないお転婆なのはもう察しているというか…よぉぉぉく知っている。


「そうか?そう言ってもらえると嬉しいよ。夜中にすまなかったね」


「いいえぇ。旦那様とぼっちゃま達に、明日全力でお説教いたしますから。お嬢様の婿様は何もお気になさらず。オホホホホ」


 一瞬凄まじい殺気を感じた。しかし、ここでつっこむと俺が危険な気がしたので全力スルーした。


「そう言ってくれるとありがたいよ。俺も部屋に……」


 この時、俺は二つのミスをおかした。一つはファンデを寝かせたベッドに座っていたこと。もう一つは、そこに座ったまま長居してしまったこと。




 今、俺の腹をファンデがホールドしていて動けない。いつの間に抱きつかれてたんだろうか。




「あらあら、お嬢様ったら…邪魔者は退散しますわね、ごゆっくり~」


 使用人の女性は俺に返事する隙を与えずに退出した。


「……………」


 ちょっと頑張ってみたが、ファンデがぱんつとズボンをがっちりと掴んでしまった。今の俺はぱんつとズボンを犠牲にするかここで寝るかのニ択しかない。


「…………寝よう」


 とりあえず、よそ様のお宅で下半身丸出しは避けたい。何もかもが面倒になった俺は、ファンデのベッドに入って寝た。疲れていたし、心地よいファンデの気配と抱き心地ですんなり眠ることができた。

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