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決着をつけましょうか

 アヒルさん達の背に乗り、進み続けました。地下の牢屋が破壊されており、そのさらに地下への道ができていました。バングナルト様いわく、こんな道はなかったそうですわ。


 地下深くにある神殿のような建物に辿り着きました。


「ま、まさか魔王ルート!?ルージュたんの代わりにアイラが魔王に!?」


「魔王ルート、ですか?」


 なんでも私は1作目でいわゆる『ざまぁ』をされた後、修道院送りになります。そこまでは私もボンヤリとですが覚えておりました。

 続編で私は全ルートオープンした後にクリアできるバングナルト様ルートで魔王として登場するそうです。なんでも修道院暮らしで世界を恨み、呪い…そんな私に魔王の精神体が応え、城の地下に眠る本体を呼び覚まそうとするんだとか。


「なるほど。対抗策は?そのルートを知っているのでしょう?」


「ソルレイク北の氷山にいるドラゴンと契約すること…今さら、間に合わないよ!」


「……それは、ソルレイク北と言いますと…シュービレーの南の氷山ですか?」


「え?…確かそう」


「「なるほど」」


 私とバルちゃんが頷きました。


「でも、ようやくソルレイクの鎖国と王族の異常過ぎるレベルの全魔法耐性の理由が解りましたわ」


「異常って…」


 バングナルト様がひきつった表情になりました。


「異常ですわ。魔法に疎い国の王族としては明らかに異常な魔力耐性ですわ。それが無ければ国を治められなかったのでしょうね。さらに極力この国の魔力を動かさないために鎖国していたのでしょう。元々の魔石には、地下の封印陣を強化する狙いもあったのかもしれませんわ」


 そうこうしているうちに、ここが終着点のようですわ。王の謁見の間のような広大な部屋に、アイラと拘束されたジーク殿下と、黒い青年がおりました。


「あら、愛しのルージュが来ましたよ」


「や、やめろ…」


 殿下はナニかされてるようですわね。クネクネしてますわ。大きな茨の玉座で座っているアイラ嬢。

 しかし、高い位置にアイラ嬢はいます。馬鹿とナニかは高いところを好むと申しますものね。


「とりゃあああああ!!」


 なんかイラッとしましたので、茨を身体強化して蹴りました。


「きゃああああ!?」


 振動であっさり落ちてきたアイラ嬢をキャッチ。ジーク殿下もついでに落ちました。一応アヒルさんクッションに落下しましたわ。


「さ、どうぞ」


 猫の子のように首根っこを捕まえてイーリに差し出しました。


「え」


 受け取らないので、イーリの目の前にアイラ嬢を置きました。


「アイラ嬢を助けるのでしょう?期待してますわ!」


「ルージュたん無茶ぶり…!しかし、女は度胸!当たって砕けろ!!アイラ!ごめん!!」


「……は?」


 勢いよく頭を下げるイーリ。アイラ嬢はキョトンとしていますわ。


「私、あんたのこと一回見捨てた!あんたに隷属させられて腹立ってたのもあるけど、あんたになんでこんなことしたのか、ちゃんと聞かなかった!ともだち、なのに…」


「あ…あ…」


「あ、あんたもなんかに操られてるとか考えなかった!私、あんたを助けたいの!友達だから!!」


「あ…いー、り………あ、あああああああ!?」


 頭を抱えて泣き叫ぶアイラ嬢。その側に美しい青年が降りてきて寄り添い、囁いた。


「アイラ、お前はもうなにもいらないと言っただろう?」


「あ…いや、いや……いらない?…あ…あ………」


 そうは問屋が卸さなくてよ!私はバルちゃんに目配せしました。


「くわああああ!」

「!?お前は…つつくな!いたたたた!!」


 黒い青年は勇ましいバルちゃんにお願いして、イーリ、頼みましたわよ!バルちゃんは勇敢に黒い青年をつつきまくっておりますわ。


「う…あああああああ!!いーり…」


「アイラ…そうだよ、アイラはアイラだよ!負けないで!」


「…ごめんなさ…いーり…」


「謝んなくていいよ!私も一瞬マジでアイラを見捨てようとしたから!また馬鹿な話しようよ!推しメンとか萌えとか、くだらない話、たくさんしようよ!」


「くだらないとは何よ!私は真剣に萌えを語ってたのよ!!」


 アイラ嬢がキレました。ナイスですわ、イーリ!ここまでくればあと一息!!私はアイラ嬢とイーリの間に入るとアイラ嬢をひっぱたきました。いい音がしましたわ。


「アイラ=レイン!この私にまぐれとはいえ勝ったのですわよ!?勝ち逃げは許しませんわ!」


「………え?」


「私からジーク殿下を奪っておいて不満?ふざっけんなですわ!」


 バチンとまた頬をひっぱたく。今度は反対を。綺麗な手形がつきましたわ。


「この世界は夢でもゲームでもなくてよ!下らない『ヒロイン』なんて(しがらみ)に囚われず、自分を解放なさい!貴女はもう、アイラ=レインなのよ!!私を負かしたのですから、不様に誰かの言いなりになるなんて許さない!『目覚めなさい、アイラ=レイン!!』」


 魔力をこめた言葉をぶつけるとガラスが割れるような音がして、彼女を縛る術が砕けました。アイラ嬢は倒れましたが、どうやら成功したみたいですわね。


「アイラ!」

「イーリ…いやもう、マジでごめん!我ながら無いわ!ルージュ様…ありがとう」


「なんのことですの?私は貴女をひっぱたいただけですわ」


 アイラ嬢にウインクいたしました。本来の彼女は素直そうな女性でした。だからこそジーク殿下も惹かれたのでしょう。


「やべ、かっけぇ」

「ルージュ様…」

「たらしだわ」

「たらしだな」

「間違いなくたらしだ。こうして信者を増やすんだよなぁ…」


「あの…どういう意味ですの!?特にジーク殿下!」


 タメ息とたらし発言をしたバングナルト様とピアスも気になりますわ!何もたれてませんわよね??つい胸をチェックしましたわ!


「大丈夫だ。お前の胸は張りがある」


 バングナルト様がおっしゃるなら間違いありませんわ!私はホッとしましたが、女性達がバングナルト様に冷たい視線を浴びせている気がするのは気のせいでしょうか。


「貴様…まさか…」


 何やらジーク殿下とバングナルト様が睨みあっていますが、後は黒い青年をどうにかするだけ…バルちゃんたらまだつついてますわ。涙目ですし、そろそろやめてあげてくださいまし。


「くわあああ!!」


 バルちゃんの勝利の雄叫びが響きました。

・アイラが呪縛から解放された!

・バルちゃんが荒ぶった!


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