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とある侍女の一歩

 レッタ視点になります。

 皆様、こんにちは。その辺の石ころ的侍女、レッタでございます。

 最近は学校の男子生徒に脅されたり、誘拐されそうになったり、刃物を持った男性に襲われかけたりしていますが、なんとか生きています。アヒル様に感謝ですね。

 しかし、学校の男子生徒は自業自得と言いますか身に覚えがあります。しかし他は何故狙われるのかわかりません。こんな貧乏貴族をさらっても身代金なんか支払えませんし、殺されるほど恨まれる覚えもありません。やはりルージュ様の人質とかにする気だったんですかね。


 そんなことをぼんやりと考えつつ紅茶をルージュ様とビネー嬢に用意する。今日は授業終了後にお城でお茶をしているのです。


 最近のビネー嬢は急に人当たりがよくなって評判がいい。以前辛くあたった人には謝罪をしたり、ビネー嬢の妹は婚約者がいる男性も侍らせているのだが、それを謝罪して回ったりしています。

 評判がいい人が評判を上げるのは難しいけど、評判が悪い人が評判を上げるのは比較的難しくありません。最近のビネー嬢にはルージュ様以外の友人もできたようですね。

 以前のような嫌がらせもなくなったようで、よかったです。



「はぁ…イーリ嬢にも困ったものですわ」


「本当にね…悪いわね、ルージュ」


「いいえ、ピアスの苦労に比べれば大したことはありませんわ」


「ちょっと注意するとすぐ泣いて相手を悪者にするわ、取り巻きが甘やかすわ…でも、何故誰も面と向かって文句を言わないのかしら…妙なのよね」


 首をかしげるビネー嬢。イーリ=ビネー嬢に婚約者を取られた令嬢の中には同格の公爵令嬢も複数存在します。中にはかなり苛烈なご令嬢もおりまして、かなりピアス嬢が煽ったのですが結局怒鳴りこみにはならず、やんわりと話すだけだったらしいのです。


 お二人とも、そんなイーリ=ビネー嬢の話をしています。お茶のおかわりを用意しつつ、なんとなく会話に耳を傾けていました。


 イーリ=ビネー嬢はどうもバングナルト殿下だけでなく、王太子であるリストバルト殿下にもアプローチしているようです。

 リストバルト殿下は恐ろしいことに鬼畜魔女(マカラ)様が気に入っているようで、全く相手にしておりません。そして、イーリ=ビネー嬢も鬼畜魔女(マカラ)様が来ると素早く退避します。素晴らしき危機察知能力です。


「レッタ」


 イーリ=ビネー嬢の逃げ足について考えていたら、ピアス=ビネー嬢…面倒だからピアス嬢でいいかな…に声をかけられました。


「はい」


「…貴女から見て私の妹、イーリはどんな子のかしら」


「…………」


 なかなか難しい質問です。オブラートはいかほど必要でしょうか。


「オブラートなしでお願いするわ。貴女なら冷静に見ていると思うし」


 なんと心を読まれておりました。


「ふふっ、口に出ていたわよ」


「…次回から気を付けます」


 ルージュ様に笑われてしまいました。今日も素敵な笑顔ですね。ごちそうさまです。


「ええと、イーリ=ビネー嬢ですよね。一言で言いますと、悪女ですね」


「「………………」」


 ノーオブラートです。あ、ピアス嬢がめっちゃ笑ってらっしゃる。


「一人に絞るならまだしも、複数の見目がよく優良物件な殿方を侍らせ、貢がせているようです」


「はぁ!?貢がせている!?」


「はい。宝石商のご息女が友人にいますが、かなりの頻度で購入しているようです」


「………そうですの」


 これはかなり確かな情報です。友人から聞きましたし、遊びに行ったときにもイーリ嬢が友人の宝飾店で取り巻きにプレゼントされるのを見ました。


「それから私、イーリ嬢って苦手なんですよね。なんか近寄ると変な感じがするんですよ」


「変な感じ?」


「考えを無理矢理歪められるような、引っ張られるような感じがするんです。離れればなくなりますけど。私、存在感ないからこっそり試しましたけど、範囲は半径3メートルぐらいでした」


「ユニーク!!」


「!??」

「きゃあ!?」


 いきなりルージュ様が立ち上がりました。なんだか瞳がキラキラしていますわ。


「レッタ、素晴らしいわ!私としたことが、とんでもない見落としをしていましたわ!そうと決まれば、対策ですわ!!」


 ルージュ様は駆け出していってしまった。


「ルージュ!?」


 ピアス嬢は一瞬追いかけようとしましたが、ルージュ様の駿足に追いつけるはずもなくテーブルに戻ってきました。


「…お茶、お願い」


「かしこまりました」


 その後、ピアス嬢に誘われて一緒にお茶をいたしました。


「…前、ありがと」


「…前?」


「一緒に探してくれた。あんた、それ以外にもさりげなく手助けしてくれてたでしょ。ありがと」


「い、いえ…」


 大したことはしていません。自分も見ていて嫌だから、ちょっと手助けしただけです。主に鬼畜魔女(マカラ)様に説教したり、猛獣(ファンデ)様に注意したりがメインでした。


「あ、あ、あんたさえ、良ければ、だけど」


「?はい」


「ともだちに、なってくれないかしら」


 ピアス嬢がデレた。なんだこの人!超可愛い!!


「喜んで」


「い、嫌ならいいのよ!今回は権力を使うつもりなんかないし!嫌なら断って「喜んでお友だちになります」


「!!あ、ありがと」


 ピアス嬢、超可愛い。ピアス嬢の可愛さに和みつつ、穏やかにお茶を楽しみました。 




・レッタとピアスの親密度が大幅に上がった!


・レッタとピアスが友だちになった!


・ルージュがひらめいた!

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