表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

記憶無くして転ずる

嗚呼ーーここは何処だ?真っ暗だ……



心地良い闇の中に揺蕩たゆたう私の意識ははっきりしない



【嗚呼、引っ張れた。ワタシの子に出来る。これでまたワタシの中が賑やかになる。嗚呼、ワタシの中に堕ちて来たのだから、お前も今からワタシの愛しい子。さぁ、空想街に何を望む?】



空想街ーー?



【どんな空想も現実に変える街さ。お前の元いた世界と理の違う世界さね。空想ーー謂わば願いを現実に変えるのさ。さぁ、ワタシの愛しい子。何を望むんだい?言ってご覧。ワタシが現実に変えてあげよう】



優しくて温かい闇に抱きしめられる。まるで、母親の様な……



ーーーーーー!!



そこで、忌まわしい記憶が脳裏から噴き出した



【可哀想に。お前はなんにも悪くないんだよ。悪いのはお前を裏切った奴らさね。大丈夫。これからはワタシが守ってあげるからねぃ。お前はなぁんにも心配しなくていいんだよ。お前はもう苦しまなくていい、悲しまなくていい、憎まなくていいんだよ。さぁ、お前の望みを聴かせてご覧?】



私……私の望みは…………



この忌まわしい記憶と名前を消してくれ。二度と思い出す事のないように。二度と名乗らなくていいように



【食べてあげようねぃ。お前の望む通りに。でも、もしもの時の為に、食べた記憶はワタシが持っておこうねぃ。でも、お前が望まない限り、お前が苦しむようなこの記憶を戻さないと約束しようねぃ。さぁ、いらない記憶は食べてしまおうねぇ】



瞬間、頭に中に何かが雪崩れ込んできた。頭を鷲掴みにされ、引っ掻き回される様な感覚



だが、不思議と心地良い。この何かに全てを委ねておけばいいんだ



食べられていく記憶。どんどん、記憶が無くなっていく



嗚呼ーーこんなに心が穏やかになれるのは初めてだ



最後に残った記憶が食べられていくのを感じながら、私の意識は闇に溶けてゆく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ