序章【おしまい】
今回投稿するのはエブリスタで投稿をして2年目に差し掛かった作品になります。
平成と令和を股にかけて未だ完結せずです。
あちらでは急上昇の一位や公式のイベントでは優秀作品にも選ばれたものです。
多少の記述の変化をさせますが、物語の本筋は同じです。
あらすじ
ぶつかるのは勇者の死を嘆く二人の女が居た。
一人は幼なじみの賢者。
一人は許嫁の王女。
勇者が死んだ。
それは魔王に対する抵抗手段を失ったということだ。
今やそこらかしこに闊歩して見せる野獣。
出で立ちは家畜や野生の動物と同じだが、大きさが尋常ではない。
この野獣だが、最初は誰も危険を正しく認知しては居なかった。
というのも、野獣は動物と同じくくりで扱われていたのだ。
動物の突然変異種ーー
そう広く認知されていた。
だが、ただの動物であると思われていたがために危険は無いと放置されていたのが問題だった。
その突然変異種が広く分布するきっかけとなり、生息圏は遂に人と重なった。
そうなったとき、初めて人は野獣の危険性を理解したのだ。
そして、現れる事となる。
人の突然変異種にして、最大の脅威となる野獣ーー
それは魔王と名乗った。
勇者の死ーー
王女と幼なじみの愛憎の果ての相討ちーー
そして、魔王は人類最後の希望である盗賊の目の前に居た。
盗賊は半ば諦めたような顔をしていたが、魔王は手を緩める事は無い。
持ち前の素早さで魔王の攻撃を紙一重で回避していく。
魔王が顔の横を通り抜けるーー
空気が震え、薄皮が弾け、肉が溢れ落ち、骨が砕け、片目が潰れた。
当たった訳でも無いのにこれだけの威力を生み出す魔王の攻撃。
それを何度も回避していくが、その威力の前に次第に動きの悪くなっていく盗賊。
「これで終わりだ……」
魔王の両腕が真っ赤に光り、巨大に膨張して見せた。
そのとき、様々な記憶がフラッシュバックしていき、盗賊はとある物に手が伸びていた。
本当は愛していた女のために用意していた伝説の蘇生のアイテム。
だが、その女が愛したのは勇者だった。
使うに使えず、今までポケットに忍ばせていたそれをーー
盗賊は最後の力で握りしめた。
お疲れ様でした。
基本的にエブリスタで更新したものをこちらにコピペする形になるので、こちらの更新は遅れると思いますが気長によろしくお願いします。