西中さん
西中さんは、娘の事で悩んでるらしい。小学生の6年の子が、一年ほど前から、ずる休みする様になって、部屋に閉じこもる様になったという。いまでは不登校になっていて、3ヶ月、学校には行ってないそう。
学校でイジメにあったのは判るそうで、対処したけれど、そのイジメの問題が親が原因であるから、困り果てていいるという。
西中さんの職業は酪農家で、いわゆる命を扱う仕事で、保護者の中にベジタリアンがいて、その息子が娘さんに
「お前の親は動物の命を奪うキチガイだ」
と言ったそうで、それ自体はイジメとして学校側も取り合ってくれたけど、家庭の環境としては、『動物の命を奪う事実』は、変わらないわけで、娘さんは受け入れきれなかった。
西中さんは、最近になって、職業を変えようかと真剣に悩んでいるが、夫側とその両親が、乗り気ではなく、もし辞めるなら離婚して出ていってくれと言われたらしい。
娘が病んでる件は夫も理解はしているが、親には逆らえず、温度差を感じるそうで
これまでは酪農で牛の世話をすることは、誰かの為になるからと、誇り持って続けられたけと、よくよく考えてみれば
産んでくれと頼んでもないのに産ませて結果的に殺す訳だから、、自分がそんなことされたら嫌な訳で
離婚してもいいから、娘の為に仕事を変えたい、西中さんはそう思ったけど、娘にとっては、西中さん一人が仕事を辞めたとしても家業は続くから、結局変わらないのではないか。離婚しても娘の状況(屠殺文化)が変わる訳でもないのだから、娘の親権はやらない。お姑さんが、そのような態度をしていて、夫もそれを黙認しているらしい。
娘を引き取れないのなら、離婚しても無意味で、どうしたらいいのか、
娘に聞いても部屋から顔を見せることなく「離婚すればいい」「私はここに残る。稼ぎのないお母さんに着いていくのは怖い」
と、言われたらしい。
そんな状態でも夫は見て見ぬ振りをしていて、「いつかわかってくれるさ」と放任主義を決め込んでる。学がなくても家業は継げるし、不登校でも問題ない。そう夫は考えていて……
西中の話を一通り聞いた清十郎たち。
どうアドバイスしていいか、わからず
西中さんは
「わかっています。解決方法は私がまず離婚して、それなりの稼ぎを得て娘を引き取ること。もし夫の家業より稼げたら、堂々と辞めさせられる理由になる。その時、娘は自分についてきてくれるのだと思います」
西中さんは、一通り身の上話をしたあと、心の準備ができたそうで
離婚する覚悟を決めてログアウトした。
西中さんが、去る直前、
「もし娘を見つけたら遊び相手をしてやってください」と言い、娘のアカウントIDを教えてくれた。娘が昔、「一緒にこのゲームをやろう」と教えてくれたが、今はメッセージを送っても見てないか無視しているらしい。
ゲームでは指定したプレイヤーからのメッセージをブロックできる機能がある。ブロックされた相手はブロックしてきた相手がゲーム内の何処にいるのか、わからなくなるから会おうと思っても、会うのは困難になるらしい。
西中さんは当初、娘さんに何か気の効くメッセージでも思いつければと、清十郎たち相談して、清十郎経由で娘さんに言葉を届けようと思ってたらしい。だけど身の上話をしていたら、心の整理がついて、方針を変えたのだ。
今、清十郎の手元には、西中さんから貰った引きこもりのアカウントIDがある。
もしかしたら、娘さんは、引きこもりのプレイヤー友達がいて、その中に清十郎の息子もいるかもしれない。
しかし、娘さんは、清十郎達を知らない。初対面の相手からいきなりメッセージを貰っても警戒するに違いない
まずは娘さんの身辺を探る必要がある。
ナビゲーションシステムを開き、娘さんのアカウントを入力して、検索にかけた。画面に娘さんが公開してるプロフィールとコメントが表示され、居場所の座標も表示された。
娘さんは今、アンドロイド都市ギガロポリスにいる。そこでロボットキャラを育てているそうで、
清十郎達、熟年チームは、テレポートスポットを使い行ってみた。




