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土曜日の朝6時30分に、職場の人からの電話だと思って出たら、明らかに合コン帰りの男からの間違い電話だった件について、の段【その一】



 おっ。『もしドラ』のタイトルの長さといい勝負なんじゃねーの、などと、どうでもいいことで優越感を覚えるアホなわたし。

 んなこたあ、いいんです。ええ、ええ、構いませんとも。

 たとえ『もしドラ』の著者がトルストイの名著『アンナ・カレーニナ』(だったと思う、そうじゃなくても何かとても有名な文学作品か登場人物の名称)を知らなかったとしても、「えっ。作家のくせにそんなことも知らないの。ドラッカー語るくらいなら知ってて当然デショ」と、宇宙という生命単位で見るととても矮小なもぃもぃという一固体にちょっとした衝撃を与え、終生もぃもぃがそれを吹聴して著者を馬鹿にして回るくらいで、著者にとっては何らの痛痒つうようを伴うこともなく安寧と生涯を終えることは予想できるだろうから。


「何らの痛痒つうようを伴うこともなく」という根拠は、もぃもぃの側に落ち度があることが挙げられる。

 第一に、『もしドラ』の著者が知らなかった「何かとても有名な文学作品か登場人物の名称」が、三つまでは特定が可能だとしても、そのうちのどれかを確定させるには、もぃもぃの記憶が曖昧であるという点である。これは落ち度よりももう一段進んで、非難されるに値する点であろう。

“『もしドラ』の著者が知らなかった「何かとても有名な文学作品か登場人物の名称」” のソースは、もちろん存在することは公言しておきたい。が、それを明らかにするには多少の差し障りがあるのでここでは控えさせていただきたい。(要するにただ面倒なだけ)

 

 第二に、たとえソースを明らかにして、もぃもぃがサイト「小説家になろう」において、“『もしドラ』の著者が知らなかった「何かとても有名な文学作品か登場人物の名称」” を吹聴したとしても、もぃもぃはただの一般市民であり、またサイト内での活動範囲もごく限られたものであるので、ベストセラー作家からすれば、もぃもぃのそのような行動は取るに足らないと言えるものだからである。つまり、『もしドラ』の著者へもぃもぃが与えることができるインパクトというのは、ないに等しいということなのだ。両者の社会的地位の大小は歴然としており、もぃもぃが一般市民であるということは、この場においてはこれも一つの落ち度と言えるのではないだろうか。

 それでもってようやく、「何らの痛痒つうようを伴うこともなく」という言葉に帰結するのである。



 さて、そんな御託はともかく、“「何かとても有名な文学作品か登場人物の名称」を知らなかった『もしドラ』の著者” にとっては取るに足らない存在のもぃもぃを突如として襲った、表題に記された見過ごすことの到底できない由々しき事態の詳細を述べようではないか。

 え? なになに? 「冒頭の、予期せぬ脂ぎった唐揚げのような御託に、これからのメインディッシュであろうハンバーグエッセイなんて、もうお腹いっぱいでこれ以上胃に入らないよ。っていうか見たくもねぇ」ですって?

 そうは言うけどねえ。キミは忘れてしまったのかい? はっきり書いてあるじゃないか、このエッセイのあらすじ・キーワード・第一回の本文に。


「適当に」って。



 うはははは! そうさ、これだって筆者の言う「適当」の範囲内なんだよ! どうだ、この現代社会でトレンドで常識の「騙されたほうが悪い」という責任転嫁の論理は! じつに素晴らしいじゃないか! そうさ、キミは自分の不注意さを、袖を噛んでよくよく悔やむがいいさ! 

 どうだい、勉強になっただろう? 勉強になったというなら、努々ゆめゆめ忘れるでない。この世の不条理・無常というものを。




 そんな訳で次回に続く。

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