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わたしが文章にルビを振る理由、の段



 それは、人より優位に立ちたいからです。決まっています。それ以外の理由なんてありません。

 ……たぶん。

「読めないだろう、そうだろう、わはは。だからご丁寧にもルビを振って差し上げているのさ」という構えの元、やっています。ルビを振るという行為は、なんだか自分が偉くなったような心持ちがするのです。そんな瑣末さまつなことで自分を誇示しようとするなんて、矮小わいしょうな人間だと思いますがね。小説の中身で勝負できない、カナシイ筆者がここに……。やめよう、落ち込む。うん、何も気づかぬ態で偉そうぶっていよう、そうしよう。


 ルビを振る理由は、まあ100パーセント上記のものですが、一応自分なりの基準を設けています。中学一年生の人が読むに支障のない程度というものです。

 学生時代を振り返りますが、今は漢字のテストをやったならつまづくことはないと思うんですがね……。当時は習得するのに苦労しましたね。なにせ初めて出合う言葉が多いので、意味もわからなければ、漢字の組み合わせも知らないというものがたくさんあったように思います。

 今でもおぼえているのが、「浅薄」という言葉です。

「せんぱく」ですね。国語の先生が、「これは“あさはか”って読んだらアカンで~」と言っていました。「難しい言葉だなあ」と中学生だったわたしには感じられました。

 そんな中学時代の記憶を辿たどり、当時のわたしだったら多分読めないなと思うものに(主観ですが)ルビを振るようにしています。


 密かに好きなのは、漢字を調べることです。本や雑誌を読んでいて、わからない漢字が出てきたときは、興奮します。「よっしゃ、漢語辞典の出番や!」と鼻息荒く辞書を手に取ります。業務中であっても、ネットで調べずにわざわざ紙の辞書を引っ張り出します。で、わくわくしながら悩むんです。どうやって調べようかと。画数で調べてもいいし、部首で調べてもいいし、こう読むかなと当たりをつけた音読みで調べてもいいし、きゃーっ、もうどうしよう、困っちゃうぅ、誰か助けてぇ~と。(アホだ、アホがいる)

 あの一冊のなかに、可能性が、無限に秘められて、夢のよう……。(たぶん変態だ)

 ん? そういえば、もともと何の話やったっけ?

 では、また次回。



 

 


 

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